2014年03月18日

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

COMBAT DOLL の店主です。

MASADAカスタムチューニングの続きです。今回はアウター部分になります。

チャンバーの位置関係の補正加工がメインになりますので、変更しない部分から、手を付けていきます。

まずは、インナーバレルの交換です。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

効率良く、初速を稼ぎ、通常HOPでの安定性を考えると、内径6.05mmのLaylax製アッシュバレルが低コストで高性能なので、363mmの製品を318mmにカットして使用します。ただ、製造コストの関係で廃盤になってしまったアイテムですので、これがラスト使用かも知れませんね。

出口先端は、毎度お馴染みのテーパー加工です。短いバレルでの集弾性アップには欠かせない加工になります。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

バレルナット部分のガタと位置の補正をします。チャンバー部分が若干上に行ってしまているようでしたので、補正用のアルミシムもアウターバレル上面のみに挟み込んであります。ここは、塗膜の厚みの違いなど、個体差がある部分ですので、現物合わせで任意に行う部分になります。
バレルの脱着ギミックもありますので、硬過ぎず、緩過ぎずのちょうど良い状態にします。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

チャンバーブロックの選定ですが、WII TECH製の方が、レシーバーブロックとの寸法差も少なく、メカボックスへの面当たりでの矯正もされますので、そちらを使用します。

HOPアジャスターも、純正品を使いますが、テンションラバーの部分が柔らかく、挟み込まれて位置関係がおかしくなる場合が発生していましたので、3mmのプラの丸棒を使って新規作成します。チャンバーとの当たり面には、軟らかめのラバーシートを貼り付けてあります。
純正品より硬度があがりますので、HOPの調整もしっかりできます。また、脱着の際にはHOPを緩めてから行う必要があります。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

純正パッキン(赤)での、パッキンのはまり込みの比較です。WII TECH製の方が奥まではまり込んでいます。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

システマ製のパッキンでのはまり込みの比較になります。

実際には、G&P製のフチが厚いタイプのパッキンを使用しています。計算上の位置調整でも、ノズルの距離が僅かに足りませんでした。
システマのパッキンの場合は、最大初速が10m/sくらい下がり、適正HOPでは、15m/sくらいの下降になってしまいました。
Laylax製のソフトタイプ(紫)でも問題ありませんので、消耗交換の際は、フチの厚いタイプが必要になります。純正のノズルを使用の場合は、マルイ純正タイプで問題ありませんでした。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

実際には、最終調整の段階で仕上げ切った部分なのですが、ノズル長の不足が0.8mmありますので、チャンバーブロックへのはまり込みが0.6mm詰まり、足りない分の0.2mm以上の挿入ストロークを確保できるように、面加工します。
あまり削り込み過ぎると、HOPアジャスターの位置関係も悪くなりますので、最低限の適量の加工がお勧めです。位置決めのネジの長穴も、同様に延ばしてやります。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

画像左側の状態で、チャンバーのはまりや、給弾口のズレを確認して、補正加工を行います。隙間が埋まる分だけ奥に入り込んでいますので、0.6mmずらす加工をしますが、垂直に加工してしまうと、パッキンのフチの部分が剥き出しになってしまうので、斜めに削り込みます。
BB弾の入り口は0.6mm前方に広げ、パッキン付近は変わらずに、と言った具合です。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

ロアレシーバー側の給弾ルートも加工します。
マガジン側は変わらず、ノズル側は0.6mm以上後退させます。チャンバーパッキンのフチが干渉しますので、実質1mmくらいの削り込みになっています。

チャンバーのホールド用の長穴も、チャンバーが奥まで押し込まれるように延長します。純正品でも追加加工されていた部分ですので、ここは忘れずに加工しましょう。チャンバーが傾かないように、真っ直ぐ延長します。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

テイクダウンの機能に影響が無いか、チャンバーの固定位置がピッタリ送られているか、確認します。
引っかかりも無く、スムースなテイクダウンができ、チャンバーもメカボックス側にピタリと貼り付いてくれています。

ここで、初速を確認です。純正スプリングで、約90m/s確保できています。
サイクルを早めに設定していますので、気密は最低限にし、弾詰まり等の負荷がかかった際には、エアが逃げるくらいの気密にしてあります。
マルイの製品でいくと、VSRのチャンバーパッキンのような状況ですね。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

希望初速にするのには、Laylax製のMS90スプリングがちょうどでしたので、スプリングガイドの細工はせず、グリスアップのみでの装着になっています。グリスはXabier製のホワイトグリスを使用しています。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

テイクダウンの状態で、簡単にスプリングの交換ができますので、90m/s以下のレギュレーションのフィールドへお出かけの場合は、純正スプリングとの入れ替えで対応頂ければと思います。

MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編

リアルサイズのハンドガード装着品ですので、バッテリー挿入の際に邪魔になるハンドル部分は、簡単に外せるように、癖を付けてあります。
バレルアッセンブルの脱着を繰り返しても、初速ムラと調整したダットサイトとの誤差はほとんど出ない状態になっていますので、バレルクリーニング等のメンテナンスも安心して行って頂けます。

仕上がりのスペックとして、
  初速(適正HOPにて)93m/s前後    マルイバイオ0.2gにて、HOP無し92m/s 適正HOP93m/s 最大95m/s
  30m先での安定した集弾性      10m先でのグルーピングは30mm以下 遠距離は強風環境の為、恐らく問題無し
  サイクルの向上(秒間20~22発)   秒間20発前後 (バッテリースペック Li-Po 7.4V 2200mA 25C)
  バレルアッセンブル脱着における、不安定要素の改善   変動は僅か(ほぼ解りません)

は、すべてクリア致しました。

クライアント様、大変お待たせ致しました。検証にお時間を頂き、ご協力感謝致します。
これで、MASADAのチューニングでスッキリすることができました。

ノーマルとの違いを、ご確認ください。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)次回未定
  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり
  TEL 053-450-3308 FAX 同番
  メール info@combatdoll.jp
  ミリブロのメッセージからでも大丈夫です 

  MAGPULL PTS MASADA CQB 「林の壱式」 バレルアッシー編



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Posted by コンバットドール  at 20:00 │Comments(2)MAGPULL PTS MASADA

この記事へのコメント
PDRのときもですが
素晴らしい・・・
いやほんと非常に素晴らしいです
ノーマルのDEと初速も音も全然違います(当たり前)
ほんと希望通りのMASADAです。
ありがとうございました。
そしてまたお願いします。
Posted by PD at 2014年03月18日 20:10
PDさん
 お褒めの御言葉、ありがとうございます。
 おかげで、完全版と言えるチューニング方法が確立できましたので、次もバッチリやらせて頂きます!
Posted by コンバットドールコンバットドール at 2014年03月18日 23:21
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