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Posted by ミリタリーブログ  at 

2013年04月11日

VFC製 HK416D Ver.2 サイレントカスタム「林」

 COMBAT DOLL の店主です。

 昨日に引き続き、サイレントカスタム「林」ですが、今回は海外製品です。

 VFC製のHK416D Ver.2 がベースです。



 製品の個人的評価としては、優良ですね。
 初期型からグリップが変わり、それに合わせて部分改良されていました。
 初速も安定しており、クオリティーはマルイ製品と変わらないくらいでしょう。
 良い銃だと思います。

 さて、クライアント様の要望としては、基本スペックはマルイ製電動M4と同等で、そこに静かさを加えたいと言う事でした。

 HK416Dのインナーバレル長は約275㎜、短めのバレルですので、若干厳しい要望ですが、そこは頑張ります。



 アッパーフレームを外したところ、メカボックス側に擦り傷がいっぱいです。外装はすばらしかったのですが、見えない所で減点対象がありました。メカボックスの位置関係にも影響がでますので、仕上げ処理をやっておきます。ちなみに補正作業はこれだけでしたので、許容範囲ですね。
 前回の記事でも上げましたが、チャージングハンドルのリテンションスプリングにグリスを塗っておくと良いですよ。異音が減ります。



 チャンバー周りは、成型もまあまあですので、クリーニングだけでも十分です。
 ただ、最近のこのチャンバーは、HOPを最弱にしても、0.2gBB弾だと若干強めの設定になっています。HOPの出っ張りが下がり切らない設定になっているのと、HOPの押しゴムがやや固めになっています。
 マルイ純正レベルの柔らかい物に交換すると、気持ち弱くなるので、水平弾道の調整が可能になります。
 インナーバレルの先端も、深めのテーパー加工になっていますので、根本のエッジ落としだけやっておけば問題ありませんでした。



 アウターバレル側のブレ止めもタイトなサイズになっていたので、追加加工の必要はありませんでした。
 ただ、このハイダーは内部がラッパ状になっており、発射音がいい音になるように仕上げられています。
 サイレント仕様だと、仇になってしまうんですよねぇ~、これが!ってところです。最後に解説します。

 アッパー側はこのくらいです。引き続きメカボックスです。



 グリップを外す訳ですが、このグリップ、なかなか工夫されています。先日見た417とは別物でした。
 デザイン的に若干起き上がった角度で取り付けられていますが、中の空間を最大限に使ってモーターの角度を合わせています。画像のように目一杯後ろ寄りです。その為ネジ止めも前後に1本ずつではなく、前側に2本で底板を固定しています。キャップロックも固定の補助にしているようです。
 モーターそのものも、後方に押し付けて位置決めされていて、ブレ自体はかなり抑えられています。
 もう気持ち角度が付けられれば完璧なのですが、どうしても足りないようです。若干甲高いギアノイズになっています。モーターの取り出しも大変で、ペンチで掴まないと引っ張り出せません。でも、かなり良い状態だと思います。

 頑張って、取り外した後は本題のメカボックスです。



 メカボックスは成型も綺麗で合わせも良好です。
 スプリングはマルイのスタンダード品と比べると20%増し程度ですね。ギアボックスには95と表記があり、日本向け用の組み上げになっていますね。ピストンヘッドが8つ穴の関係で、若干強めのスプリングが組まれている状態です。今回はそこを上手く利用してバランスを取る形です。
 ギアも成型は良く、マルイノーマル品から見れば、カスタムギアが組まれているのと同じですね。セクターチップも樹脂製で、タペットプレートに優しい組み合わせです。カットオフレバーにだけは厳しい仕様ですが、セクターギアがスチール製なので仕方がありません。セミオートが効かなくなったら交換ですね。だいぶ先の話になると思いますけど。

 あと、個人的に好きになれないのが、このオートシムです。押さえのスプリングがさほど強くない為にブレが生じる場合があります。大枠はこれでも良いのですが、やはりきちっとセッティングを出してある方がジャダーが少なくなります。



 グリスが石油系のきつい臭いがするので、クリーニングして塗り変えをします。
 きれいにしてみると、案の定、スパーギアはメカボックスに干渉しているようで、ボックス側面に擦り傷が付いてしまっています。
 こいつはキッチリ、シム調整の必要がある個体ですね。
 レール部分の研磨と仕上げ直しを行ってからシム調整ですね。かなり大量に追加されます。



 サイレントの肝に入りますが、VFCのシリンダーヘッドのノズル内径はマルイの物と比べると僅かに狭くなっています。現在使用しているロッドでは合わない為に、シリンダーヘッドをマルイの純正品と交換です。値段も安いので、合わせ加工の手間賃の方が高くなってしまうので手っ取り早く交換にします。



 今回はインナーバレル長が微妙だったので、ブレーキロッドを2パターンで比較しました。
 使用したのはタイプ0の、レンジアップチューンでも使用するタイプを微調整して使用しました。
 画像右側のロングタイプは整流効果を上げたタイプで、シリンダーヘッドの受け側がすり鉢状に加工されているカスタムシリンダーヘッドに対応させたものです。
 この銃では打撃音は少なくなったのですが、圧縮比が高くなり過ぎ、発射音の「パンパン」いう音が、大きくなってしまったので、今回は止めました。



 一通り、調整も終わって、最終組上げです。
 今回は低コストに抑える「林の零式」でしたので、交換したパーツも画像の2点だけです。



 最後の仕上げとして、ミキシングしたオリジナルグリスをピストン内に充填しますが、最初にある程度フタをする前にも、直接充填しておきます。書き忘れていましたが、ピストン重量は28gです。
 その後は、作動させながらグリスを馴染ませて、窓部分から追加する状態ですね。

 これで、完成です。初速は0.2gBB弾にて初期状態より3m/sほど上がっています。当店測定器では96m/sですが、X3200あたりの弾測計で93m/sぐらになると思います。
 作動音は、かなり絞られ、スプリングジャダーも消えています。
 肝心の発射音なんですが、これが微妙です。途中にも少し触れましたが、ハイダーに難有りでした。

 ハイダー無しの状態では、それなりに静か。
 ハイダーが付くと、「パンパン」甲高い音が響く。
 サイレンサー(マルイショート)を付けると、完全なサイレント仕様。
 
 サイレンサー使用 < ハイダー無し < ハイダー付き と言う状態です。
 14.5インチ用のアタッチメントを使用すると、静かさはハイダー無しとサイレンサー使用の間に入ると思います。

 音の出方の違いを、装備によって使い分けて頂けると、面白いかと思います。

 援護主体の時は、ラッパ状ハイダーで、敵を引き付けるべく「パンパン」言わせて頂き、
 アタッカーの時は、サイレンサー装備で敵の懐へ入り込んだり、ディフェンスの時はアサシンに、
 なんて、シチュエーションで分けて頂けるとよろしいのではないかと思います。

 正直、ハイダーの形状での影響は見落としていました(汗)。

 以上でVFC製 HK416D Ver.2 のチューニングは完了です。


 COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(2)VFC