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Posted by ミリタリーブログ  at 

2015年04月02日

VSR-10 Gスペック フルチューニング

COMBAT DOLL の店主です。

前回の予告通り、VSR-10のフルチューニングです。



この銃の状況は、市販のカスタムパーツは一切使用していません。
パーツの調整加工や取り付け補正がメインとなっています。

クライアント様のご希望は、
「性能の良い、スナイパーライフルが欲しい!」からの相談の結果、この銃に落ち着いたと言った状況です。

マルゼンAPSのカスタム品をお手持ちとの事だったのですが、コスト面から、VSRの新品購入でのチューニングの方が、安価で確実な性能が出せるので、こちらをお勧めさせて頂きました。

相談も含めまして、3ヶ月を軽く超えてしまうお預かり期間を頂いての調整となってしまい、お待たせしてしまったクライアント様には、大変申し訳ありませんでした。
解説記事も遅くなりました事を合わせて、お詫び申し上げます。

当店では、VSR-10に限っては、カスタムパーツの必要性を感じませんが、パーツその物を加工できる状況にあるからです。
加工ツールが無ければ、市販品を厳選しての組み込みになると思います。

それと、初期の製品に比べると、各所、補正が必要な部分が増えている印象を受けます。
マルイさんには、クオリティーの維持をお願いしたいですね。

以下、詳細解説になります。



今回のスコープは、すでに廃盤品となっている大手メーカー製の低倍率スコープなのですが、かなり良い物です。
スコープの性能を活かすべく、細心の注意をはらってのチューニングをしています。

スコープレベル(水平儀)は必須とさせて頂きました。
傾きが精度に大きく影響致しますので、クライアント様のこだわりに合わせて、取り付けをお勧め致しました。

取り付けは、位置決めしてから、スコープ単体の状況でのレティクルとの調整取り付けです。
スコープの乗せ換えがあるようでしたら、レベルは取り外さずに移植をお勧め致します。



前回の記事の通り、スコープマウントベースに問題がありますので、スコープの取り付け状況に合わせて、2ピースへのカット取り付けとさせて頂いています。
旧式のレミントンは、2ピースのマウントベースでしたので、僕のようなロートルは、こちらの方が格好良く見えるのもあるのですが、社外品のマウントベースは、価格なりではありますが、まあまあのコストになりますので、加工対応です。

現行品をお手持ちで交換される方は、スコープのサイズによっては、取り付け位置(アイレリーフにより)が見難い状況になってしまう場合もありますので、ご注意ください。



レシーバーのエンドもズレ取り付けられていますが、これは、初期から普通なのですが、最近のロットは金型のズレも有り、センターを出すには、シムを偏らせて挟む必要があります。
ここのズレは、シリンダーの前後動が、変形したマウントベースと同様に斜めに動かすことになるので、操作や気密性において重要な部分です。
トリガーブロックの取り付けにも影響し、シアの掛かりが斜めになる状況も発生しますので、耐久性や安定性にも影響を及ぼす部分です。
しっかりと、位置補正を行います。



段差がでてしまっている外周を考慮して、補正したい方向に合わせて、シムを挟み込みます。
アルミテープで位置決め貼付けをしています。

レシーバーの内部も以前に比べると、成型バリが大きくなっていますが、ここは干渉していませんでしたので、そのままにしています。
個体によっては、削り落としが必要になる場合もありますので、参考にされる方は、ご確認ください。

アウターバレルとレシーバーのガタ補正と位置調整を行います。



手順に合わせて、解説致します。

まず、シリンダーの位置決め用のカーラーを外して、アウターバレルのネジ部がどこまで入るのか確認します。
本来の組み込み位置よりも、1回転多く入るようにしますので、締め込みがちょうどの位置で止まるよう調整します。
これによって、ノズルの延長と同じ効果が得られますので、固定強化と気密アップの一石二鳥の成果があります。



カーラーには、厚み調整とクッションダンパー(緩み止め)の効果がありますが、両面の4ヶ所の出っ張りがありますので、片面だけカットして厚みを減らします。両面カットでも良いですが、片面カットの厚みだと、圧縮固定されたカーラーの内側が狭くなってくれて、シリンダーの固定がタイトになってくれます。
精度アップの面からも、振動を抑える為には有効ですので、この厚みがベストです。

このカーラーの挿入状態での、アウターバレルの締め込み位置を確認して、アウターバレルの端面カットの量を、現物合わせにて調整加工します。



正直、カットの量は個体差がありますので、現物合わせが基本です。
ネジのピッチと不足分の締め込み量から、見当を付けて加工します。
参考にされる方は、削り過ぎない事と、平行に削り落とす事に十分注意して行ってください。
ガタを出さずに、カーラーの適正圧縮をさせられるかが、命中精度と静音性のカギになります。

アウターバレルの空洞部にはウレタンマットを挿入しています。
市販のブレ止めは使用していません。衝撃低減のチューニングが前提ですので、ブレ止めは無くても大丈夫です。
正直に言えば、全体のキャスト成型のパーツ誤差が信用できず、バレル先端と、チャンバー部分のセンターが決まっている確立が少ないとの判断を下しているので、インナーのブレ止めパーツが、アウターバレル内での曲がりの原因になるのを嫌っての処置にしています。
チャンバーの根元と先端の2点保持で十分です。

お次は、シリンダーです。
純正は、真鍮製でメッキ仕上げですので、純正レートのスプリングの使用なら交換の必要はありません。



シリンダーヘッドの加工です。
カスタムパーツは、シリンダーとの機密保持Oリングの位置が合わないので、純正シリンダーには不向きです。
ピストンヘッドの当たり面を、ピストンヘッドの穴あけに合わせたテーパー加工と、ダンパーロッドの有効長(閉鎖タイミングと距離)を考慮しての加工をします。
純正のロッドの閉鎖タイミングと距離では、ピストンが圧縮負けを起こしていますので、ピストンの加工と合わせての調整が必要です。

ノズルは、消音と振動低減の効果のバランスが良くなるように、3.3mm内径に絞り込んでいます。
ツール用の穴もあけ足し、面取り部分を丸みのあるR加工にし直してあります。



ピストンは、いつからか解りませんが、ダンパーブッシュが剥がれ落ちないように、ストッパーが追加されていますが、接着はされていません。
穴あけの加工には、都合が良くなっていました。

2mmの4つ穴にしてあります。シリンダーヘッドのテーパーと位置合わせする必要があります。



画像の通り、シリンダーの内バリで、ピストンが削られてしまっていますので、シリンダーの内バリ処理と研磨をします。
これは、セットピンの磨耗も防ぎますので、必須チューニングです。

スプリングガイドには、ノズルの絞りによる減速との相殺分として、カーラーで増圧しています。
この状況で、圧縮具合(初速や音)を確認して、ピストンの重量調整を行います。



その際に、シリンダーのストップ位置が後方にズレた分の影響を確認しておきます。
個体差もあるので、調整の必要が無い場合もありますが、この個体は調整有りでした。

ボルトセーフティーのパーツがシリンダーのエンドに干渉してしまったので、若干の削りが必要でした。
ここも、余分に削らないように注意が必要です。
シリンダーの後方押さえにもなってくれますので、ピッタリにしておくと、コッキング後のシリンダーの前後ズレを無くせますので、BB弾のホールド位置を、常に一定に保てます。HOPの掛かりムラや、初速の安定に大きく貢献してくれます。



ピストンの重量調整ですが、経験上50g位が無難です。リアルショックのウエイト(78g)を取り付ける方法もあるのですが、あのショックで、射手の力量が多大に要求されてしまいます。
撃ち応えのある次世代タイプがお好みの方以外にはお勧めしていません。

ピストンにハンダを巻きつけて、それを電気配線用の絶縁テープでバンテージのように上巻きし、仕上げに熱収縮チューブで押さえ込んでますので、長期使用でも緩みや外れたりすることはありません。

ピストンの自重がある程度ないと、振動が大きくなり、スプリングのビビリ音や、本体の共振も大きくなりますので、アンブッシュスナイパーの方なら、この位のセッティングがお勧めです。



ちなみに、トリガーブロックはトリガーストロークの純正での調整以外、触っていません。
スプリングレートも僅かなアップですし、コッキングをしたまま忘れて保管しなければ、純正品の耐久性で十分です。

