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Posted by ミリタリーブログ  at 

2014年04月13日

次世代 M4 スイッチ修理 なのですが・・・

COMBAT DOLL の店主です。

昨日は時間が取れなかったので、記事のアップができませんでした。すいません。

今回は、次世代電動ガンのM4の修理記事です。

クライアント様から、バッテリーをLi-Po化するアダプターに交換したら、動かなくなってしまったと言う事での修理依頼です。

持ち込まれた時に、すぐに端子のプラスマイナスを確認して、正常な接続状況での作動をさせようとしたのですが、完全に通電していません。

いつもの接触不良かと思っていたのですが・・・

開けてみたら、こんな状況でした(涙)・・・・・・



えっ!? 溶けてるっ!!

確かに、クライアント様より、配線が熱くなったので、慌てて外したと伺いましたが、ここまで酷くなっているとは予想外でした(涙)

  治せるかしら・・・(不安)



セレクタープレートの接点を圧着させる部分も見事にとろけていますし。接点の間に溶けた樹脂が流れ込んで固まり、接触不良(絶縁)状態になっています・・・
ここの接触不良での未作動が、意外と多いのですが、端子の減りもありませんので、ここは普通だったようです。

さらに分解して状況確認です。



スイッチ端子部分のスパークによる銅の粉末汚れが酷く、ここで相当の放電現象が起きた可能性もあります。端子の接触していた部分の高熱による融解(とろけ)が凄い状態です。
初期の新品の状態の場合、ここに塗布してるグリスがスラグになってしまい、絶縁されて未作動の状況もあります。
トリガーの引ききりが甘いと、痛み易い箇所でもあります。



端子に溶けて張り付いた樹脂の状況がものすごいです。半田ゴテでも当てたような溶け方をしています。



端子を外して、樹脂フレーム部分の細部を確認しますが、見事なくらい辛い状態です。
本来なら、新品に交換したいのですが、次世代用のスイッチアッセンブルのカスタムパーツもありませんし、メーカーサポートを受けるには、純正状態でなければいけません。スプリングとピストンヘッドを交換した状態の物ですので、パーツを別にオーダーするしかありませんが、何時手に入れられるか解りません。

選択肢としては、補修して使用するしかありませんが、不安が残る状況です。



取り合えず、端子はキレイにクリーニングし、樹脂部分は溶けて変形してしまった余剰分を削り落とします。それ以外には方法がありませんでした。



セレクターによる電気的なセーフティーカットの部分は諦めて直結にし、機械的なトリガーロックのみのセーフティとします。

あと、忘れてしまいそうだったので、モーターとストック部分の端子を確認したのですが、モーターは異常無しの状態で、ストック部分の端子台の樹脂はとろけていました・・・。



一応、補修後に動作確認をします。正常に通電し、カットオフのギミックも作動させられました。

ここで、原因を探らなくてはいけません。

 可能性①



ピストンの状況が悪く、最終のラックギアの減り方を見ると、ギアが乗り上げてロック状態になった可能性があります。
ギアロックの状況で、長時間10秒以上、トリガーを引きっぱなしにしてしまえば、このくらいの樹脂を溶かしてしまう熱量を発生させる可能性はあります。但し、分解の際の逆転防止ラッチを解除する状況ではギアロックされていない状態でした。
ただ、クライアント様のお話では、トリガー操作の無い状態で、バッテリーをつなげてからすぐに配線の発熱を確認したとのことですので、先述トリガー操作の状況にはしていないようです。

リコイルギミックを休眠させての使用状況だったのですが、ピストンヘッドを交換した状況で、セクターギアとの噛み合せ位置が狂っていた可能性があります。ただ、寸法を測っても、純正と同寸にはなっているのですが・・・ ピストンをLaylax製と交換して、スペーサーを入れて調整します。メカボックスでの作動確認も行いますので、改善された状態になります。

 可能性②



トリガーのリテンションスプリングがスイッチ端子に接触してしまっての漏電も、考えられなくは無いと言った推測もできます。
スイッチ部分でも、セレクタープレートの圧着させる部分の近辺の溶け方が一番酷いような気がしますので、そこに接触する可能性のある、トリガースプリングを疑ってみます。
トリガーの操作で、引っかかりの位置が変わりますので、ありえる状況です。ただ、リーク(漏電)した電気が流れて行く先があるはずなのですは、特に熱変形や変色している部分は確認できず、確証がありません。コードの皮膜の状況や、ストックまでのルートでの挟み込みも確認しましたが、該当しそうな場所はありませんでした。

 可能性③

Li-Poバッテリーの暴走も可能性としては考えられなくもありません。メーカーは伏せさせて頂きますが、ちょっと不安のあるメーカーの製品を使用してみた矢先だったそうなので、そちらも疑っておきます。
通常コネクターへ変換するアダプターの取り付けが悪かったにしても、スイッチ部分までショートの発熱が回って溶かしてしまうには、手前のストックに付いている端子部分の方が状況が酷くなるはずですので、接触抵抗の大きくなるスイッチ部分に負荷が集中したと考えると、バッテリーの暴走も捨てきれない可能性があります。

バッテリーもかなり劣化してしまっており、バランスは滅茶苦茶で、充電器やチェッカーでも不安定な数字になります。発火事故が起きる前に処分した方が良い状況になっています。樹脂が溶け出してしまうほどの負荷がかかった訳ですので、後か先かは不明です。
当店では、取り扱いを避けているブランドでしたので、ちょっと先入観も入ってしまっています。

 あとは、思い付きません。ヒューズレスになっているのが、仇になった故障の状況です。

 取り合えず、コードの発熱や、モーターの回転ムラも無い状態にできましたので、本体を組上げて完了します。



ストックパイプのネジ部分も、ガタが大きくなっていましたので、アルミテープを使って補強しておきます。

ちょっと、青ざめてしまう修理品の状況でした。

クライアント様、スイッチ部分に不安が残っていますので、もし、同じ症状が出てしまいましたら、本体の買い替えをお勧めいたします。
スイッチ部分のアッセンブルが入手できますようなら、スペアとして2セットの手配をしておいた方が安心です。
バッテリーも安心なメーカー(当店お勧めはOPTION No.1)の物で、ご使用頂きたいと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり
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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(4)電動修理メンテナンス次世代