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Posted by ミリタリーブログ  at 

2014年09月14日

マルイ 次世代 DEVGRUカスタム HK416D トラブルシュート

COMBAT DOLL の店主です。

2日遅れてのアップで申し訳ありません。

前回の 次世代 DEVGRUカスタム HK416D のトラブルシューティングのリカバーです。

ストレートに言うと、ノズルが折れました! クライアント様には大変申し訳ありませんでした。

原因追求をして行くと、以外な事実が見えてきました。

素材の個体差と言いましょうか、今回ここまで追及したのは初めてです。



破損したノズルですが、イーグル製の物です。
画像の通り、一部の割れではなく、綺麗に剥された状態でした。
ノズルの側面をチェックすると傷と擦れが確認できますので、ノズル部分がチャンバーが偏芯位置でのはめ込みになった為の破損です。



どんな応力が掛かっているのかをチャンバーに、差し込んでチェックします。
チャンバーの入り口付近での擦れと傷ですので、チャンバーが偏芯されたのは間違いありませんが、一時的の力の加わりのようです。



ただ、破損したノズルをチェックすると、ビックリします。
シーリングのOリングのはめ込み用だと思っていた部分にはOリングは挿入されておらず、グリス溜まりとしての溝のようでした。
もしかしたら、欠品していただけかもしれませんが、当店在庫品の3つは、入っておりませんでした。
そして、画像の通り、溝の削り込みによる肉厚の残りは、僅かしかありません。驚きました!

破損原因の半分は、パーツの個体差での強度不足だと思われますが、傷痕もしっかり付いていますので、この原因も探ります。



チャンバーの単体状態でもチェックしておきます。
画像の通り、削れカスが溜まっており、パーツ組みでの段差も影響しています。
ここはやすっておいてやります。



シリンダーヘッドのノズルを、延長・外径拡張・内径絞りを行いましたので、延長と外径及び偏芯をチェックします。
延長での突き当たりはしていませんでしたので、外径チェックします。
外径の差は0.1mmで、ノズル先端部等の角の処理等もしてあり、問題は無いレベルだったと思います。
圧入によるノズルの偏芯もありませんでした。



破損したノズルの内部も確認します。画像では解り難いですが、内部も傷が有るのが解ります。
交換する新品では、ノズルのタイトさを諦め、シーリング用のOリングを追加して、根元での気密取りのみで妥協する形を取ります。
溝部分は、在庫の中で一番浅いと思われる物を選んで使用しています。

ここまでの状況で、単純に考えると、

①シリンダーヘッドのノズルの外径を拡張したせいで余裕が無くなり、本体の僅かなガタの影響で、ノズルの作動抵抗(引っ掛かりや擦れ)が大きくなってしまった。
②大きくなった抵抗値に、ノズルの強度が足りなかった。

となる訳です。ですが、今までも交換して使用していたパーツですのが、直に破損してしまうような事はありませんでしたので、個体差がたまたま重なってしまったのだと思います。
ノズルのOリングに関しては、初めて見た時は付いていたと思いますので、欠品していただけだとは思いますが、メーカーサイトには明記されておりませんでしたので、不明です。

本体のガタもありますので、ここもガチガチに追加調整致します。
ここからが、多少の発見があります。



まず、チャンバー部分ですが、パーツをランナーから切り離したバリが残っており、マガジンに干渉してしまうようです。
ここを綺麗に処理します。
位置関係からマガジンとは非接触だと思っていたので、最初に処理をしていませんでした。
(マガジンでチャンバーが押し上げられての影響を懸念)



アッパーフレームと、ロアフレームの合わせを確認すると、フレームロックピンを差し込む側(右側)は、僅かに遊びがあります。



アッパーフレームの穴に、挿入の為のテーパーが付けられており、僅かに浮きが発生する状態でした。
ただ、ノズルの擦れ位置から考えると、チャンバーが下に押されている事になるので、フレームは押し上げた状態で固定できるようにします。



アルミのシムシートを上側に挿入して、調整です。



シリンダーヘッドのノズルも拡張した外径を、純正サイズに戻しておきます。
ぐらつきがでますが、ノズルの根元のシーリングで、気密は確保できます。

各部、補正を加えた状況で、作動チェックを行います。



空撃ち状況での作動チェックでは、問題ありません。ノズルに擦れ痕も、先端に僅かに付くだけです。

次は実射にてのチェックですが、ふと、気が付きました。

あれ? マガジンで、チャンバーを結構押している状況だったのね・・・!?
チャンバーのバリ部分を削りましたが、スタンダードな状態で、意外とテンションが掛かっています。

全部こんなだったかと思い、マガジンを比較。



416は、今までのマガジンと形状が異なっていますので、もしかしたらと思い、比較してみました・・・。

ほんの僅かですが、416のマガジンの方がキャッチの噛ませが固い状態です。
プレス成型の関係で、差がありました。



実射前に、グリスを塗布して試射を行いました。



上側が擦れていた状態はクリアされています。ノズルの上部のグリスは残っているので、最初の破損状況のような負荷は掛かっていません。

ですが、マガジンが挿入されている状況と、空撃ちの状況では、ノズルに対する負荷が違っています。



チャンバーへのテンションの違いからHOPの当たり具合も変わってしまいましたので、HOP量を再調整しました。
画像のような位置が目安となっております。

初速は実測1~2m/s下がった状況ですが、誤差範囲程度です。


バイポットの使用がある状況も考慮してのガタ補正を行っていますので、フレームピンの出し入れがきつくなっている状況です。

正直、それぞれの僅かな影響が重なっての、デリケートな個体としか言いようが無い状況でした。
これでノズルが破損してしまうようなら、ノズルはシーリングの無い純正品が、一番強度がありますので、そちらに戻すにが懸命です。

ただ、ゲーム中のマガジン部分への衝撃や、射撃時のマガジン部分を保持(持つ)状況は避ける必要がありますので、ご注意頂きたいと思います。
これは、ノーマルでも影響がでます。命中率やパワームラの原因になります。酷ければ同様に破損します。

2000発ほど試射を行い、ノズル部の擦れを確認致しましたので、これで大丈夫だと思います。

当方の予測の枠を越えていた、パーツの個体差と、本体の個体差が重なった症例でした。

クライアント様、大変ご迷惑をお掛け致しました。

(投稿時間は、1時間ほどズルをさせて頂きました)


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 23:59Comments(0)次世代DOLLカスタム