2014年07月27日
TOP製 M60E3ショーティー メンテナンス
COMBAT DOLL の店主です。
金・土曜日は時間が取れず、ブログの投稿ができませんでした。申し訳ないです。
今回はカスタム品のメンテナンス修理と言った状況のご紹介です。

TOP製のM60シリーズでは、オーソドックスなパーツ交換がされている固体の調整修理になります。
クライアント様にて、パーツ選択されていましたので、詳細ブランドは不明な部分がありますので、ご了承ください。
良くある症状で、給弾不良が発生する状況をクリアしたいとのご要望で、他、追加があれば、ご相談の上決定という状況でした。
この個体は2ヶ月ほどお預かりさせて頂いて、じっくり調整させて頂きました。実際、かなりの難物で、プーリーのピニオンのテンションや、各パーツの合わせ等の微調整を多く必要とした状況でした。
報告を兼ねてのご紹介とさせて頂きます。
まずは、フォアグリップ(実物)です。実射によるバレルの加熱での熱変形なのでしょうか?
実銃のバレルは、連射後にタバコの火が簡単に点けられるくらい熱くなるそうなので、こうなってしまうのでしょうね。

すでに取り付けはされていたのですが、ガタが気になりましたので、若干の補正加工と、固定ネジの追加工作の状況です。
ベースブロックに取り付ける、都合の良いネジがなかなか見付からず、他のエアガンのジャンクパーツより加工して、取り付けネジにしてあります。ガッシリと取り付けられましたので、安心してご使用に耐えられるようになっています。
次はバレル絡みです。

この辺も、ネジが緩んで来たりすると、給弾不良の原因になります。
パッキン類のゴムのチェック・取り付け部のネジの緩み・内部の汚れ等のチェックが必要です。
実際には、HOPパッキンに難ありの状況でした。

この銃の泣き所でもあるのですが、意外と耐久性が低い柔らかいゴムなのと、HOPの調整ダイヤルを締め過ぎて、ゴムを破ってしまうミスを起こし易い構造ですので、仕方が無い部分なのですが、案の定破れてしまっていました。

昔は諦めて頂いていた箇所なのですが、今回は、当店のレンジアップ用のラバーシートで厚みがちょうど良い物があったので、試しに交換して加工してみました。そんなにたくさん試射した訳ではありませんが、HOPの掛かりも良好で、素直な弾道になってくれました。
耐久性も十分な筈ですので、HOPネジの締め過ぎで破ってしまわなければ、十分使えそうです。
マルイ製の電動ガンと同等な感じでした。タナボタな結果です。
他のパッキンは、劣化も無く、グリスアップメンテナンスで十分でした。
お次は、ギアボックスに行きます。

純正ギアは、クラウンギアの小径とスパーギアの大径部分が見ての通りに歯が跳んでいました。
クラウンの部分が壊れていないのが不思議なんですよね。クラウン部分の破損パターンとの比率は5:5といった状況(当店でのデータ)です。
ピストンがクラッシュしている場合は、セクターもダメになっているケースが多いです。

軸受けは、純正品は消耗が激しいので、システマ製のオイルレスメタルに交換させて頂きました。
メタルの取り付けの際、先にホールにグリスを充填しておくと、長期間のメンテナンスフリーで使用できます。
封入したグリスが、逃げ難いので、潤滑期間が長くなります。
ギアは、アングス製かガーダー製か不明ですが、お持込のカスタムギアに変更です。
中古品で、若干の変形も見られますが、純正スプリングでのドライブであれば、問題無いレベルです。
モーターシャフトもクラウンギア用のピニオンから、ベベルギア用のピニオンへ変更しました。
カスタムギアに付属の物がありませんでしたので、システマモーター用のピニオンギアを代用とし、シャフト部分を加工して対応させてあります。
システマ製のオイルレスメタルの場合、個体差によって軸がきつめの物がありますが、軽く慣らしをしてやれば問題無いレベルです。
そして、給排気系です。