そして、バレル関連です。
純正バレルのチューニングです。長掛けHOPのレンジアップですので、タイトな物は必要ありません。



レンジアップへのパッキンの加工と、インナーバレルの仕上げ直しと出口テーパー加工です。
ブレ止めは、アルミテープを巻いてあります。



アウターバレルの出口部分は、インナーバレルのテーパーに合わせて、リーマーで拡張しています。
この個体の、仕上げた状況を、画像に収め忘れていましたので、他の個体の画像で説明させて頂いてます。
クライアント様には、現物をご確認頂ければと思います。



今回のレンジアップシートは、固めの物を使用しています。
基本的に固定HOPの方が良いと言う希望もあり、0.25g限定での調整をメインでしたので、この仕様です。



HOPレバーの可動制限も行ってあり、ゲージによる目安を覚えて頂ければ微調整で対応して頂けます。
クリックが利く間隔の間でも僅かに移動しますが、その遊びの前後位置の関係でもHOPの掛かりがかわります。
本当に微調整と言った状況ですので、ご確認ください。

ただ、BB弾の種類(バイオ・セミバイオ・プラ弾等)で、表面の仕上げも異なりますし、ブランドによっての基準寸法の違いもあって、使用するBB弾によって、HOPの掛かり具合が変わってしまいます。
一例ですが、マルイバイオ弾に処理されているコーティングは柔らかく、滑りも良いのでHOPの掛かりが少なくなります。
普通のセミバイオであるベアリングBBは、表面の違いから、HOPの掛かりが強くなります。
G&Gのバイオ弾も確認しましたが、マルイのセミバイオと同等と言った感じでした。
フィールドのレギュレーション等で、指定のBB弾がある場合は、それに合わせた微調整を行って頂くことになりますので、宜しくお願い致します。



ストックには、共振防止の消音措置をしています。
本体の調整を、精度重視もあり、極力静かになるように行っていますので、相乗効果で有効性が高くなっています。



それに合わせて、サイレンサーにも手を加えてあります。
純正のコーンバッファーによる積層だと、吸音材の変形で、内部にはみ出して来易いので、それを嫌っているのと、消音効果を高める為に出口の径を絞り込んでいます。
純正は11mmですが、9.5mmに狭くしてあります。インナーバレルから20cm以上距離が離れていますので、これくらいが扱い易いサイズです。消音効果も純正比較して頂ければ、かなり小さくなっているのが解ります。ご友人で、お手持ちの方がいらっしゃいましたらお試しください。



取り付け精度を上げれば8mmまで可能ですが、ゲームでの不安定な状況では、BB弾の通過がシビアになってしまうだけですので、今回のサイズが一番良いと思います。
サイレンサーを短い物にする場合は、マルイ製のアタッチメントで、ミニサイレンサー辺りがお勧めです。十分な消音効果がありますので、無難な選択です。
アウターバレルが29mm位ですので、30mm外径の短めのサイレンサーでも良いですね。
KMさんで外径30mm長さ65mmの製品がありますし、出口の絞りもバレルホールドパーツを流用して詰められます。



最後に、ご要望のあった、スコープシールドレンズを追加装着します。
最初に触れていますが、良いスコープなので、大事にしたいとの事で、レンズシールドの取り付けとなっています。
アクリル板の分だけ、解像度が落ちますが、十分だと思います。
ラバー仕上げの照り返し防止版は、可視範囲が狭くなりますので、視点がズレるとすぐに影になってしまいます。
ご不要なようなら、外して頂ければと思います。バトラーキャップで、挟み込んであるだけですので、簡単に外せます。

今回のチューニングで、あえてカスタムパーツが必要な部分があるとしたら、マウントベースとシアー2点の3アイテムぐらいです。
マウントベースとシアー2点のパーツ購入だと、諭吉さんの登場をお願いする事になりますね(笑)
今回のチューニングの30%程度のコストになってしまいますので、たった3つの部品だと考えると、必要性は低くなります。

随分とお預かりしてしまい、ご迷惑をお掛け致しましたが、上記のような内容となっておりましたので、ご確認ください。
ご質問等、ありましたらご連絡頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
  メール info@combatdoll.jp
  ミリブロのメッセージからでも大丈夫です 
  返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

    


Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(3)VSR-10

2014年07月23日

VSR-10 PDIパーツベース チューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、クライアント様への説明要素の強い記事になりますが、ご了承ください。

前回の 「VSR-10 再調整」 の方と同じグループのクライアント様になります。

部分的に、以前触らせて頂いた物なのですが、試行錯誤の上、いろいろ交換されている状況です。

上手くまとまらずに、こちらへの最終仕上げの依頼となった状況です。



ストックにカスタムブランドのシールが貼ってありますが、木製ストックに交換された方からの購入品との事で、中身とは関係ありません。



基本的に、良いと言う評判のパーツを集めて組み上げたカスタム品にはなっているのですが・・・(汗!)

相性が良くない状況でした・・・(涙)

内容としては、

 PDI製 レシーバー・νトリガー・ボアアップシリンダーセット(バキュームピストンにあらず)
     ・08インナーバレルカット品・バレルブレ止め
 A+エアソフト製 魔HOPチャンバーパッキン
 Laylax製 ベアリング付スプリングガイド
 メーカー不明 太径スプリング
 KM企画製 サイレンサー 外径40mm 245mm
 マルイ純正 アウターバレル・チャンバーブロック・マウントベース・トリガーガード・ストック
        ・サイレンサーアタッチメント

と言った状況でしたが、A+製のチャンバーパッキンが、PDI製のバレルやシリンダーヘッドとの相性に問題がありました。

クライアント様の納得が行く様に、対応加工したチューニングを行います。

いわゆる、長距離重量弾仕様で命中精度も向上させ、消音効果も可能な限り上げるカスタムを希望されています。

改修・調整ポイントを図説にて解り易くしました。



チャンバーパッキンの相性の悪さは、図を参考にしてください。 パッキンの特性を生かして、各部対応調整加工をして行きます。
それと同時に、精度アップと消音化です。

一部、クライアント様自身の加工で、問題の有る部分も説明しながら補正していきます。

まず、インナーバレルがGスペックより長く、サイレンサーの効果を最大限にする為に、短めにカットされた状態です。



純正のサイレンサーアタッチメントは内径が細くなっており、バレルが貫通させられませんので、加工されてはいるのですが、センターがズレてしまっていて、インナーバレルが一方に押しやられてしまう状況でした。

サイレンサーが、正逆対応のKM企画製でしたので、Laylax製の正ネジタイプに変更して対応します。
加工し直すより安上がりです。



インナーバレルは、サンダーかカナノコでのカットのようで、真っ直ぐに切られていませんでした。
ただ、さすが硬度を売り物にしているPDI製です。ガラス板を転がしてチェック致しましたが、曲がりはありませんでした。
作業も丁寧にされていたのでしょう。
長距離の精度を考えると、ここは、パイプカッターを使用してカットが正解です。

但し、端面処理を考えれば、旋盤により専用刃物での加工仕上げが望ましいです。
当店では、外注になってしまい、かなりの高額な加工となります。
304ステンレスを相手に仕上げのできるツールがありませんので、ご了承ください。
今回は、まかなえる範囲で留めてありますので、出口のテーパー加工もされていません。
テーパー加工がされていれば、フルチューンと言えるのですが、今回は一歩手前までとなっています。



インナーバレルの入り口部分とパッキンですが、先の説明図の通りで、バレルエンドのフチの部分の厚みが、溝に入り切らないので、上手く取り付けができない状態です。



HOPのテンションバーも、以前は切り欠きを延長したタイプのバレルに対応させていたチャンバーでしたので、補正が必要な状態です。



前後のHOPの掛かりの長さの部分を、バレルの切り欠きに合わせます。
(バレルの根元は、まだ無加工です。)


(説明図 ①部分)

バレルの切り欠き部分を広げる加工をします。最終的には、ダイヤモンドヤスリによる手作業の仕上げです。
若干、歪んでおりますが、内バリさえ気をつければ、問題無く使用できるのがA+魔HOPパッキンの良い所ですので、助かります。



バレル出口も、斜めの部分はカットして仕上げ直しです。
前述の通り、出口テーパー加工はやれていない状況ですが、ご予算の都合になりますので、ご了承ください。

サイレンサーアタッチメントも交換され、センター出しと固定はバッチリです。
ブレ止めはPDI製の物が使用されています。


(説明図 ③部分)

