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Posted by ミリタリーブログ  at 

2015年04月04日

アローダイナミック BAR メンテナンスチューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、いわゆる中華銃となります。それゆえに、クライアント様には随分お待ち頂いた状態でした。
申し訳ありませんでした。

ArrowDynamic製 B.A.R. です。

クライアント様のご要望は、基本メンテナンスで、初速・飛距離アップはそこそこになればと言うご要望でした。

マルイクオリティーなら、簡単なお仕事なのですが、形状的に欠点のある機種ですので、なかなか大変でした・・・

目標 初速95m/s付近(0.2g時) 使用BB弾は0.25g

予算枠に合わせて、レンジアップ加工をお勧めさせて頂き、作業の開始をしたのですが・・・

この銃の最大の欠点としては、バレル基部に掛かる重量負担が大きく、変形が心配な部分です。



フレームとアウターバレルは、チャンバーブロックを芯棒としてジョイントされている状態です。

レシーバーの上部は、はまり込みが15mmもありません。
バレルの重さで、チャンバーブロックや、レシーバー上部が圧縮変形してくる恐れがありますので、取り扱いや保管にはご注意ください。

各部パーツも、決して精度を重視した作りにはなっていません。
画像の通り、連結部分の段差も出ています。(ここは分解できませんでしたので、手付かずです。)



レシーバーの裏側にも大きめの鋳巣ができていましたし、リアサイトの固定ネジが内部に突き出していて、メカボックスを押し下げていました。

お手持ちの方は、最初からキットのつもりでいた方が無難です。調整組み上げが必須です。

上記を踏まえて、調整をしていきます。

先にメカボックスをメンテナンスします。



以前、メンテナンスした物は、最低限のチェックでしたので、あまり詰めていませんでした。
ArrowDynamic製 B.A.R. メンテナンス (2012/9/22) 過去記事参照
この時はコレクターの方でしたので、ゲームでの使用は無いということで、簡単に終わらせていました。

メカボックス自体の状態は、あまり悪くありません。ノズルの遊びが大きく気密ロスが多めな程度です。
以前のものは、作動確認の際、チャンバーパッキンにノズルが届いていなかったので、深く考えずにノズルを交換しました。

今回は、ゲーム前提ですので、耐久性も踏まえてじっくりチェックした所、本来のノズル長は足りている寸法でした。
チャンバーも基本AKと同じなのですが、ノズルの挿入部分がルーズになっており、これがエアロスを発生させているのが確認できました。
マルイAKのチャンバーに交換してみた所、本体に組み込んだ場合、チャンバー位置が合わずに、ノズルの作動不良がでました。

本体のパーツ精度に合わせて、ルーズに設計されている状況でしたので、補正後に使用できるかどうか、再チェックになります。

結局、ノズルは交換です。



ノズルは元々遊びが大きい寸法のようです。
マルイP-90用のノズルを加工して取り付けです。長さが足りている事が分かりましたので、先端形状を工夫します。
外側の押さえが足りないチャンバーですので、内側のインサートされるように、先端部を細くして段差有りのノズル先端にします。



タペットプレートは、基本はP-90の形状なのですが、ノズル位置の違いがあるので、そこだけ違っています。
ノズル取り付け部の角度もキレイに直角が出ていました。



ピストンアッセンブルは、画像の通りです。

ピストンヘッドのOリングのみ、気密が取れなかったので交換となっています。
元々の寸法なのか、グリスでやられてしまったのかは不明です。



シリンダーは、マルイ製品と同等というか、同じ物にみえる状態でした。

ギアもシム調整と、グリスアップ(Xabierイエロー)をおこなっています。



各作動部を軽く研磨し、グリスアップすれば、メカボックスはこれ以上調整不要です。



スプリングは、少しレートを挙げています。

スプリングガイドは、はまり込みが偏芯していたので、ネジ止めのできるマルイ純正のV2の物に交換してネジ止めをしています。
ダンパーブッシュをはめて、レート補助と振動低減です。
(画像の状態は、最終決定です。)



モーターはマルイ700モーターに交換です。早いサイクルは必要ないとのことでしたので、雰囲気重視ですが、純正よりは早くなってしまいます。

この銃に関しては、SBDが必須です。FETを取り付けた方がもっと安心です。
スイッチ部分がですねぇ・・・



受け側の端子の厚みが無く、ペラペラです。通常の3/5くらいしかありません。スパークであっという間に無くなってしまいそうです。

それと、トリガーに埋め込まれたオス端子も成型が粗い上に、トリガーがガタガタで、接触の仕方にムラが発生してしまいます。
火花が出まくりですね・・・(涙)