シリンダーヘッド部分は、固定ネジの片側の穴に折れたネジが残っていましたので、ドリルで揉んで、タップを切り直してあります。
ダンパークッションのラバーが、画像の通りボロボロになっていました。
恐らくですが、シリンダーに使用していたグリスがゴムを侵し易い成分が含まれている物だったのだと思います。
ヒストンヘッドのOリングも硬質化して、亀裂が入っていました。
ダンパークッションは、水道用のパッキン(平板タイプ)の物を使用しています。
ジャストサイズがありませんでしたので、大きめの物をカットして貼り付けてあります。
ピストンヘッドのOリングも、水道用のパッキンでちょうど良いサイズがありますので、そちらと交換してあります。

ピストンはガーダー製の物に交換されていたのですが、純正のピストンも用意されていました。
折角ですので、カスタムパーツの方を使用させて頂きました。
ただ、レール部分との相性が悪く、レール部分の厚みと突き出し量を減らして、スムーズに滑ってくれるサイズに加工してあります。
そのままでは、ピストンが後退しきるぐらいに固く喰い付く状態でした。
取り付け位置も微調整して、問題の無い状態で取り付けられています。

スプリングは数点ご用意されておりましたが、初速の状況とストレス軽減から、純正の中古を選択して取り付けております。
当店の実測値では、適正HOPの状況で、0.2gBB弾で90m/s出ております。測定器の誤差もありますので、物によっては95m/sくらいの初速表示になる場合もあると思いますので、安全マージンとさせて頂きました。

スプリングパイプ部分の錆びが目立ちましたので、錆び落しをしてありますが、完璧に落とせてはいない状況です。
脱脂後、シリコンスプレーを吹き付けてありますが、お手入れとして、時々スプレーして頂きたいと思います。
HOPの掛かりに若干の影響が出てしまうとは思いますが、長期保管になる場合は、保管前に軽く一噴きする程度で十分です。
今回の給弾不良の主原因は、この右側画像にカム部分が、軸から緩くなってしまったガタで、ロックが掛かってしまうという状況でした。
奥まで挿入し直し、ポンチにて軸から緩まないように打ち直してありますので、当分は大丈夫だと思います。
ただ、プーリーを回すシャフトのピニオンのテンションや、チャンバーに給弾されるまでのルートの状況も、給弾に大きく作用する箇所になりますので、それぞれ補修しています。

モーター部分に、トレー内のBB弾が入り込まないようにする仕切りもスポンジブロックを貼り付けてあります。
チャンバーと連結される給弾ブロックも割れがありましたので、補修し、パイプの接着し直してあります。

給弾パイプを通すループ部分も割れていましたので、補修としてアルミパイプをインサートして補強とガタ防止をしてあります。
給弾が次々され、ルート内でBB弾にテンションが強く掛かってしまいます。
連結の弱い部分が広がってしまい、その空間のせいでBB弾が引っ掛かってしまたりします。
プーリーを回転させるピニオンギアの固定テンションが弱いと押しが足りずに給弾不良となってしまったり、強過ぎてスプリングパイプ部分が膨らんで給弾不良になる場合も出たりしてしまうデリケートな給弾システムになります。
各部のしっかりした組み上げが必要になりますので、参考にされる方は、入り口から順番にチェックしていかれるのをお勧め致します。
アウターバレルの基部も、それぞれネジの長さを合わせて、固定にちょうど良いサイズで、ガッシリ締め込んでありますので、かなり剛性が上がっていると思います。
クライアント様、大変長らくお待たせ致しました。
給弾と跳びは、確実な状況となりましたので、性能をお確かめください。
一部不確定要素もありますので、しばらく様子を見て頂ければと思います。
COMBAT DOLL 店主 中根
奥山デイズにて定例会(レギュレーション) 未定
営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
定休日 日曜日 年末年始 他 臨時休業あり
TEL 053-450-3308 FAX 同番
メール info@combatdoll.jp
ミリブロのメッセージからでも大丈夫です
返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