シリンダーヘッドのノズルの長さを調整します。説明図では少し大袈裟にしておりますが、0.5mmくらい縮めて、内部の面取り部分を少し広げてやれば十分です。

内径部分の画像を撮り忘れてしまいましたが、説明図の②にあたる部分がノズルの絞りになります。
圧入で抜けなくなっており、内径2.6mmまで絞り込んであります。


(説明図 ④ ⑤ ⑥ ⑦部分)

ピストンヘッドの加工になります。
ボアアップシリンダーになりますので、エアダンパーのブレーキ効果は大きくなりますので、消音には向いています。
④のダンパー(ブレーキ)ロッドを、元々の中央空洞部を利用して圧入してあります。有効長は6mmくらいしかありません。
有効長を短くしているのも、BB弾が射出される際のバキューム効果を得る為です。
僅かに隙間のできる4mmちょうどの太さになっていて、計算上は直径で0.1mmの隙間になっています。

⑤の小径のOリングは取り外してしまいます。ピストンヘッドのリードバルブ用の穴を最大限に生かす為です。
本来の気密用のOリングは小さめで、ピストンの溝の内側を締め付けている状態で、かなりの高圧が掛からないと膨らみません。
⑦の部分は、溝の前後幅を広げ、深さも増やし、⑥の交換するOリングに合わせて、遊びの出る寸法に加工します。
内側の空間と前後の遊びが確保されることで、ピストンでフタをしてしまっているバレルの入り口から、ピストン後方のシリンダー内部空間のエアをバキュームして、加速中のBB弾を減圧で、減速させる(吸い戻し)事無く、バレルから射出します。

バキュームができているかどうかの確認は、
組み上げてからノズルを咥えて、 「口で吸う!」(伊武雅刀風) です(笑)
   このネタが解る方は50オーバーですね!? ラジオの時代が懐かしいですね!!

スプリングも、そのままでは規制オーバーが必至ですので、自由長ギリギリでカットして組み込んでチェックになります。
実際に、ノズルの絞込みは2mmからスタートしてますので、少しずつ広げて適正パワーに仕上げて行きます。



スプリングガイドはベアリング付のLaylax製ですが、スプリングともシリンダーとも合いません。
スプリングに対しては、シャフトにカーラーを設置する事で遊びを減らし、ベアリング部分にワッシャーを足して外径も合わせます。
シリンダーに対しては、寸法変更の方法はありません。スプリングガイドには、センター合わせの突起がありますので、セットピンとの位置関係を固定する事で、クリアさせます。



PDI製のνトリガーには、幸いな事に、セットピンに2本のネジがあり、これで位置決めができます。
但し、それぞれ強く締めてしまうと、内部寸法の余裕から斜めになってしまいますので、アルミシート等のシムを挟んで、適度に締め付けます。



純正のストックの内部には、吸音材のウレタンを詰め込んであります。いつもの通りです。

本体はこれで完了です。

スコープの取り付けを確認しますが、やはり・・・



傾いています。これは仕方がないですね。僕自身も気が付くまでに相当時間がかかりました。
輸入品が出回り出して、初めて気が付いたのが、正直な話です。
重力(垂直に働く落ちる力)に逆らって、HOPアップ(回転による浮力)をさせるのですから、長距離射程の銃では重要な要素です。



上記画像の様に、取り付けできましたら、実射にて調整して終了になります。

仕上がりの結果としては、インナーバレルの出口テーパー加工ができていないのが心残りですが、弾道は問題無いと思います。

ただ、ボアアップシリンダーによる、減速消音の効果は、予想以上に稼げました。VSR-10でここまで静かにできたのは初めてです。
店主の使っているAPSより静かになっています。
10mも離れたら、BB弾の風切り音しか聞こえないですね。いやらしい銃に仕上がりました!

BB弾の精度をかなり選ぶようになっていますので、精度の良い安心なブランドの物をご使用ください。

クライアント様、大変お待たせ致しました! 上記までの記事や画像をご参照ください。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
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Posted by コンバットドール  at 22:00Comments(1)VSR-10DOLLカスタム

2014年07月21日

VSR-10 再調整

COMBAT DOLL の店主です。

今回はVSR-10の再調整です。

クライアント様も、ご自身で触りたい方で、お友達にも情報共有されているそうです。

内部状況を確認して、何人かで試行錯誤しながらのチューニングを楽しんでいるようですね。

今回のVSR-10は、 「マルイ VSR10 再調整」「VSR10 フルカスタム その3」他として記事にさせて頂いた個体です。カテゴリーでのVSR-10で見てもらう方が、良いかもしれませんね。

分解組み立てを繰り返している内に、取り付けがズレてしまったり、スコープの乗せ換えが上手くできていなかったりの状況でした。



まずスコープですが、画像の通りでした。
マウントベースが正確に取り付けられている前提での確認です。最終チェックをやりますので、まずはここからです。

スコープのレティクルをターゲットの垂直レベルである、吊るしの紐に合わせると、ベースでレベルを確認するとこの通りです。
ベースでレベルを取って、レティクルを覗いたのが右側の画像です。
6倍率で15m先を見ています。紐の太さは5mmくらいです。



この状態になるように、スコープを取り付けし直します。
(結構、手間の掛かる作業です!)
右側のレティクルの画像は、撮影の際にちょっとズレてしまっていますが、実際にはきちんとレベルは取れています。



チャンバーの状況を確認する際の分解組み立ての際に、マウントベースのネジを忘れていたようで、アウターバレル側のネジを傷めてしまっていますね。削りカスとガタで、バレルの保持ができなくなっていました。

仕上げ直して再調整し、取り付け直しています。



今回は確認だけで再調整は必要なかったですが、エンド部分も重要です。
セットピンの固定に影響が出て、スプリングガイドの角度が変わり、ピストンの動きに影響が出ます。

結局、バレル周りの取り付け不備で、初速も10m/sくらい落ちてしまっていて、スコープも傾いて取り付けられていましたので、発射されたBB弾は右に大きく曲がって飛んでしまう状況で、距離も飛ばせないといった状態でした。

0.3gしか使用しないので、HOPの調整をして欲しいとの追加調整の希望もありましたので、HOPテンションも強く掛かるように再調整してあります。HOPシートを厚い物と交換してあります。


最終チェック方法は、0.28gや0.3gのBB弾での長距離弾道を確認してから、屋内の15mレンジにて、スコープ調整を行います。



40m付近でのゼロインを基準にしてあります。直進距離の確実な距離を40mとしての基準になります。
それ以上は風の状況によっても大きく変わってしまいますので、当店でのお勧め調整距離です。
60m先も狙えますが、不確定要素が大きくなりますので嫌っています。

画像の記述の通りですが、基準点のターゲットを決めて、重量弾と軽量弾で撃ち比べます。
HOPは、重量弾での設定のまま、軽量弾を撃てば、鬼HOPになりますので、その際縦軸がブレていなければ、チャンバーとスコープの垂直レベルが取れている事になります。

0.12gのBB弾は軽すぎて参考にできなかったので、イーグル製の0.15gを使用していますが、もっと信頼できる0.2gBB弾でのチェックでもかまいません。個人的に重量差は可能な限り大きく取りたかったので、0.15gのBB弾を使用している状況です。
0.15g時は10発撃って、3発紐に当たれば良しとしています。
0.28g時は10中7発を基準にしていますが、歳のせいか、集中力が切れてしまうのが早いようで、なかなかクリアできません(涙)
連続で4発当たれば、OKにしてしまっています(笑)

やっぱり、15mの距離で、5mmの紐に6mmのBB弾を当てるのは、銃を完全固定していないと大変です。
昔は、チェックも早く終わったのになぁ~・・・ と思いながら試射してる状況ですね。

実際のゲームでは、レベルが無いと60m先はマグレでしかないのが現状の店主です。
三半規管も弱ってるんでしょうねぇ・・・(涙)

手に振るえが出ない限りは、なんとかやれるでしょう!

クライアント様、元に戻りましたのでご安心を!
解らない部分は、遠慮無く聴いてくださいね!