端子部分の拡大です。この画像でも頼りなさが解ると思います。

トリガーもガタ補正をかけます。左右の遊びが無くなるように、軸部分にシムと、トリガーの外から見えない部分にブロックを増設して、現物あわせの微調整加工です。



マイクロスイッチへの変更も考えたのですが、空間が足りません。小型の物は容量が足りなくなるので、変更できませんでした。

組み込まれた状態です。トリガーを横から押しても、ガタが無いようになっています。
でも、よく見ると、端子の部分が外から見えているのですよね・・・

通電する物がここから入ってしまわないよう、ご注意頂きたいと思います。

FETの組み込みを考えると、この隙間が非常に気になる所ですね。
電気にうとい僕でも、対策が必要なのがわかります。暴発注意!です。
今回は、SBD(ダーティワークス製バリカタ)のみでの対応です。



メカボックスも組み上がり、作動可能状態です。
ノズルの変更ですが、先端は削り込み対応となっています。

メカボックス上部も、リアサイトのネジで干渉されていた所を確認です。
実際の組み込みには、上部の一部の削り補正が必要でした。

チャンバーとインナーバレルの細工に入ります。



チャンバーはオイルでギトギトでした。まあ、中華では普通です。



パッキンとバレルの根元は、熟成が進んでますね(笑)
想定内ですが、パッキンのゴムの溶け出しは少ないです。チャンバー内部には少し移ってしまっているようですが、クリーニングで大丈夫でした。



インナーバレルはレンジアップ化に合わせて、回転ロスを減らす為に短く設定します。
純正は500mmありましたので、約350mmにカットします。M4系の14.5インチサイズの物と同等です。

アウターバレルの空走部分を考慮しておきます。



インナーバレルのカットと仕上げの際に、不備を発見しました。
チャンバーへの固定用のロックパーツのはまり込むキー溝が、ズレて加工されてしまっています。

交換する方が良いかとも思ったのですが・・・



ロックパーツの変形も大きく、補正が無理な状態でしたので、チャンバーの交換がある場合は、バレルも交換という事にしました。
先に結論を出してしまいますが、チャンバーの位置が、メカボックスとの適正位置と合わせられず、マルイAKの物は使用できませんでした。
この個体は、チャンバーの位置が、あと0.3~0.5mm下方修正が掛けられれば完璧でしたが、残念です。



レンジアップ加工にて、0.25gでの飛距離を稼ぎます。これ以下のBB弾の使用もあるようですので、セッテイング調整は後回しです。

ようやく、レシーバーの補正に移行です。ここまででも長かったです・・・



アウターバレルの基部は確認済みでしたので、先端に行きますが、中間ジョイントでは、内部のセンターが出ていませんでした。
インナーバレルが、そこより手前になりますので、段差につかまってしまいます。シム板にて、センター補正をします。
わずかな段差なのですが、飛びに大きく影響しますので、きっちり処理します。







アウターバレル・チャンバー・レシーバーの取り付け補正です。

アウターバレルの重量があり、遊びがあると容赦なく垂れ下がります。
何度も繰り返して、問題ななくなる部分を探しますが、塗装の剥げでも状況が変わってしまいます。

チャンバーの角度や高さを排莢ポートを見ながら確認し、逆さまにしたり、バイポッドを取り付けての再確認等、ゲームで使用される状況を考慮した上で、なるべくガチガチになるようにシムで調整します。

固定用のネジも、繰り返しの作業には耐えられず、不安な状態になってしまいましたので、M3.5に変更です。
ネジの頭のサイズがギリギリになってくれるのと、内外を合わせてネジ切りをして、固定強化をしています。

この作業が、一番のポイントになり、時間が掛かる部分です。

位置決めができたと思った時点で、ハンドガード周りの組み付け調整です。



連結のアーム部分は、プレスの際にできてしまうエッジがバリバリですので、処理(削り)します。
リテンションのスプリングには、グリスアップしておきます。



レシーバー内部との擦れ部分にもグリスアップします。

ダミーボルトとの連動部分の引っ掛かりが少ないので、なるべく当たってくれるように、ラバーシートを貼り付けて、メカボックス側への逃げを少なくしておきます。



ダミーボルトの先端が、排莢ポートの形と合っておらず、閉鎖しきれない状態でしたので、丸みを付けて完全閉鎖するようにします。

それと、レシーバー内の形に合わせて、曲げ直しをして、作動のスムースさと、メカボックスへの干渉をクリアしておきます。

コッキングレバーの動きと、部品が取り付けられた事によっての重量増加の影響での微調整を重ねて、位置出しを完了させます。

初速は目標まで行くには行ったのですが、若干のエアロスはクリアしきれず、0.2gから0.25gに変えた時の初速の落ち幅が若干大きいです。

0.2gで95m/s近辺で、0.25gにすると83~85m/s位です。

ようやく、HOPの最終調整です。



0.23~0.28gまでの対応を可能にしてありますが、0.28g時の初速ダウンを考えると、当初の予定通り、0.25g辺りが、ベストだと思います。
可動制限もしてありますので、HOPの掛け過ぎでの弾詰まりの心配を失くしています。



目安は、画像の通りです。
ただ、シムの圧縮で、もしかしたらHOPの掛かりも変わってしまうかもしれません。
飛びがおかしくなるようでしたら、ご相談頂ければと思います。



ストック内にはウレタン材を挿入して、バッテリーのガタツキを失くしてあります。
バットエンドをその都度外す必要がありますが、ミニサイズならこんな感じになります。

クライアント様、以上のような状況でのチューニングとなっていますので、ご確認ください。
解説記事のアップも含め、遅延状況でのご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ありませんでした。
ご質問等ありましたら、ご連絡頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
  メール info@combatdoll.jp
  ミリブロのメッセージからでも大丈夫です 
  返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

    


Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(1)ArrowDynamic

2015年04月02日

VSR-10 Gスペック フルチューニング

COMBAT DOLL の店主です。

前回の予告通り、VSR-10のフルチューニングです。



この銃の状況は、市販のカスタムパーツは一切使用していません。
パーツの調整加工や取り付け補正がメインとなっています。

クライアント様のご希望は、
「性能の良い、スナイパーライフルが欲しい!」からの相談の結果、この銃に落ち着いたと言った状況です。

マルゼンAPSのカスタム品をお手持ちとの事だったのですが、コスト面から、VSRの新品購入でのチューニングの方が、安価で確実な性能が出せるので、こちらをお勧めさせて頂きました。

相談も含めまして、3ヶ月を軽く超えてしまうお預かり期間を頂いての調整となってしまい、お待たせしてしまったクライアント様には、大変申し訳ありませんでした。
解説記事も遅くなりました事を合わせて、お詫び申し上げます。

当店では、VSR-10に限っては、カスタムパーツの必要性を感じませんが、パーツその物を加工できる状況にあるからです。
加工ツールが無ければ、市販品を厳選しての組み込みになると思います。

それと、初期の製品に比べると、各所、補正が必要な部分が増えている印象を受けます。
マルイさんには、クオリティーの維持をお願いしたいですね。

以下、詳細解説になります。



今回のスコープは、すでに廃盤品となっている大手メーカー製の低倍率スコープなのですが、かなり良い物です。
スコープの性能を活かすべく、細心の注意をはらってのチューニングをしています。

スコープレベル(水平儀)は必須とさせて頂きました。
傾きが精度に大きく影響致しますので、クライアント様のこだわりに合わせて、取り付けをお勧め致しました。

取り付けは、位置決めしてから、スコープ単体の状況でのレティクルとの調整取り付けです。
スコープの乗せ換えがあるようでしたら、レベルは取り外さずに移植をお勧め致します。



前回の記事の通り、スコープマウントベースに問題がありますので、スコープの取り付け状況に合わせて、2ピースへのカット取り付けとさせて頂いています。
旧式のレミントンは、2ピースのマウントベースでしたので、僕のようなロートルは、こちらの方が格好良く見えるのもあるのですが、社外品のマウントベースは、価格なりではありますが、まあまあのコストになりますので、加工対応です。

現行品をお手持ちで交換される方は、スコープのサイズによっては、取り付け位置(アイレリーフにより)が見難い状況になってしまう場合もありますので、ご注意ください。



レシーバーのエンドもズレ取り付けられていますが、これは、初期から普通なのですが、最近のロットは金型のズレも有り、センターを出すには、シムを偏らせて挟む必要があります。
ここのズレは、シリンダーの前後動が、変形したマウントベースと同様に斜めに動かすことになるので、操作や気密性において重要な部分です。
トリガーブロックの取り付けにも影響し、シアの掛かりが斜めになる状況も発生しますので、耐久性や安定性にも影響を及ぼす部分です。
しっかりと、位置補正を行います。