金・土曜日は時間が取れず、ブログの投稿ができませんでした。申し訳ないです。
今回はカスタム品のメンテナンス修理と言った状況のご紹介です。

TOP製のM60シリーズでは、オーソドックスなパーツ交換がされている固体の調整修理になります。
クライアント様にて、パーツ選択されていましたので、詳細ブランドは不明な部分がありますので、ご了承ください。
良くある症状で、給弾不良が発生する状況をクリアしたいとのご要望で、他、追加があれば、ご相談の上決定という状況でした。
この個体は2ヶ月ほどお預かりさせて頂いて、じっくり調整させて頂きました。実際、かなりの難物で、プーリーのピニオンのテンションや、各パーツの合わせ等の微調整を多く必要とした状況でした。
報告を兼ねてのご紹介とさせて頂きます。
まずは、フォアグリップ(実物)です。実射によるバレルの加熱での熱変形なのでしょうか?
実銃のバレルは、連射後にタバコの火が簡単に点けられるくらい熱くなるそうなので、こうなってしまうのでしょうね。

すでに取り付けはされていたのですが、ガタが気になりましたので、若干の補正加工と、固定ネジの追加工作の状況です。
ベースブロックに取り付ける、都合の良いネジがなかなか見付からず、他のエアガンのジャンクパーツより加工して、取り付けネジにしてあります。ガッシリと取り付けられましたので、安心してご使用に耐えられるようになっています。
次はバレル絡みです。

この辺も、ネジが緩んで来たりすると、給弾不良の原因になります。
パッキン類のゴムのチェック・取り付け部のネジの緩み・内部の汚れ等のチェックが必要です。
実際には、HOPパッキンに難ありの状況でした。

この銃の泣き所でもあるのですが、意外と耐久性が低い柔らかいゴムなのと、HOPの調整ダイヤルを締め過ぎて、ゴムを破ってしまうミスを起こし易い構造ですので、仕方が無い部分なのですが、案の定破れてしまっていました。

昔は諦めて頂いていた箇所なのですが、今回は、当店のレンジアップ用のラバーシートで厚みがちょうど良い物があったので、試しに交換して加工してみました。そんなにたくさん試射した訳ではありませんが、HOPの掛かりも良好で、素直な弾道になってくれました。
耐久性も十分な筈ですので、HOPネジの締め過ぎで破ってしまわなければ、十分使えそうです。
マルイ製の電動ガンと同等な感じでした。タナボタな結果です。
他のパッキンは、劣化も無く、グリスアップメンテナンスで十分でした。
お次は、ギアボックスに行きます。

純正ギアは、クラウンギアの小径とスパーギアの大径部分が見ての通りに歯が跳んでいました。
クラウンの部分が壊れていないのが不思議なんですよね。クラウン部分の破損パターンとの比率は5:5といった状況(当店でのデータ)です。
ピストンがクラッシュしている場合は、セクターもダメになっているケースが多いです。

軸受けは、純正品は消耗が激しいので、システマ製のオイルレスメタルに交換させて頂きました。
メタルの取り付けの際、先にホールにグリスを充填しておくと、長期間のメンテナンスフリーで使用できます。
封入したグリスが、逃げ難いので、潤滑期間が長くなります。
ギアは、アングス製かガーダー製か不明ですが、お持込のカスタムギアに変更です。
中古品で、若干の変形も見られますが、純正スプリングでのドライブであれば、問題無いレベルです。
モーターシャフトもクラウンギア用のピニオンから、ベベルギア用のピニオンへ変更しました。
カスタムギアに付属の物がありませんでしたので、システマモーター用のピニオンギアを代用とし、シャフト部分を加工して対応させてあります。
システマ製のオイルレスメタルの場合、個体差によって軸がきつめの物がありますが、軽く慣らしをしてやれば問題無いレベルです。
そして、給排気系です。