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
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Posted by コンバットドール  at 23:58Comments(0)VSR-10サイト調整

2014年07月06日

マルイ VSR-10 プロスナイパー レンジアップ「山」

COMBAT DOLL の店主です。

本日はカスタム記事です。

マルイのVSR-10のカスタマイズです。

クライアント様よりの要望は、レンジアップ仕様にて静音仕様を希望との事でした。
使用BB弾は0.25gに限定です。

使用されるパーツとしては、
 Laylax製 ZEROトリガー(ハイプレッシャーピストン付き)
        ステンシリンダー
        エアロシリンダーヘッド
        ベアリング付シリンダーヘッド
        バレル用ブレ止め(前方のみ)
 マルイ製 チャンバー・真鍮製バレルセット
        不等ピッチスプリング(ブランド不明)
で、既設か持ち込みの状況です。

当店では、レンジアップチャンバー加工と、本体補正及び、静音処理がメインになります。

豪華なパーツが使用されているパターンです。

外装が特徴的になっておりますので、全貌画像は無しにさせて頂いています。
各部ポイントの画像のみになりますが、ご了承ください。



VSRのチューニングにおいて、もっとも重要なのが、アウターバレルとレシーバーのセンター出しと固定です。

アウターバレルを正位置で固定しようとする場合は、シムを使用してガタ補正します。
気密取りをしっかりし、精度を上げるのが最優先事項の場合は、ネジピッチ1回転分奥まで入るように、アウターバレル側を加工します。
今回のカスタムは、後者の加工取り付けで行っています。

レシバーエンドの部分も、センターがズレて取り付けられている物が多く、使用している内にガタが出てしまう部分ですので、アルミテープやシムシートを追加して、センターが出るようにします。

先にインナーバレルを加工しておきます。



持ち込まれた状況は、ウレタンタイプのパッキンの劣化で、弾詰まりを起こしている状況でした。
とろけてしまったパッキンが、バレル部分に残っていましたので、クリーニングも含めて、加工仕上げします。

バレル出口のテーパー加工と、入り口の仕上げ直しです。これだけでも集弾性が向上されます。
インナーバレルの内径は、6.08mmになり、長さ430mmですので、精度と飛距離を両立するのには、ほぼベストなサイズでしょう。

0.28gBB弾を使用して長掛けHOPの場合は360mmくらいの長さがベストになります。
今回は、0.25gのBB弾が前提ですので、ノーマルサイズがベストマッチとなります。



今回の持ち込まれた、本体にはこのパーツが組まれておりましたが、個体差の有る製品のようで、装着するとHOP部分の変形がきつく、不適当な状況でしたので、使用していません。
個人的には、使う必要を感じた事がないので、持ち込み以外では取り付けた事がありません。
レシーバーの取り付け調整だけで、十分気密ロスは改善されます。現状の規制範囲内のパワーなら問題ありません。
但し、流速チューンのような仕様の場合は必要になるかも知れませんね。



ですが、長掛けタイプのHOPの場合は干渉してしまいます。仕様に合わせて選択すると、今回のチューニングでは使用できないパーツになってしまいました。

HOPテンションの有効ポジションを確認して、HOP関係のセッテイングと加工をします。



いつも、画像が小さめでしたので、見やすい大きさで掲載してみました。
パッキンの純正HOP部分の出っ張りを、専用カッターで切り落とし、HOP用のシートを切り出して取り付けます。
0.25gBB弾が前提の使用ですので、厚み等を考慮して製作してあります。



HOPのテンションバーも同様に、レンジアップの為の長掛けHOP用に加工します。
先に確認した、前後関係に合わせて、プレッシャーが掛けられるポイントを合わせます。

組上げて、ガッチリ固定されたレシーバーアッセンブルに組み込みます。
画像はありません(撮影を忘れてしまいました)が、バレルブレ止めはLaylax製のフロント用のみで、チャンバー付近は、純正のカップを使用しています。
テーパーの付いたバレルの場合、中間のブレ止めはバレルをたわませてしまう心配があります。過度のブレ止めの使用はあまりお勧め致しません。

次はシリンダーです。



ハイプレッシャーピストンの内径は、マルイ純正サイズのスプリングの外径では遊びが大きく、そのまま使用すると伸縮の際にたわんでしまい、安定した圧縮ができません。
画像のように、ステンレス製のパイプをインサートして、余剰空間を失くします。パイプが抜けてしまわないように、スプリングをカットして用意したCリングで、ピストン内部に固定します。
ピストンの重量調整にもなり、一石二鳥の仕様です。



シリンダーヘッドのノズルは内径を4mmから3.3mmに絞ってあります。スリーブを挿入し、任意のサイズに加工します。使用されていたスプリングのレートと、静音性のバランスを取ったサイズですので、使用されているスプリングによって違いますので、ご注意ください。

また、ピストンヘッドの当たり面も、加工します。ピストンヘッドの穴位置に合わせて広げます。

これは、電動ガンと違い、エアライフルはピストンが前進してノズルにフタをしてしまいます。発射されたBB弾が、膨張したエアでバレル内から押し出される訳ですが、バレル長が長いと加速する分のエアが、先に隙間から逃げてしまい、足りなくなってしまう訳です。それでもBB弾は前方に進んで行きますので、インナーバレル内で気圧が下がり、バレル出口から空気を吸い込もうとしてしまいます。
そこを、リードバルブとして開けられた穴からエアを吸い込ませる為に、シリンダーヘッドの当たり面でピストンヘッドの穴が塞がらないようにすることで、バレル内の減圧を抑えて、発射されるBB弾への影響が少なくなるようして、精度を向上させるのです。

この細工をしておけば、飛躍的にBB弾の安定性が向上します。

PDIさんのバキュームピストンと同じ原理になります。



圧縮比と静音性のバランスを取る為に、スプリングのレート調整として、スリーブカーラーでテンション調整しています。
実際には、ピストン内部にインサートしますが、画像では分かり易いように、スプリングガイド部分で撮影しています。

それと、シリンダーヘッドには、ラバーシートをはめ込んであります。
これは、シリンダーからピストンの打撃がチャンバーに伝わり難くするものありますが、ボルトを閉鎖してもシリンダーが前後に遊ぶ為、ノズル位置を安定させる為のシートになります。
ボルトハンドルを下ろすと、レシーバーにガッチリはまり込んで、ガタが無くなります。BB弾のホールド位置も一定になり、弾道の安定につながります。

もう一つポイントがあります。



今回の本体の個体差だと思うのですが、レシーバー内でのシリンダーの遊びが大きく、ガタを補正する必要がありました。珍しいパターンです。
レシーバーに仕込まれている、ナイロンのリングの内面が磨耗してしまっているようです。

アウターバレル部分にはゴムシートをインサートしておきます。接着してしまうとチャンバーが取り出せなくなり、メンテナンスできなくなってしまいますので、入れ込んでいるだけです。ナイロンのリング部分でとまりますので、抜けて来る心配はありません。

レシーバー後方には、アルミシートの積層貼り付けで、補正をしてあります。

この処置で、安定性、静音性共に改善されました。





ストックにはウレタン材を挿入して、ZEROトリガー用にトリガーガードを加工して終了です。


参考ですが、クライアント様にレシーバーアッセンブルの状態での作動音と、ストックを装着した状態での作動音を聞き比べて頂きました。

ストックが付いている時の方が音が大きくなってしまうのを確認頂いています。

プラスチックのストックは、思っている以上に共振して音が出てしまいます。
これが木製ストックになるとかなり静かになります。木が音を吸収してくれる状態です。

ですが、木製ストックは湿気により伸縮してしまいますので、レシーバー側での剛性アップが重要になります。

内部チューンのみで完結しないのが、ボルトアクションライフルの面白さだと思います。

でも行き着くと、BB弾の選定にもこだわりが出ちゃうんですよね(笑)


クライアント様、飛距離と精度が大幅にアップされましたので、ご堪能ください。

レベルゲージが必要になりましたら、またご相談くださいませ!


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(0)VSR-10DOLLカスタム

2013年06月11日

サイレンサー内でのBB弾の接触

 COMBAT DOLL の店主です。

 久しぶりのGUN本体関係の記事ですね。

 本体はVSR-10Gスペックですが、サイレンサー内部でBB弾が接触して破損しています。



 電動ガンでも良くやってしまう症状ですので、簡単に説明をさせて頂きます。

 解りやすく、図にしてみました。



 インナーバレルから抜け出したBB弾は、通常バレルの延長線上に飛んで行きます。

 ケース1 センターズレ(図説上部)
 サイレンサーとインナーバレルのセンターがズレてしまっていると、BB弾が内部に接触してしまいます。
 加工精度の出ていない粗悪なサイレンサーやアウターバレルの場合、ネジ部分が原因でなってしまう場合が多いです。
 特に、アウターバレル→ハイダー→サイレンサーと言った、3段階の物は要注意ですね。付けてみると明らかに曲がって付いているのが見て解る物が多数あります。ジョイントが増えれば、その分だけ誤差が増幅されてしまいます。
 また、ネジが緩んでしまって、傾いてしまう場合もあります。正ネジから逆ネジへの変換アダプターなどは要注意ですね。締めたつもりが緩めてしまう場合もあります。

 新しいサイレンサーを取り付けたら、HOPが変わってしまったり、初速が落ちてしまった場合は、まずこれです。矯正が可能であれば良いですが、ダメな場合はサイレンサーを諦める方が懸命です。

 ケース2 HOPのかけ過ぎや動き(図説下部)
 サイレンサーの取り付けはしっかりできているのに当たってしまう場合は、HOPをかけ過ぎてしまって、サイレンサーの内部でHOPがかかってしまい、内部に当たってしまう事もあります。
 流速チューンなどでは、良く見られるパターンですね。短いインナーバレルで空走距離が多かったり、やたら長いサイレンサーの場合にやってしまい易くなります。
 サイレンサー無しで弾道調整を行い、サイレンサーを付けた時との違いを確認してからの使用をしてください。

 それと、射手の動きが大き過ぎて接触する場合もあります。ボルトアクション等の場合は少ないのですが、電動ガンで連射時には結構やってしまう場合が多いです。
 移動する(逃げる)敵に対して、追い駆けるように連射状態で銃口を動かしてしまうからですね。発射サイクルや初速でも変わってしまいますが、サイレンサーの長さが10cm以上ある物は、射撃中に動いてしまえば、接触しないまでも、必ず弾道に影響が出ます。

 サイレンサーを付けて、飛びがおかしいと思ったら、確認してみてくださいね。

 上記の現象は、インナーバレル内部でも起こっています。長いバレルの方が良いイメージをお持ちの方も多いと思いますが、長過ぎるのは、射手の技量も要求されてしまい、的撃ちでは当たるのにゲームでは当たらないという症状に悩まされてしまう方も珍しくありません。
 的撃ちは落ち付いて狙いを定めてじっくり撃てますが、ゲーム中はそうは行きません。無理な姿勢での射撃や反撃に備える緊張感で、身体に余分な力や動きが加わります。

 僕自身の経験上、40cm前後のインナーバレルサイズが、ゲームでは使い易いと思います。不安定要素てんこ盛りのゲーム中では、手振れの影響が大きく、50cm以上のインナーバレルでは逆に精度を落とす運用になってしまいました。
 VSR-10の43cmのインナーバレルは、ゲームには最適サイズだと思います。

 性能を考える時は使用環境にマッチングさせたチューニングが良いと思いますよ。


 クライアント様のサイレンサーをお借りしての記事でしたが、本体(VSR-10Gスペック)の触りも簡単にあげさせて頂きます。

 303㎜のインナーから、430㎜のインナーへ換装して、レンジアップチャンバー仕様でのチューニングでした。
 基本工程はこちらを参考にしてください。
 VSR10Gスペック その1 チューニング 編 VSR10Gスペック その2 カスタム編
 普段当たり前の様にやっていたので、問い合わせがあるまで説明した事が無かった部分として、シリンダーのカット面の仕上げ直しがあります。



 内側に対してバリが出ていることが多いこの部分は、ピストンのOリングやカップに対して悪影響がでるので、研磨バリ取りは必須です。セットピンに対してのあたりもありますので、作業としては前提の部分です。

 それと、シリンダーヘッドの裏面の加工ですが、ノーマル形状との比較がありませんでしたので、画像をあげておきます。



 基本、ノーマルスプリングを基準として、隠れた(抑えられた)性能を引き出すチューニングです。
 実射して頂き、性能差を堪能頂ければと思います。

 インナーバレルがサイレンサーの半分以上まで来ていますので、サイレンサー内部での干渉はもう起こらないと思います。

 ゲームでの活躍を期待しております。


 COMBAT DOLL 店主 中根

  7月21日 奥山デイズにて定例会レギュレーション)あり
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2013年03月08日

VSR-10Gスペック レンジアップ

 CONBAT DOLL の店主です。

 昨日アップしたレベルを取り付けるVSR-10Gスペックのレビューです。





 シリンダーのアッセンブルです。

 以前にチューン済みの固体で、無風状態なら0.2gで40m先のジュース缶を狙えるレベルになっていたのですが、今回はレンジアップの追加チューンです。
 ブレーキロッド無しのスプリングダンパー仕様にしてありました。ショートストロークシリンダーヘッドも使用しており、カスタムスプリングをレート調整し、ノズル内径も絞り込んであります。



 ピストンがどこのブランドだったのか忘れてしまって見当が付きませんが、ご了承下さい。シリンダーアッセンで販売されていた商品のどれかの物だとは思うのですが・・・。
 このピストンは、センターのホゾ部分にヘッドのOリングへ向かって穴あけされているタイプで、シリンダーヘッドの加工無しで、ピストン前進後のバレル内のエア抜けをさせるタイプで、弾道が安定する構造になっています。
 今回はウエイト調整で、ピストン外周にシリコンチューブ、内部には鉄製パイプ材を使ったカーラーを使用しています。若干、軽目のセッティングです。



 チャンバーは美味しいとこ取り仕様で、画像のHOP位置が最大の状態ですが、詰まるかどうかまでHOPラバーがせり出しています。バレル長はマルイ純正のバレルチャンバーセット(別売既製品)を使用していますので430㎜の長さで、Gスペック純正のサイレンサーの半分くらいまでインナーバレルが伸びています。

 初速の最大値は、0.2gで97m/s・0.25gで88m/s・0.28gで84m/s以下に抑えてあり、
 適正HOPでは、0.2gHOP過・0.25gで85m/s・0.28gで83m/sと言った状況です。
 (使用BB弾はマルイ製品です。)

 0.25g~0.28g域での使用を前提としたセッティングにしてあります。
 0.3gのBB弾は気分的に使用を避けたいと言う事なので、中重量の重さ設定です。
 0.3gのBB弾では急激に初速が落ちるようになっています。ちなみに75m/sまで落ちてしまいます。
 ボルト操作の負荷(重さ)もノーマルに毛の生えた程度で、優しさを優先した調整をご希望でした。
 単純な長掛けHOP仕様のライトチューニングですね。

 通常HOPとレンジアップHOPのグルーピングの比較です。



 当店レンジで銃口より12mでの試射です。ターゲットはマルイ製品に付いて来るペーパーです。

 左がレンジアップチューンでマルイ0.28g弾を使用。
 実際、スコープレベルにて水平を確認しながら撃つのですが、集中力が分散してしまう為、1発はミスショットです。僕の技術が足りないのが露呈されてしまいました(笑)。
 HOP回転がきつく、僅かな傾きで弾がそれてしまう為に試射も大変です。BB弾の個体差や、HOPの掛かりムラを考慮しても、この距離なら10ポイントリング内に収まります。

 右が通常HOPのままでのチューニング品ですが、HOPの掛かりムラは少なく、右に逃げているのは僕のトリガーの引きグセが出てしまっているからです。先に試射したレンジアップの方で、集中力を使い果たしました(笑)。
 BB弾の個体差で1発下方へ逃げています。正直、近距離での正確性は、通常HOPの方が安定していると感じられます。

 レベル位置を見慣れて、補正が安定すれば結構いけますが、使用者の技術を要求されるチューニングですので、頑張って使い練れて頂きたいと思います。


 技量が落ちているのを、病み上がりのせいにしたいと思ってしまう、コンバットドールの店主がここに居ました。

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2013年02月15日

リアルショックVSR-10 レンジアップ

 COMBAT DOLL の店主です。

 今回はVSR-10のリアルショックでのカスタムです。



 リアルショックの利点は、最初からウエイトが付いている事で、圧縮比を高め、パワーを安定させ易くなっている点ですね。

 欠点としては、ウエイトの重量が大きいので、エアダンパーを追加しても効果が薄く、静かにはならないと言う点です。
 リコイルのブレは、腕でカバーできる範囲ですが、静寂性を求める方には、大きな欠点となってしまいます。リアルショックのまま、チューニングされる方は珍しいですね。

 さて、シリンダーヘッドの加工です。



 ピストンヘッドとの当たり面を、すり鉢加工し、ピストンヘッドの穴位置に合うように位置出しします。
 ノズルの内径は3.3㎜になっています。



 ピストンヘッドに穴あけ加工をして、リードバルブ方式にします。今回のロッドはダンパー効果を考えてありませんので、二次加速用の効果のみで使用。
 スプリングガイドには、増圧兼クッションダンパーを15㎜追加してあります。

 アウターバレルはすり合わせをして、1周多く締め込めるようにし、インナーバレルはマルイ製のチャンバーセットの物をベースにレンジアップ加工します。



 パワー設定を、美味しいとこ取り仕様にしているHOP調整なので、HOPの可動制限用に画像の緑色のプレートをはめ込んでおきます。
 最大値は、0.2g時94m/s・0.25g時88m/s・0.28g時84m/s・0.3g時81m/sとし、0.25gと0.28g時の適正初速は2m/s下がる程度です。0.3gでは4m/sくらいの落ちですね。ウエイトの効果が発揮されています。

 ストック内にはウレタンをつめて、共振防止はしてありますが、ノーマルよりは静かになるものの、プロスナイパーまでは、到底及びません。

 飛距離は以前より紹介しているVSR-10カスタムと差はありません。精度も身体をぶらさなければ同等です。

 スコープを覗きながら撃った時のリコイルは、本物っぽくて面白いですね。スコープの中で、ターゲットが一瞬、下方へ逃げるのが何とも言えまん。これで静かなら最高なんですが・・・。

 比較的珍しい、リアルショックのチューニングでした。

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2013年01月15日

マルイ VSR10 再調整

 COMBAT DOLL の店主です。

 昨年のX'masから、3回に渡って紹介したVSR10フルカスタムですが、再調整の依頼があり、やり直していました。

 再調整の希望内容としては、1)コッキングが重いので、ツインスプリングをシングルに変更したい。2)音はできる限り小さくしたい。と言う事で、仕様変更させて試射をして来ました。

 前回の状況から、外したパーツは、PDI製ショートストロークシリンダーヘッド、Laylax製ステンシリンダー、同じくベアリング付きスプリングガイド、そして、ツインスプリングです。
 入れ替えで使用するパーツは、マルイノーマル品ですが、スプリングはKM製の旧製品のスプリングです。



 ショートストロークを辞めたのは、スプリングのレートをその分強くしなければならず、コッキングの重さに影響が大きいので、その軽減措置です。ノズルの内径は2.3㎜まで絞ってあります。
 シリンダーは、何度も組み替えて検証した結果、ノーマルシリンダーの方が初速も安定し、低レートならば、こちらの方が良かったので使用しました。高レートのツインスプリングならステンシリンダーの方がお勧めです。
 スプリングも、太径とノーマル径の物で比較しながら調整しましたが、太径の物は逆に線径が細くなるのでジャダーが起こりやすく、ノーマル径のスプリングの方が静かになるので、ノーマル径の若干強めのスプリングを使用しました。圧縮を安定させ、エアブレーキの効果を最大限に使えるようになります。
 ピストンは、ノーマル径のスプリングに対応させるべく、13㎜外径のステンレスパイプをアルミのシムシートを巻き付けて圧入して使用し、ピストンの重量アップで圧縮比を高め、スプリングのブレを減らして、追加要素を作りました。



 シリンダーヘッドの裏側(ピストンヘッドとの接触面)は一工夫してあります。画像に赤いラインがありますが、ノズルの入り口に対してのすり鉢を作ってあります。これは、ピストンヘッドの穴をシリンダーヘッドで塞がない様にする事で、6.03mmというタイトバレルでも、発射されたBB弾によるバキューム現象を解消する為の物で、PDI製品のピストンに使用されているゴムボールや、PSG-1のバレルの切り欠きの効果と同じ理屈で細工してあります。先日の僕のAPSもダンパースプリングにより、同じ効果が発揮されています。
 この細工は命中精度に大きく影響しますので、加工可能な方はお試しください。もちろん、持ち込んで頂ければ加工は致しますよ。



 チャンバー部分に一細工加えて完成です。
 0.2gで使用する事は無いとの話でしたので、HOPの掛かりを調整し、弾詰まりを起こす範囲にレバーが動かない様に、画像の赤ラインの部分にストッパーを増設して、可変幅を減らします。
 これにより、最高初速から適正HOP初速までの減速を最低限に抑えて、より上限に近い初速で運用できます。

 実際の初速は、最高が0.2gで93m/s・0.25gで88m/s・0.28gで84m/s・0.3gで81m/s
        適正で0.2gでHOP過・0.25gで85m/s・0.28gで83m/s・0.3gで80m/s

 フィールドの環境や、使用する弾測器によっては、OUTになるかも知れません。0.2gでは確実にクリアーですが、重量弾になってくると、個々の計測誤差も出ると思いますので、カスタムご依頼の際は、どこのどのブランドでチェックされるかお知らせ下さい。環境と機種で、安全マージンを概算しますので、オーバーする事は無いように調整致します。

 そして、肝心の飛距離と精度ですが、0.28gの決め撃ちですが、僕のAPSより10mは飛距離もあり、精度は同等かそれ以上でした。以前の状態と比較しても、振動が軽減された分、精度は向上していました。ピストンの重量を増やせたのも大きな要因になっていると思います。

 風さえ読めれば、60m先でもヘッドショットできそうな感じですね。僕自身がここまでになるとは思っていませんでした。

 ただ、この銃も、もしかしたら手放す事になるかも知れないそうです。まだ決定ではないそうですが、家庭の事情だそうですので・・・。
 気になる方は、ヤフーオークションのチェックか、お店までお問い合わせ下さい。金額はそうなった時でないとわかりませんので、何とも言えませんが、高額提示なら決断が早いかもしれません。

 パーツ構成として、
  Gスペックベース(税抜き定価25800)
    Laylax PSS10 ストレートブルバレルロング インナーサイレンサー付き 12800
            バレルスペーサー Gスペック用             2200
            エアシールチャンバー                  6800
            ゼロトリガー                     21800
    マッドブル   ブラックパイソン Ver.2 455㎜ インナーバレル     3300
    KM企画    VSR10用スプリング(旧商品に付きレート公表しません)  1500
    COMBATDOLL 補正部材、チューニング、追加加工(特別価格)      15000
    SⅡS     スコープ 40×3-9FF 1inc               12000
            スコープマウントリング 1inc 9㎜H           1500
    DOSKOSPORT プラスチックハードケースロング付き 取説無し

 と、結構なパーツ金額が投入されているアイテムですね。

 そのまま、ご使用頂いて、感動して頂けるとありがたいのですが、こればかりはクライアント様の都合になりますので、何とも言えません。
 今月は、受け取りには来られないとの事ですので、興味のある方にはお見せできます。興味のある方はご来店下さいませ。

 COMBAT DOLL 店主 中根

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2012年12月26日

VSR10 フルカスタム その3

 COMBAT DOLL の店主です。

 今日はVSR10の最終回です。



 完成した機関部にSⅡS製の3-9×40FF1inc径の標準的なスコープを搭載します。



 ストックのデッドスペースには緩衝材(ウレタン)を仕込みます。意外と静かになりますよ。

 それと、アウターバレルとレシーバーの合わせを削り込んだ作業ですが、下の画像をご覧下さい。



 わざと、大きく差を付けていますが、上がチューニング後、下が通常のボルトポジションです。
 チャンバーブロックで押さえ付けられ、ハンドル部分が後ろに押さえ付けられます。これにより、ノズル位置が固定され、BB弾のホールド位置のズレが少なくなり、安定した弾道になります。

 ショートストロークシリンダーヘッドの効果は下の画像で確認下さい。



 上が通常ストロークです。中がショートストローク分ですが、ダンパースプリングで押し戻されてしまうので、手で引ききっところです。下はダンパースプリングで押し戻された位置になります。
 引きの重さは、スプリング2本分ですので、2倍になり、ノーマルのVSRで慣れている方は多少辛くなるかもしれません。重さに慣れればさほど問題無いと思います。



 組み上がった、全体像です。ロングバレルとのバランスで、かなりシャープな印象になりました。

 ただ、反省点が2つあります・・・。

 1つは「音」・・・スプリングのレートの関係で、ノーマルと同等にしかできませんでした。レシーバーが肉厚で、シリンダーとのギャップが少なくなれば、もっと静かにできるのですが、実際、ライトチューンの方が静かです。

 もう1つは、ちょっとタイトにしすぎてしまったようで、冷えすぎると抵抗が大きくなって弾測が激落ちになります。こちらは本日発覚したので、再調整です。
 実際、おもしろいデータが取れていて、0.2~0.3gまでの重量で測定すると0.28gが1番初速が出る仕様になっていたんです。最高初速が0.2gで83m/s・0.25gで82m/s・0.28gで84m/s・0.3gで75m/sと言う結果で、実質0.2~0.28gまでは、最高速はほぼ同じでした。同じホップ位置ならちゃんと差はありましたが、圧縮比とパッキンのホールドの加減で0.28gのBB弾が、もっとも効率が良い状態でした。
 何とかバランスを崩さず、低温での圧縮バランスが取れるように再チャレンジですが、クライアント様と相談の上、セッティングになりますね。
 夏場のパワー上昇を考慮して、暖房の前で温めながら作業していたのですが、意外な落とし穴にはまってしまいました・・・。

 最終セッティングは、斬新な仕様にでもなればアップしようかと思いますが、今回のVSRのカスタムは今回で最終です。

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2012年12月25日

VSR10 フルカスタム その2

 COMBAT DOLL の店主です。

 今日は昨日に引き続きです。

 まず、ダンパーロッドのシーリングです。



 ダンパーロッドの黒い部分にOリングでシーリング用パッキンを増設して、ダンパー効果を高めます。



 チャンバーはLaylax製のエアロチャンバーが用意されていましたので、こちらを使用して、マッドブル製のブラックパイソンバレルのVer2(6.03㎜内径)の455㎜の物を使用した軽量化に特化したパーツ構成になっています。
 実際、レンジアップの加工も行なっていますが、正直に言えばノーマルのチャンバーとアルミバレルの方が、レンジアップには向いています。飛距離をソコソコ、命中精度もソコソコと言った中間仕様になりますが、0.25gを基準としたセッティングなら、結構イケてました。
 タイトバレルで回転が抑えられるものの、精度の安定感は高くなっています。実質0.25gで50mくらいのレンジでしょうか・・・。Laylax製のGスペック用のブレ止めを使用してインナーバレルを安定させます。



 アウターバレルはLaylax製のブルアウターバレル・サイレンサー付ロング(生産終了品)が用意されていましたので、他社の製品と比較しても軽量化に特化した造りの製品です。
 アウターバレル取り付け面を、ネジがもう1回転分締め込んでピッタリ止まるように調整して削り込みます。これにより、レシーバーとのガタが無くなるのと、ノズルの停止位置が前方に逃げる為、ロングノズルの効果も生み出し、気密性を高めます。



 以外と知られていないのが、このレシーバーのエンド部分のセンターズレです。マウントベースの固定ネジで引っ張られてしまう為、尻上がりの状態になり、ボルトの操作やシアの掛かりに影響が出ます。とは言うものの、ノーマルスプリングのレートであれば、さほど問題はありません。今回はツインスプリング仕様ですので、アルミのシムシートを挟み込み、センター補正をします。画像右側のように、成型時にできるパーティングラインが黄色の線のように、左右で合わせられるようにします。
 トリガーブロックはLaylax製のゼロトリガーが用意されていましたので、ガッチリ取り付けです。



 それぞれのセッティングが済んだら、チャンバーブロックをアウターバレルに組み込みますが、アウターバレルの空間を埋めるべく、ウレタンを同時に挿入して、共振防止とします。今回はフロント部分の徹底した軽量化が配慮されたパーツ構成ですが、その分共振が心配される為、必須の処置ですね。
 バレルの固定位置も、レベルを使って、トリガーブロックとチャンバーブロックのセンターラインを出して、ストックに取り付ける際のねじれが出ないようにするのと、チャンバーそのもののレベル出しを同時に行います。

 これで、機関部の組み上がりです。
 本体含めて、10万円以上のパーツとのコラボレーションですが、久しぶりにフルチューンと言った具合のカスタム品です。

 明日は、全体のレビューといきましょう。

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2012年12月24日

VSR10 フルカスタム その1

 COMBAT DOLL の店主です。

 今回はマルイVSR10のフルカスタムの紹介です。

 とりあえず、シリンダーのアッセンブルです。

 Laylax製のゼロトリガーを使用しますので、ピストンは専用の物になりますが、クライアント様の用意してあったパーツで、PDI製のショートストロークシリンダーヘッドを使用しますので、いろいろと細工致します。



 まずはシリンダーヘッドです。

 ツインスプリングに変更しますので、スプリングレートが上がる為、ノズルの内径を絞ります。画像は2.5㎜まで絞り込んであり、この後調整しながら広げていきます。ちなみに最終的に3㎜になりました。

 そして、エアブレーキロッドに更に、ダンパースプリングを増設します。ピストンの打撃によるブレを最小限にするのが目的です。



 ピストンに、ショートストロークピストンに合わせたダンパーロッドを増設します。

 画像をみてもらうと、ロッドとスプリングがスムーズに入り込む様になっているのが解かると思います。
 実際には、エアシール用のOリングを、スプリングレートとのバランスを取って、増設致します(画像は次回に)。



 そして、ツインスプリングです。スプリングの巻き方向が内側と外側で違いますので、いわゆる「二重反動スプリング」になり、伸縮時にヨレがなくなり、ピストンの直進性が向上すると共に、お互いの振動を相殺します。スラストベアリング付きのガイドですが、ベアリングの効果は殺されてしまいます。
 Laylax製のVSR用のガイドですが、シャフトの径が合わなくなりますので、APS用の細径のシャフトと交換して、ツインスプリングが使用できるように致します。
 ツインスプリングにする最大の理由は、ピストンの内径が、VSR用のスプリングではピストン内部との隙間が大きくて、スプリングのヨレを発生させてしまいます。ピストン内径の変更ができない為、ピストンにあわせたスプリングに変更した場合、スプリングガイドの太さも変更しなければなりません。
 PDI製の太径用のスプリングガイドにするか、Laylax製のスプリングガイドならば、シャフトをAPS用の太径の物に交換するか、今回の用にするかの三択になります。PDIさんでは、ガイドの単品販売がなくなってしまいましたので、すでにシリンダーやピストンが用意されていましたのでそちらは却下。シャフトを太径に交換するのは手持ちが無いのと、オリジナリティーを出したいというクライアント様の意向に合わせて却下。という訳でツインスプリング仕様になった訳です。

 レンジアップチャンバーへの変更もしますので、高レートになるようスプリングも選択し、ボルトの引きが、ちょっと重くなる仕様ですね。

 今回はここまでです。次回はトリガーやレシバー等の記事の予定です。

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2012年11月12日

マルイ ボルトアクションライフル

 COMBAT DOLL の店主です。

 3日ほど、ブログをサボってしまいました。ごめんなさい!

 で、今日はマルイのVSR10とL96のメインスプリングをチョイネタでご紹介です。

 まず画像をご覧下さい。



 上がVSR10、下がL96です。

 本体サイズはVSR10の方が小さいのですが、スプリング長、線径、巻径が大きく、いわゆる「強い」スプリングとなっています。



 もう少しズームした画像ですが、よくわかると思います。

 バレル長も、L96は500mmありますが、VSR10は430mm(Gスペックは303mm)ですので、加速レーンであるバレル長が短い分、強いスプリングになる訳ですが、かなりの差があります。

 結論から言えば、L96の方が効率良く造られていると言う事ですね。

 そして、ピストン内部の容積も調整されており、線径が太くなったり、巻数が増えて自由長が長くなったりしてしまうと、ノーマルパーツには組み込めなくなります。
 当店推奨のダンパーも、追加する余裕はありません。
 スプリングのレート変更をする場合は、ピストンとスプリングガイドの2点は、交換が必要になりますね。

 L96をカスタムする場合は、パーツ交換前提で、リーズナブルに行なうのは無理ですので、お財布に余裕を持たせて考えて頂く事になります。

 逆に、VSR10の方は、余裕のあるサイズになっていますので、融通が利いてくれる訳ですね。

 レンジアップを行なう時は、スプリングレートや、ピストンの重量のバランス調整が重要になりますので、こちらの方がノーマルパーツの加工ができますので、安価になります。

 ボルトアクションで、安価に性能を上げたければVSR10の方がお薦めになりますが、個性を出したい方には、ちょっと物足りなく感じてしまうかもしれませんね。現状では、選択肢が少ないので、スナイパーはVSR10の一択になってしまってますので・・・ストックの塗装やマーキングでオリジナリティーを強調するくらいですかねぇ。

 あと、参考にですが、レンジアップにする場合にパッキンのHOPの出っ張りをカットするのですが、裏返してから、専用カッターで切り取ります。



 こんな風にです。チャレンジする方は参考にして下さい。

 COMBAT DOLL 店主 中根

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2012年09月06日

VSR10Gスペック その2 カスタム編

COMBAT DOLL の店主です。

 前回の続きです。

 VSR10Gスペック「その2」カスタム編をご覧下さい。

 基本、ノーマルベースのライトカスタムですが、性能は十二分に引き上げてあります。

 まずは、バレルの出口の加工です。



 サイレンサー取り付け用のメスネジの奥で、平面になっている部分を、インナーバレルごとテーパー加工します。サイレンサーの入り口に合わせた、出口サイズです。



 その後、インナーバレルの出口を仕上げます。テーパー部分は2000番のペーパーにて仕上げしてあります。



 インナーバレルの固定にLaylax社製のPSS10シリーズのブレ止めを先端側に1ヶ使用します。



 忘れちゃいけない、共鳴防止のウレタンスポンジの挿入もします。
 シリンダーヘッドがチャンバーブロックに接触して固定になっていますので、打撃の衝撃振動や全体の振動が、空洞で反響するのを防ぎます。

 この加工で、サイレンサーを装着していない時のグルーピングが、0.2gBB弾で10mで3cm以内になりました。
 10発中、7発は1cm以内で収まるのですが、3発くらいは、落ち着いてくれません。
 スナイパーライフルで、3割のミスショットは厳しい状態ですが、0.25gのBB弾ならその半分です。
 0.25g以上の重量のBB弾を使用するのが前提のカスタムです。

 サイレンサー装着時は1cm以内です。(もちろん、他のカスタム部分も完成状態です。)

 そして、シリンダー部分です。



 一時ですが、メーカー出荷状態で改造防止のメクラピン以外にカシメ加工もしてあったのですが、このロットはされていなかったので、遠慮無く手を入れました。
 メクラピンのボーリングと、シリンダーヘッドへの分解ツール用の穴の追加です。
 ノズルの内径も絞ってありますが、サイズは企業秘密とさせて頂きます。
 但し、シリンダー側のメスネジは、ネジ山が半分以上削られていますので、脱着の際はネジヤマを合わせるのを慎重に行なう必要があります。それと、スプリングレートを上げてしまうと、破損する恐れが高くなりますので、純正スプリングのみ、使用可能の状態だと認識して下さい。



 ピストンヘッドに穴を開け、リードバルブ方式(大概のカスタム品と同様)にします。
 穴が大きく見えますが、ラバー部は3mm、樹脂部は1.5mmの穴になっています。
 エアブレーキ用のロッドは残します。これが、VSR10の肝ですからね。



 そして、ピストン内部に、クッション&増圧用のダンパーを仕込みます。
 ストロークとダンパー素材は、内緒にさせて下さい。見る方が見れば、すぐに解かると思いますが・・・(笑)。
 もちろん、クライアント様には説明させてもらってます。「ふぅ~ん」と言うコメントでした。

 前回で紹介してありますが、スプリングとピストン内にはグリスが塗布、及び充填されています。
 シリンダーグリスは、弱粘度のシリコングリスを塗り直してありますので、圧縮比が上がってます。

 以上で、DOLLカスタム「林の零式」仕様のVSR10Gスペックの出来上がりです。
 あとは、クライアント様にお渡しするだけです。


 この仕様で未処理な部分は、トリガー周りです。
 ノーマルのトリガーシアは、経年変化や過負荷(コッキングのしっぱなし等)で、破損する事がありますので、おかしくなってからのカスタムで良いと思ってます。

 他、カスタムパーツもいろいろありますので、希望に合わせて組み込み調整ができますね。


 ただ・・・ 欠点もあるんですよ、この仕様は・・・(苦笑)

 短いバレルに、大量の圧縮エアで発射されるカスタムなんです。

   そう! まるで、「流速チューン」なんですね。

 それなので、空撃ちは静かなんですが、弾を発射する時はサイレンサーが付いてないと、「パチンッ!!」という、エアの圧縮膨張の音が大きいんです。
 効率良く圧縮され、バランス良く高速吐出されている証拠なのですが、サイレンサーやフルオートトレーサーの助けを借りるしか、静かにできないんです・・・(涙)

 実銃の様に、サブソニックの弾でも有ればいいんですけどねぇ~(笑)

 冗談はさておき、小型のサイレンサーで十分消せますので、ショートライフルとして、カウンタースナイパーに使える仕様です。

 チャンバーの加工でレンジアップもできますが、重量弾限定の仕様になってしまいますので、フィールドに合わせて、考慮下さい。

 2回に渡って、VSR10Gスペックのネタでしたが、リーズナブルなカスタム例でした。

 次回は、何になるか、お楽しみに!

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2012年09月05日

VSR10Gスペック その1 チューニング 編

 COMBAT DOLL の店主です。

 今回はボルトアクションです。

 今や、ボルトアクションライフルはマルイが1番ですね!。

 価格、操作性、発展性とどれをとっても、1番です。
 APSユーザーの僕としては、ちょっと寂しくもあるのですが・・・(涙)

 さてさて、今回は新品からのチューニングですが、実際はカスタム品です。
 カスタム部分は次回に持ち込みますので、「その1」をご覧下さい。

 まずは、ストックです。誰にでもできる簡単なチューニングです(笑)。





 ストックの空洞部分で、スプリングのジャダーやピストンの打撃音が共鳴しますので、上記画像の様にウレタンスポンジを詰め込みます。

 次にスプリングにグリスの塗布とピストン内部にグリスの充填です。



 マルイのメンテナンスグリスセットの青いチューブの物と同じグリスです。
 ちなみに、シリンダーの内側は赤いチューブのグリスが使われています。
 粘度が高いグリスですので、多少シリコンスプレーを吹いて、柔らかくなじませると良いでしょう。

 ここまでは、簡単に誰にでもできる筈ですので、VSRユーザーはお試しを!

 ここからは、ちょっと大変かも知れません。



 上の画像を参考にして下さい。
 レシーバーとアウターバレルを固定してあるネジを外すと、ガタが大きくグラグラしてしまいます。
 画像の様にネジを締めていくと1/6回転くらい余分に動きます。これを、ガタを無くして固定する訳ですが、方法は2通りあります。
 1つは、シムを挟み込んで、真っ直ぐの位置で締まりきるようにします。
 もう1つは、1回転分余分に締まる様に加工します。

 今回は、後者の1回転分、余分に締まる様にしてあります。
 Gスペックは、ボルトハンドルの形状から、シリンダーが1回転分の距離を後退させられても、ボルトハンドルのレシーバーへのはまり込みが干渉されないので、チャンバーとの密閉度が上がる方法を選択してあります。下の画像が加工後の状態です。



 ご覧の通り、ボルトを前進させて、ハンドルをロックした状態で、ハンドルとレシーバーの間に隙間ができます。シリンダーヘッドをチャンバーに押し当てている状態ですね。

 この状態に、スプリングのジャダーを影響させない様に、シリンダー内のスプリングにグリスを塗っておく訳です。

 ここまでが、比較的簡単なチューニング(調整)レベルの作業ですね。

 これだけでも、集団性は上がるのですが、リアルショックやプロスナイパーと違って、Gスペックは、シリンダー容積に対してバレル長が短過ぎるので、バレル出口付近で乱流が起こり、安定性に難があります。
 サイレンサーを付けていれば、かなり安定した弾道なのですが、短くできるのも売りなアイテムですので、そこからがカスタムになるのです。
 この続きは、次回「その2」をご覧下さい。

 次回も、宜しくお願い致します。

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