段差がでてしまっている外周を考慮して、補正したい方向に合わせて、シムを挟み込みます。
アルミテープで位置決め貼付けをしています。

レシーバーの内部も以前に比べると、成型バリが大きくなっていますが、ここは干渉していませんでしたので、そのままにしています。
個体によっては、削り落としが必要になる場合もありますので、参考にされる方は、ご確認ください。

アウターバレルとレシーバーのガタ補正と位置調整を行います。



手順に合わせて、解説致します。

まず、シリンダーの位置決め用のカーラーを外して、アウターバレルのネジ部がどこまで入るのか確認します。
本来の組み込み位置よりも、1回転多く入るようにしますので、締め込みがちょうどの位置で止まるよう調整します。
これによって、ノズルの延長と同じ効果が得られますので、固定強化と気密アップの一石二鳥の成果があります。



カーラーには、厚み調整とクッションダンパー(緩み止め)の効果がありますが、両面の4ヶ所の出っ張りがありますので、片面だけカットして厚みを減らします。両面カットでも良いですが、片面カットの厚みだと、圧縮固定されたカーラーの内側が狭くなってくれて、シリンダーの固定がタイトになってくれます。
精度アップの面からも、振動を抑える為には有効ですので、この厚みがベストです。

このカーラーの挿入状態での、アウターバレルの締め込み位置を確認して、アウターバレルの端面カットの量を、現物合わせにて調整加工します。



正直、カットの量は個体差がありますので、現物合わせが基本です。
ネジのピッチと不足分の締め込み量から、見当を付けて加工します。
参考にされる方は、削り過ぎない事と、平行に削り落とす事に十分注意して行ってください。
ガタを出さずに、カーラーの適正圧縮をさせられるかが、命中精度と静音性のカギになります。

アウターバレルの空洞部にはウレタンマットを挿入しています。
市販のブレ止めは使用していません。衝撃低減のチューニングが前提ですので、ブレ止めは無くても大丈夫です。
正直に言えば、全体のキャスト成型のパーツ誤差が信用できず、バレル先端と、チャンバー部分のセンターが決まっている確立が少ないとの判断を下しているので、インナーのブレ止めパーツが、アウターバレル内での曲がりの原因になるのを嫌っての処置にしています。
チャンバーの根元と先端の2点保持で十分です。

お次は、シリンダーです。
純正は、真鍮製でメッキ仕上げですので、純正レートのスプリングの使用なら交換の必要はありません。



シリンダーヘッドの加工です。
カスタムパーツは、シリンダーとの機密保持Oリングの位置が合わないので、純正シリンダーには不向きです。
ピストンヘッドの当たり面を、ピストンヘッドの穴あけに合わせたテーパー加工と、ダンパーロッドの有効長(閉鎖タイミングと距離)を考慮しての加工をします。
純正のロッドの閉鎖タイミングと距離では、ピストンが圧縮負けを起こしていますので、ピストンの加工と合わせての調整が必要です。

ノズルは、消音と振動低減の効果のバランスが良くなるように、3.3mm内径に絞り込んでいます。
ツール用の穴もあけ足し、面取り部分を丸みのあるR加工にし直してあります。



ピストンは、いつからか解りませんが、ダンパーブッシュが剥がれ落ちないように、ストッパーが追加されていますが、接着はされていません。
穴あけの加工には、都合が良くなっていました。

2mmの4つ穴にしてあります。シリンダーヘッドのテーパーと位置合わせする必要があります。



画像の通り、シリンダーの内バリで、ピストンが削られてしまっていますので、シリンダーの内バリ処理と研磨をします。
これは、セットピンの磨耗も防ぎますので、必須チューニングです。

スプリングガイドには、ノズルの絞りによる減速との相殺分として、カーラーで増圧しています。
この状況で、圧縮具合(初速や音)を確認して、ピストンの重量調整を行います。



その際に、シリンダーのストップ位置が後方にズレた分の影響を確認しておきます。
個体差もあるので、調整の必要が無い場合もありますが、この個体は調整有りでした。

ボルトセーフティーのパーツがシリンダーのエンドに干渉してしまったので、若干の削りが必要でした。
ここも、余分に削らないように注意が必要です。
シリンダーの後方押さえにもなってくれますので、ピッタリにしておくと、コッキング後のシリンダーの前後ズレを無くせますので、BB弾のホールド位置を、常に一定に保てます。HOPの掛かりムラや、初速の安定に大きく貢献してくれます。



ピストンの重量調整ですが、経験上50g位が無難です。リアルショックのウエイト(78g)を取り付ける方法もあるのですが、あのショックで、射手の力量が多大に要求されてしまいます。
撃ち応えのある次世代タイプがお好みの方以外にはお勧めしていません。

ピストンにハンダを巻きつけて、それを電気配線用の絶縁テープでバンテージのように上巻きし、仕上げに熱収縮チューブで押さえ込んでますので、長期使用でも緩みや外れたりすることはありません。

ピストンの自重がある程度ないと、振動が大きくなり、スプリングのビビリ音や、本体の共振も大きくなりますので、アンブッシュスナイパーの方なら、この位のセッティングがお勧めです。



ちなみに、トリガーブロックはトリガーストロークの純正での調整以外、触っていません。
スプリングレートも僅かなアップですし、コッキングをしたまま忘れて保管しなければ、純正品の耐久性で十分です。

そして、バレル関連です。
純正バレルのチューニングです。長掛けHOPのレンジアップですので、タイトな物は必要ありません。



レンジアップへのパッキンの加工と、インナーバレルの仕上げ直しと出口テーパー加工です。
ブレ止めは、アルミテープを巻いてあります。



アウターバレルの出口部分は、インナーバレルのテーパーに合わせて、リーマーで拡張しています。
この個体の、仕上げた状況を、画像に収め忘れていましたので、他の個体の画像で説明させて頂いてます。
クライアント様には、現物をご確認頂ければと思います。



今回のレンジアップシートは、固めの物を使用しています。
基本的に固定HOPの方が良いと言う希望もあり、0.25g限定での調整をメインでしたので、この仕様です。



HOPレバーの可動制限も行ってあり、ゲージによる目安を覚えて頂ければ微調整で対応して頂けます。
クリックが利く間隔の間でも僅かに移動しますが、その遊びの前後位置の関係でもHOPの掛かりがかわります。
本当に微調整と言った状況ですので、ご確認ください。

ただ、BB弾の種類(バイオ・セミバイオ・プラ弾等)で、表面の仕上げも異なりますし、ブランドによっての基準寸法の違いもあって、使用するBB弾によって、HOPの掛かり具合が変わってしまいます。
一例ですが、マルイバイオ弾に処理されているコーティングは柔らかく、滑りも良いのでHOPの掛かりが少なくなります。
普通のセミバイオであるベアリングBBは、表面の違いから、HOPの掛かりが強くなります。
G&Gのバイオ弾も確認しましたが、マルイのセミバイオと同等と言った感じでした。
フィールドのレギュレーション等で、指定のBB弾がある場合は、それに合わせた微調整を行って頂くことになりますので、宜しくお願い致します。



ストックには、共振防止の消音措置をしています。
本体の調整を、精度重視もあり、極力静かになるように行っていますので、相乗効果で有効性が高くなっています。



それに合わせて、サイレンサーにも手を加えてあります。
純正のコーンバッファーによる積層だと、吸音材の変形で、内部にはみ出して来易いので、それを嫌っているのと、消音効果を高める為に出口の径を絞り込んでいます。
純正は11mmですが、9.5mmに狭くしてあります。インナーバレルから20cm以上距離が離れていますので、これくらいが扱い易いサイズです。消音効果も純正比較して頂ければ、かなり小さくなっているのが解ります。ご友人で、お手持ちの方がいらっしゃいましたらお試しください。



取り付け精度を上げれば8mmまで可能ですが、ゲームでの不安定な状況では、BB弾の通過がシビアになってしまうだけですので、今回のサイズが一番良いと思います。
サイレンサーを短い物にする場合は、マルイ製のアタッチメントで、ミニサイレンサー辺りがお勧めです。十分な消音効果がありますので、無難な選択です。
アウターバレルが29mm位ですので、30mm外径の短めのサイレンサーでも良いですね。
KMさんで外径30mm長さ65mmの製品がありますし、出口の絞りもバレルホールドパーツを流用して詰められます。



最後に、ご要望のあった、スコープシールドレンズを追加装着します。
最初に触れていますが、良いスコープなので、大事にしたいとの事で、レンズシールドの取り付けとなっています。
アクリル板の分だけ、解像度が落ちますが、十分だと思います。
ラバー仕上げの照り返し防止版は、可視範囲が狭くなりますので、視点がズレるとすぐに影になってしまいます。
ご不要なようなら、外して頂ければと思います。バトラーキャップで、挟み込んであるだけですので、簡単に外せます。

今回のチューニングで、あえてカスタムパーツが必要な部分があるとしたら、マウントベースとシアー2点の3アイテムぐらいです。
マウントベースとシアー2点のパーツ購入だと、諭吉さんの登場をお願いする事になりますね(笑)
今回のチューニングの30%程度のコストになってしまいますので、たった3つの部品だと考えると、必要性は低くなります。

随分とお預かりしてしまい、ご迷惑をお掛け致しましたが、上記のような内容となっておりましたので、ご確認ください。
ご質問等、ありましたらご連絡頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(3)VSR-10

2015年04月01日

えっ!? マジで・・・(涙) マルイさんお願い致します・・・

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、ちょっと微妙な記事になります。

マルイさんにお願いです。
VSR-10のマウントベースが、金型の調整ズレで、
不具合が出ています。
次回生産ロットは、補正を希望致します・・・


と言っても、東京マルイさんの生産管理の方が、このブログを見てくれないと伝わらないのですが・・・

昨年の後半のロットからだと思うのですが、こんな状態です。



拡大すると・・・



このように、後部が捻じれた状況になっています。







スコープ調整の際、センターが出ず、調整がやり切れない状況に陥って、初めて気がつきました(涙)

本体3本、別売り単品1つが全てこの状態です。
本体3本は、全て新規購入が、昨年の秋以降だそうです。(2本は、最近の購入)

スコープに異常があるのかと思いきや、問題なし・・・
それじゃ、マウントリングを疑ってみても、問題無し・・・
レシーバーの取り付けネジの加工ズレかと思ったのですが、合っている・・・
チャンバー位置が傾いてしまっているかも? と思いチェックしても良いはず・・・
それじゃぁ、マウントベースしかないので、よくよく観察した結果がこれでした(涙)

この状態では、下記の略図のようになってしまいます。



最初は、チューニングの際に、チャンバーのセッテイングが悪い状態にしてしまったのかと思い、何度もやり直してしまいました・・・
まさか、こんな事があるなんて・・・
生産ラインの品質管理の徹底をお願いしたいです。
「安心の日本製」の看板を下ろしたくありませんので・・・

対策としては、以下の通りです。



①レールとマウントリングにシムを噛ませて、位置補正する。
②マウントを前後にカットして、2ピースにして捻じれを解消させる。
③純正でも社外品での正常な物への交換をする。

と言う対処方法ですね。

スコープ自体は乗ってしまいますし、ピンポイントの距離設定であれば調整も可能なレベルの変形と言えばそれまでなのですが・・・
やはり、サバゲでは使い辛いのは間違いありません。距離によって右や左にズレてしまうのを考慮しながらは、きついです。

他にも、アウターバレルの塗装が厚く、レシーバーへのネジ込みが浅くなっている物もありました。
バレルの刻印が塗装でつぶれていたので、間違いありません。
ストックに機関部を乗せてある状態が、後方に突き出して、レシーバーがストックからはみ出していたので、外観で判断できました。
こちらは、実際の画像はありませんが、塗装を一皮剥けば、解決できるはずです。
アウターバレルのネジで2回転分くらい浮いていた感じでした。

説明用画像です。





コストダウンのせいなのか、生産用機材のガタなのかは判断できませんが、クオリティーは維持して頂きたいと思います。

最近の購入個体をお持ちの方は、要チェックです。
当たる物も、当たらなくなってしまいますので、ご注意ください・・・。

次回は、3ヶ月以上お待ち頂いた、VSR-10 Gスペックのチューニング記事の予定です。

追記


(追加参考画像 2012/12のチューニング品より側面部分のみ)

リングの取り付けでの傷等もありますので、確実ではありませんが、つなぎ目はあるものの、段差は発生していない状態です。
過去の画像データを調べましたが、消失してしまっている物もあり、これくらいしか比較できる物がありませんでした。
昨年の初頭辺りの流通在庫品は許容範囲の中に納まっている状況だったと思われます。



     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

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