シリンダーヘッド部分は、固定ネジの片側の穴に折れたネジが残っていましたので、ドリルで揉んで、タップを切り直してあります。
ダンパークッションのラバーが、画像の通りボロボロになっていました。
恐らくですが、シリンダーに使用していたグリスがゴムを侵し易い成分が含まれている物だったのだと思います。
ヒストンヘッドのOリングも硬質化して、亀裂が入っていました。
ダンパークッションは、水道用のパッキン(平板タイプ)の物を使用しています。
ジャストサイズがありませんでしたので、大きめの物をカットして貼り付けてあります。
ピストンヘッドのOリングも、水道用のパッキンでちょうど良いサイズがありますので、そちらと交換してあります。

ピストンはガーダー製の物に交換されていたのですが、純正のピストンも用意されていました。
折角ですので、カスタムパーツの方を使用させて頂きました。
ただ、レール部分との相性が悪く、レール部分の厚みと突き出し量を減らして、スムーズに滑ってくれるサイズに加工してあります。
そのままでは、ピストンが後退しきるぐらいに固く喰い付く状態でした。
取り付け位置も微調整して、問題の無い状態で取り付けられています。

スプリングは数点ご用意されておりましたが、初速の状況とストレス軽減から、純正の中古を選択して取り付けております。
当店の実測値では、適正HOPの状況で、0.2gBB弾で90m/s出ております。測定器の誤差もありますので、物によっては95m/sくらいの初速表示になる場合もあると思いますので、安全マージンとさせて頂きました。

スプリングパイプ部分の錆びが目立ちましたので、錆び落しをしてありますが、完璧に落とせてはいない状況です。
脱脂後、シリコンスプレーを吹き付けてありますが、お手入れとして、時々スプレーして頂きたいと思います。
HOPの掛かりに若干の影響が出てしまうとは思いますが、長期保管になる場合は、保管前に軽く一噴きする程度で十分です。
今回の給弾不良の主原因は、この右側画像にカム部分が、軸から緩くなってしまったガタで、ロックが掛かってしまうという状況でした。
奥まで挿入し直し、ポンチにて軸から緩まないように打ち直してありますので、当分は大丈夫だと思います。
ただ、プーリーを回すシャフトのピニオンのテンションや、チャンバーに給弾されるまでのルートの状況も、給弾に大きく作用する箇所になりますので、それぞれ補修しています。

モーター部分に、トレー内のBB弾が入り込まないようにする仕切りもスポンジブロックを貼り付けてあります。
チャンバーと連結される給弾ブロックも割れがありましたので、補修し、パイプの接着し直してあります。

給弾パイプを通すループ部分も割れていましたので、補修としてアルミパイプをインサートして補強とガタ防止をしてあります。
給弾が次々され、ルート内でBB弾にテンションが強く掛かってしまいます。
連結の弱い部分が広がってしまい、その空間のせいでBB弾が引っ掛かってしまたりします。
プーリーを回転させるピニオンギアの固定テンションが弱いと押しが足りずに給弾不良となってしまったり、強過ぎてスプリングパイプ部分が膨らんで給弾不良になる場合も出たりしてしまうデリケートな給弾システムになります。
各部のしっかりした組み上げが必要になりますので、参考にされる方は、入り口から順番にチェックしていかれるのをお勧め致します。
アウターバレルの基部も、それぞれネジの長さを合わせて、固定にちょうど良いサイズで、ガッシリ締め込んでありますので、かなり剛性が上がっていると思います。
クライアント様、大変長らくお待たせ致しました。
給弾と跳びは、確実な状況となりましたので、性能をお確かめください。
一部不確定要素もありますので、しばらく様子を見て頂ければと思います。
COMBAT DOLL 店主 中根
奥山デイズにて定例会(レギュレーション) 未定
営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
定休日 日曜日 年末年始 他 臨時休業あり
TEL 053-450-3308 FAX 同番
メール info@combatdoll.jp
ミリブロのメッセージからでも大丈夫です
返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます