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Posted by ミリタリーブログ  at 

2015年04月04日

アローダイナミック BAR メンテナンスチューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、いわゆる中華銃となります。それゆえに、クライアント様には随分お待ち頂いた状態でした。
申し訳ありませんでした。

ArrowDynamic製 B.A.R. です。

クライアント様のご要望は、基本メンテナンスで、初速・飛距離アップはそこそこになればと言うご要望でした。

マルイクオリティーなら、簡単なお仕事なのですが、形状的に欠点のある機種ですので、なかなか大変でした・・・

目標 初速95m/s付近(0.2g時) 使用BB弾は0.25g

予算枠に合わせて、レンジアップ加工をお勧めさせて頂き、作業の開始をしたのですが・・・

この銃の最大の欠点としては、バレル基部に掛かる重量負担が大きく、変形が心配な部分です。



フレームとアウターバレルは、チャンバーブロックを芯棒としてジョイントされている状態です。

レシーバーの上部は、はまり込みが15mmもありません。
バレルの重さで、チャンバーブロックや、レシーバー上部が圧縮変形してくる恐れがありますので、取り扱いや保管にはご注意ください。

各部パーツも、決して精度を重視した作りにはなっていません。
画像の通り、連結部分の段差も出ています。(ここは分解できませんでしたので、手付かずです。)



レシーバーの裏側にも大きめの鋳巣ができていましたし、リアサイトの固定ネジが内部に突き出していて、メカボックスを押し下げていました。

お手持ちの方は、最初からキットのつもりでいた方が無難です。調整組み上げが必須です。

上記を踏まえて、調整をしていきます。

先にメカボックスをメンテナンスします。



以前、メンテナンスした物は、最低限のチェックでしたので、あまり詰めていませんでした。
ArrowDynamic製 B.A.R. メンテナンス (2012/9/22) 過去記事参照
この時はコレクターの方でしたので、ゲームでの使用は無いということで、簡単に終わらせていました。

メカボックス自体の状態は、あまり悪くありません。ノズルの遊びが大きく気密ロスが多めな程度です。
以前のものは、作動確認の際、チャンバーパッキンにノズルが届いていなかったので、深く考えずにノズルを交換しました。

今回は、ゲーム前提ですので、耐久性も踏まえてじっくりチェックした所、本来のノズル長は足りている寸法でした。
チャンバーも基本AKと同じなのですが、ノズルの挿入部分がルーズになっており、これがエアロスを発生させているのが確認できました。
マルイAKのチャンバーに交換してみた所、本体に組み込んだ場合、チャンバー位置が合わずに、ノズルの作動不良がでました。

本体のパーツ精度に合わせて、ルーズに設計されている状況でしたので、補正後に使用できるかどうか、再チェックになります。

結局、ノズルは交換です。



ノズルは元々遊びが大きい寸法のようです。
マルイP-90用のノズルを加工して取り付けです。長さが足りている事が分かりましたので、先端形状を工夫します。
外側の押さえが足りないチャンバーですので、内側のインサートされるように、先端部を細くして段差有りのノズル先端にします。



タペットプレートは、基本はP-90の形状なのですが、ノズル位置の違いがあるので、そこだけ違っています。
ノズル取り付け部の角度もキレイに直角が出ていました。



ピストンアッセンブルは、画像の通りです。

ピストンヘッドのOリングのみ、気密が取れなかったので交換となっています。
元々の寸法なのか、グリスでやられてしまったのかは不明です。



シリンダーは、マルイ製品と同等というか、同じ物にみえる状態でした。

ギアもシム調整と、グリスアップ(Xabierイエロー)をおこなっています。



各作動部を軽く研磨し、グリスアップすれば、メカボックスはこれ以上調整不要です。



スプリングは、少しレートを挙げています。

スプリングガイドは、はまり込みが偏芯していたので、ネジ止めのできるマルイ純正のV2の物に交換してネジ止めをしています。
ダンパーブッシュをはめて、レート補助と振動低減です。
(画像の状態は、最終決定です。)



モーターはマルイ700モーターに交換です。早いサイクルは必要ないとのことでしたので、雰囲気重視ですが、純正よりは早くなってしまいます。

この銃に関しては、SBDが必須です。FETを取り付けた方がもっと安心です。
スイッチ部分がですねぇ・・・



受け側の端子の厚みが無く、ペラペラです。通常の3/5くらいしかありません。スパークであっという間に無くなってしまいそうです。

それと、トリガーに埋め込まれたオス端子も成型が粗い上に、トリガーがガタガタで、接触の仕方にムラが発生してしまいます。
火花が出まくりですね・・・(涙)



端子部分の拡大です。この画像でも頼りなさが解ると思います。

トリガーもガタ補正をかけます。左右の遊びが無くなるように、軸部分にシムと、トリガーの外から見えない部分にブロックを増設して、現物あわせの微調整加工です。



マイクロスイッチへの変更も考えたのですが、空間が足りません。小型の物は容量が足りなくなるので、変更できませんでした。

組み込まれた状態です。トリガーを横から押しても、ガタが無いようになっています。
でも、よく見ると、端子の部分が外から見えているのですよね・・・

通電する物がここから入ってしまわないよう、ご注意頂きたいと思います。

FETの組み込みを考えると、この隙間が非常に気になる所ですね。
電気にうとい僕でも、対策が必要なのがわかります。暴発注意!です。
今回は、SBD(ダーティワークス製バリカタ)のみでの対応です。



メカボックスも組み上がり、作動可能状態です。
ノズルの変更ですが、先端は削り込み対応となっています。

メカボックス上部も、リアサイトのネジで干渉されていた所を確認です。
実際の組み込みには、上部の一部の削り補正が必要でした。

チャンバーとインナーバレルの細工に入ります。



チャンバーはオイルでギトギトでした。まあ、中華では普通です。



パッキンとバレルの根元は、熟成が進んでますね(笑)
想定内ですが、パッキンのゴムの溶け出しは少ないです。チャンバー内部には少し移ってしまっているようですが、クリーニングで大丈夫でした。



インナーバレルはレンジアップ化に合わせて、回転ロスを減らす為に短く設定します。
純正は500mmありましたので、約350mmにカットします。M4系の14.5インチサイズの物と同等です。

アウターバレルの空走部分を考慮しておきます。



インナーバレルのカットと仕上げの際に、不備を発見しました。
チャンバーへの固定用のロックパーツのはまり込むキー溝が、ズレて加工されてしまっています。

交換する方が良いかとも思ったのですが・・・



ロックパーツの変形も大きく、補正が無理な状態でしたので、チャンバーの交換がある場合は、バレルも交換という事にしました。
先に結論を出してしまいますが、チャンバーの位置が、メカボックスとの適正位置と合わせられず、マルイAKの物は使用できませんでした。
この個体は、チャンバーの位置が、あと0.3~0.5mm下方修正が掛けられれば完璧でしたが、残念です。



レンジアップ加工にて、0.25gでの飛距離を稼ぎます。これ以下のBB弾の使用もあるようですので、セッテイング調整は後回しです。

ようやく、レシーバーの補正に移行です。ここまででも長かったです・・・



アウターバレルの基部は確認済みでしたので、先端に行きますが、中間ジョイントでは、内部のセンターが出ていませんでした。
インナーバレルが、そこより手前になりますので、段差につかまってしまいます。シム板にて、センター補正をします。
わずかな段差なのですが、飛びに大きく影響しますので、きっちり処理します。







アウターバレル・チャンバー・レシーバーの取り付け補正です。

アウターバレルの重量があり、遊びがあると容赦なく垂れ下がります。
何度も繰り返して、問題ななくなる部分を探しますが、塗装の剥げでも状況が変わってしまいます。

チャンバーの角度や高さを排莢ポートを見ながら確認し、逆さまにしたり、バイポッドを取り付けての再確認等、ゲームで使用される状況を考慮した上で、なるべくガチガチになるようにシムで調整します。

固定用のネジも、繰り返しの作業には耐えられず、不安な状態になってしまいましたので、M3.5に変更です。
ネジの頭のサイズがギリギリになってくれるのと、内外を合わせてネジ切りをして、固定強化をしています。

この作業が、一番のポイントになり、時間が掛かる部分です。

位置決めができたと思った時点で、ハンドガード周りの組み付け調整です。



連結のアーム部分は、プレスの際にできてしまうエッジがバリバリですので、処理(削り)します。
リテンションのスプリングには、グリスアップしておきます。



レシーバー内部との擦れ部分にもグリスアップします。

ダミーボルトとの連動部分の引っ掛かりが少ないので、なるべく当たってくれるように、ラバーシートを貼り付けて、メカボックス側への逃げを少なくしておきます。



ダミーボルトの先端が、排莢ポートの形と合っておらず、閉鎖しきれない状態でしたので、丸みを付けて完全閉鎖するようにします。

それと、レシーバー内の形に合わせて、曲げ直しをして、作動のスムースさと、メカボックスへの干渉をクリアしておきます。

コッキングレバーの動きと、部品が取り付けられた事によっての重量増加の影響での微調整を重ねて、位置出しを完了させます。

初速は目標まで行くには行ったのですが、若干のエアロスはクリアしきれず、0.2gから0.25gに変えた時の初速の落ち幅が若干大きいです。

0.2gで95m/s近辺で、0.25gにすると83~85m/s位です。

ようやく、HOPの最終調整です。



0.23~0.28gまでの対応を可能にしてありますが、0.28g時の初速ダウンを考えると、当初の予定通り、0.25g辺りが、ベストだと思います。
可動制限もしてありますので、HOPの掛け過ぎでの弾詰まりの心配を失くしています。



目安は、画像の通りです。
ただ、シムの圧縮で、もしかしたらHOPの掛かりも変わってしまうかもしれません。
飛びがおかしくなるようでしたら、ご相談頂ければと思います。



ストック内にはウレタン材を挿入して、バッテリーのガタツキを失くしてあります。
バットエンドをその都度外す必要がありますが、ミニサイズならこんな感じになります。

クライアント様、以上のような状況でのチューニングとなっていますので、ご確認ください。
解説記事のアップも含め、遅延状況でのご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ありませんでした。
ご質問等ありましたら、ご連絡頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
  メール info@combatdoll.jp
  ミリブロのメッセージからでも大丈夫です 
  返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

    


Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(1)ArrowDynamic

2015年04月02日

VSR-10 Gスペック フルチューニング

COMBAT DOLL の店主です。

前回の予告通り、VSR-10のフルチューニングです。



この銃の状況は、市販のカスタムパーツは一切使用していません。
パーツの調整加工や取り付け補正がメインとなっています。

クライアント様のご希望は、
「性能の良い、スナイパーライフルが欲しい!」からの相談の結果、この銃に落ち着いたと言った状況です。

マルゼンAPSのカスタム品をお手持ちとの事だったのですが、コスト面から、VSRの新品購入でのチューニングの方が、安価で確実な性能が出せるので、こちらをお勧めさせて頂きました。

相談も含めまして、3ヶ月を軽く超えてしまうお預かり期間を頂いての調整となってしまい、お待たせしてしまったクライアント様には、大変申し訳ありませんでした。
解説記事も遅くなりました事を合わせて、お詫び申し上げます。

当店では、VSR-10に限っては、カスタムパーツの必要性を感じませんが、パーツその物を加工できる状況にあるからです。
加工ツールが無ければ、市販品を厳選しての組み込みになると思います。

それと、初期の製品に比べると、各所、補正が必要な部分が増えている印象を受けます。
マルイさんには、クオリティーの維持をお願いしたいですね。

以下、詳細解説になります。



今回のスコープは、すでに廃盤品となっている大手メーカー製の低倍率スコープなのですが、かなり良い物です。
スコープの性能を活かすべく、細心の注意をはらってのチューニングをしています。

スコープレベル(水平儀)は必須とさせて頂きました。
傾きが精度に大きく影響致しますので、クライアント様のこだわりに合わせて、取り付けをお勧め致しました。

取り付けは、位置決めしてから、スコープ単体の状況でのレティクルとの調整取り付けです。
スコープの乗せ換えがあるようでしたら、レベルは取り外さずに移植をお勧め致します。



前回の記事の通り、スコープマウントベースに問題がありますので、スコープの取り付け状況に合わせて、2ピースへのカット取り付けとさせて頂いています。
旧式のレミントンは、2ピースのマウントベースでしたので、僕のようなロートルは、こちらの方が格好良く見えるのもあるのですが、社外品のマウントベースは、価格なりではありますが、まあまあのコストになりますので、加工対応です。

現行品をお手持ちで交換される方は、スコープのサイズによっては、取り付け位置(アイレリーフにより)が見難い状況になってしまう場合もありますので、ご注意ください。



レシーバーのエンドもズレ取り付けられていますが、これは、初期から普通なのですが、最近のロットは金型のズレも有り、センターを出すには、シムを偏らせて挟む必要があります。
ここのズレは、シリンダーの前後動が、変形したマウントベースと同様に斜めに動かすことになるので、操作や気密性において重要な部分です。
トリガーブロックの取り付けにも影響し、シアの掛かりが斜めになる状況も発生しますので、耐久性や安定性にも影響を及ぼす部分です。
しっかりと、位置補正を行います。



段差がでてしまっている外周を考慮して、補正したい方向に合わせて、シムを挟み込みます。
アルミテープで位置決め貼付けをしています。

レシーバーの内部も以前に比べると、成型バリが大きくなっていますが、ここは干渉していませんでしたので、そのままにしています。
個体によっては、削り落としが必要になる場合もありますので、参考にされる方は、ご確認ください。

アウターバレルとレシーバーのガタ補正と位置調整を行います。



手順に合わせて、解説致します。

まず、シリンダーの位置決め用のカーラーを外して、アウターバレルのネジ部がどこまで入るのか確認します。
本来の組み込み位置よりも、1回転多く入るようにしますので、締め込みがちょうどの位置で止まるよう調整します。
これによって、ノズルの延長と同じ効果が得られますので、固定強化と気密アップの一石二鳥の成果があります。



カーラーには、厚み調整とクッションダンパー(緩み止め)の効果がありますが、両面の4ヶ所の出っ張りがありますので、片面だけカットして厚みを減らします。両面カットでも良いですが、片面カットの厚みだと、圧縮固定されたカーラーの内側が狭くなってくれて、シリンダーの固定がタイトになってくれます。
精度アップの面からも、振動を抑える為には有効ですので、この厚みがベストです。

このカーラーの挿入状態での、アウターバレルの締め込み位置を確認して、アウターバレルの端面カットの量を、現物合わせにて調整加工します。



正直、カットの量は個体差がありますので、現物合わせが基本です。
ネジのピッチと不足分の締め込み量から、見当を付けて加工します。
参考にされる方は、削り過ぎない事と、平行に削り落とす事に十分注意して行ってください。
ガタを出さずに、カーラーの適正圧縮をさせられるかが、命中精度と静音性のカギになります。

アウターバレルの空洞部にはウレタンマットを挿入しています。
市販のブレ止めは使用していません。衝撃低減のチューニングが前提ですので、ブレ止めは無くても大丈夫です。
正直に言えば、全体のキャスト成型のパーツ誤差が信用できず、バレル先端と、チャンバー部分のセンターが決まっている確立が少ないとの判断を下しているので、インナーのブレ止めパーツが、アウターバレル内での曲がりの原因になるのを嫌っての処置にしています。
チャンバーの根元と先端の2点保持で十分です。

お次は、シリンダーです。
純正は、真鍮製でメッキ仕上げですので、純正レートのスプリングの使用なら交換の必要はありません。



シリンダーヘッドの加工です。
カスタムパーツは、シリンダーとの機密保持Oリングの位置が合わないので、純正シリンダーには不向きです。
ピストンヘッドの当たり面を、ピストンヘッドの穴あけに合わせたテーパー加工と、ダンパーロッドの有効長(閉鎖タイミングと距離)を考慮しての加工をします。
純正のロッドの閉鎖タイミングと距離では、ピストンが圧縮負けを起こしていますので、ピストンの加工と合わせての調整が必要です。

ノズルは、消音と振動低減の効果のバランスが良くなるように、3.3mm内径に絞り込んでいます。
ツール用の穴もあけ足し、面取り部分を丸みのあるR加工にし直してあります。



ピストンは、いつからか解りませんが、ダンパーブッシュが剥がれ落ちないように、ストッパーが追加されていますが、接着はされていません。
穴あけの加工には、都合が良くなっていました。

2mmの4つ穴にしてあります。シリンダーヘッドのテーパーと位置合わせする必要があります。



画像の通り、シリンダーの内バリで、ピストンが削られてしまっていますので、シリンダーの内バリ処理と研磨をします。
これは、セットピンの磨耗も防ぎますので、必須チューニングです。

スプリングガイドには、ノズルの絞りによる減速との相殺分として、カーラーで増圧しています。
この状況で、圧縮具合(初速や音)を確認して、ピストンの重量調整を行います。



その際に、シリンダーのストップ位置が後方にズレた分の影響を確認しておきます。
個体差もあるので、調整の必要が無い場合もありますが、この個体は調整有りでした。

ボルトセーフティーのパーツがシリンダーのエンドに干渉してしまったので、若干の削りが必要でした。
ここも、余分に削らないように注意が必要です。
シリンダーの後方押さえにもなってくれますので、ピッタリにしておくと、コッキング後のシリンダーの前後ズレを無くせますので、BB弾のホールド位置を、常に一定に保てます。HOPの掛かりムラや、初速の安定に大きく貢献してくれます。



ピストンの重量調整ですが、経験上50g位が無難です。リアルショックのウエイト(78g)を取り付ける方法もあるのですが、あのショックで、射手の力量が多大に要求されてしまいます。
撃ち応えのある次世代タイプがお好みの方以外にはお勧めしていません。

ピストンにハンダを巻きつけて、それを電気配線用の絶縁テープでバンテージのように上巻きし、仕上げに熱収縮チューブで押さえ込んでますので、長期使用でも緩みや外れたりすることはありません。

ピストンの自重がある程度ないと、振動が大きくなり、スプリングのビビリ音や、本体の共振も大きくなりますので、アンブッシュスナイパーの方なら、この位のセッティングがお勧めです。



ちなみに、トリガーブロックはトリガーストロークの純正での調整以外、触っていません。
スプリングレートも僅かなアップですし、コッキングをしたまま忘れて保管しなければ、純正品の耐久性で十分です。

そして、バレル関連です。
純正バレルのチューニングです。長掛けHOPのレンジアップですので、タイトな物は必要ありません。



レンジアップへのパッキンの加工と、インナーバレルの仕上げ直しと出口テーパー加工です。
ブレ止めは、アルミテープを巻いてあります。



アウターバレルの出口部分は、インナーバレルのテーパーに合わせて、リーマーで拡張しています。
この個体の、仕上げた状況を、画像に収め忘れていましたので、他の個体の画像で説明させて頂いてます。
クライアント様には、現物をご確認頂ければと思います。



今回のレンジアップシートは、固めの物を使用しています。
基本的に固定HOPの方が良いと言う希望もあり、0.25g限定での調整をメインでしたので、この仕様です。



HOPレバーの可動制限も行ってあり、ゲージによる目安を覚えて頂ければ微調整で対応して頂けます。
クリックが利く間隔の間でも僅かに移動しますが、その遊びの前後位置の関係でもHOPの掛かりがかわります。
本当に微調整と言った状況ですので、ご確認ください。

ただ、BB弾の種類(バイオ・セミバイオ・プラ弾等)で、表面の仕上げも異なりますし、ブランドによっての基準寸法の違いもあって、使用するBB弾によって、HOPの掛かり具合が変わってしまいます。
一例ですが、マルイバイオ弾に処理されているコーティングは柔らかく、滑りも良いのでHOPの掛かりが少なくなります。
普通のセミバイオであるベアリングBBは、表面の違いから、HOPの掛かりが強くなります。
G&Gのバイオ弾も確認しましたが、マルイのセミバイオと同等と言った感じでした。
フィールドのレギュレーション等で、指定のBB弾がある場合は、それに合わせた微調整を行って頂くことになりますので、宜しくお願い致します。



ストックには、共振防止の消音措置をしています。
本体の調整を、精度重視もあり、極力静かになるように行っていますので、相乗効果で有効性が高くなっています。



それに合わせて、サイレンサーにも手を加えてあります。
純正のコーンバッファーによる積層だと、吸音材の変形で、内部にはみ出して来易いので、それを嫌っているのと、消音効果を高める為に出口の径を絞り込んでいます。
純正は11mmですが、9.5mmに狭くしてあります。インナーバレルから20cm以上距離が離れていますので、これくらいが扱い易いサイズです。消音効果も純正比較して頂ければ、かなり小さくなっているのが解ります。ご友人で、お手持ちの方がいらっしゃいましたらお試しください。



取り付け精度を上げれば8mmまで可能ですが、ゲームでの不安定な状況では、BB弾の通過がシビアになってしまうだけですので、今回のサイズが一番良いと思います。
サイレンサーを短い物にする場合は、マルイ製のアタッチメントで、ミニサイレンサー辺りがお勧めです。十分な消音効果がありますので、無難な選択です。
アウターバレルが29mm位ですので、30mm外径の短めのサイレンサーでも良いですね。
KMさんで外径30mm長さ65mmの製品がありますし、出口の絞りもバレルホールドパーツを流用して詰められます。



最後に、ご要望のあった、スコープシールドレンズを追加装着します。
最初に触れていますが、良いスコープなので、大事にしたいとの事で、レンズシールドの取り付けとなっています。
アクリル板の分だけ、解像度が落ちますが、十分だと思います。
ラバー仕上げの照り返し防止版は、可視範囲が狭くなりますので、視点がズレるとすぐに影になってしまいます。
ご不要なようなら、外して頂ければと思います。バトラーキャップで、挟み込んであるだけですので、簡単に外せます。

今回のチューニングで、あえてカスタムパーツが必要な部分があるとしたら、マウントベースとシアー2点の3アイテムぐらいです。
マウントベースとシアー2点のパーツ購入だと、諭吉さんの登場をお願いする事になりますね(笑)
今回のチューニングの30%程度のコストになってしまいますので、たった3つの部品だと考えると、必要性は低くなります。

随分とお預かりしてしまい、ご迷惑をお掛け致しましたが、上記のような内容となっておりましたので、ご確認ください。
ご質問等、ありましたらご連絡頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(3)VSR-10

2015年03月25日

STAR FAL L1A1 レンジアップチューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は海外製の電動ガン STAR製 L1A1 です。



こちらも、数ヶ月前にお渡しさせて頂いたアイテムです。
クライアント様、解説記事が遅くなってしまいましたが、ご確認頂ければと思います。

いろいろ不具合がある事で、有名な機種ですが、実際にはどうにかなるのが普通です。

今回のご要望は、サイトが合わせられず、狙えないので修正したいと言う事と飛距離を延ばしたいと言うご希望です。
ご自身でも手を加えられていましたが、解決しきれなかったとの事でした。
運用がセミオートオンリーとのご確認をさせて頂き、チューニングを行う事になりましたが・・・



ハイダーが、真っ直ぐ取り付けできない状況になっていました・・・(涙)



原因は、ハイダーで、ネジが真っ直ぐ切られていません。バレル側はちゃんと加工されています。
ハイダーには、BB弾が当たっている痕(削れてる)がしっかりありますので、直進しない原因は明白です!?

削られて、変形したBB弾が、真っ直ぐ飛んでくれる訳がありません・・・

ネジのサイズもピッチも、一般的な規格品ではないので、ネジの切り直しもできません。
ガタガタになるだけですので、本来ならハイダーの交換となるのですが、別売りされていませんので対応は不可能です。

と、お断りする訳にはいきません。わざわざ、当店を選んで頂きましたので、最善を尽くします。

サイトに関しては、微調整しておけばスッキリするレベルでしたので、弾道の原因はやはり、ハイダーでしかありません。



リアサイトのスライド部分に、アルミシムを噛ませて、角度補正をしている状況です。

ハイダーをクリアしなければ、先に進めません。内径を削って薄くするのも一つの方法でしょうが、曲がったままのハイダーでは格好も悪く、実銃での悪意のあるニックネームである、「間抜け者の杖(Idiot stick)」を継承してしまいます・・・

さんざん悩んだ末に、思いついた苦肉の策がこれです。



ネジ自体の遊び(逃し)を有効に使う為に、バレル側のオスネジの長さを短くします。
こうする事で、若干の角度補正が可能になるので、斜めに傾いたシムを作って、インサートすれば、センターはズレてしまうものの、ほぼ真っ直ぐに見えます。
シムは、スプリングを削り込んで作りました。画像の3つは不合格品です。
位置関係が微妙ですので、外してしまうと位置出しが大変ですので、ご注意ください。
締め込む時にどうしても動いてしまうので、この作業の方が、内部チューニングより時間が掛かっています・・・(涙)



フロントサイトの取り付け部分も、内径部は偏芯してしまっていて、インナーバレルを短いセッテイングにする場合に不都合があり、アルミのシムシートでセンター出しを行っています。

基部は、大体あっていましたので、取り付けの締め込みをしっかりさせているだけです。

補修後は・・・



ここまでにできました。
よくよく見れば、若干左にオフセットされ、まだ僅かに曲がっていますが、実射にも問題無く、見た目も誤魔化せる範囲になりました。

仮に、代わりのハイダーが手に入ったとしても、ネジ加工がしっかりされている保障はありませんので、苦肉の策ではありますが、当店での加工ができる範囲の最善策となっています。

専用のヘリサートを作って、加工インサートも技術的には可能でしょうが、専門業者に依頼すると、ハイダーだけで数万円になってしまいますので、仕方がありません。これで妥協頂きました。

これで、チューニングに入れます・・・ 何とかできてホッとしました・・・ 調整期間の7割はここで消費されています(笑)

さて、インナーとチャンバーです。



内径6.10mm 長さ455mmのインナーバレルを使用されていましたので、0.25gセッテイングのレンジアップ仕様とさせて頂きました。
HOPテンション部分も、試射状況を元に調整させて頂いています。

交換使用されていたパッキンは、この銃のチャンバーとは相性が悪く、気密が取りきれない状態でしたので、システマ製に交換して加工使用しています。パッキンは、他の銃でご使用頂ければと思います。



チャンバーの位置補正もされていましたが、アウターバレルの調整もありましたので、若干の補正を掛けての再調整を行っています。
ノズルの動きと、気密保持に重要な部分です。
調整されているのを見て、丁寧な作業をされているクライアント様である事が解りますので、しっかりした性能を出さないと申し訳ないという、プレッシャーが圧し掛かります・・・(笑)
アウターの補正が完了しているので、心配はありません。実質、メカボックスの組み上がりと合わせて、補正調整を行っていますので、ご安心を!

ようやく、メカボックスの内部チューンですが、先にフレームとの組み合わせを調整します。





テイクダウンの機能が活かされているので、ロアフレームとアッパーフレームでのガタが大きいのがこの銃の欠点です。
このガタで、ノズルの閉鎖不良(作動不良とストローク不足)が発生しますので、補正を掛けます。
このガタを利用して、セレクターを本来動かせない位置まで回して、フルオートにする事ができるのがこの銃の裏レシピです。
セレクターを一部加工する事でも可能ですが、クライアント様は不要だということでしたので、セミオートオンリーにしてあります。

ロックラッチ部分を組上げてから締め込む方法でガタを解消できます。付属のスプリングとネジを交換すれば簡単です。

画像に注釈を入れ忘れていますが、配線を挟み込まないよう、コードの通し部分のスリットにステンのステーを貼り付けてあります。
(画像左)



メカボックスの取り付け位置は、テイクダウンの都合からか、チャンバーより若干逃げて、エアロスを発生していましたので、メカボックスのエンドが来る部分にラバーシートを貼り付けて、前方に押すようにしてやります。

これで、位置補正は完璧です。HOPの掛かりや、重量弾での大きな減速は発生しません。
安定した弾道と飛距離が出るようになっています。

さて、ギアボックスの内部チューンですが、すでに交換されている部品もありますので、そちらのパーツを優先にチューニングです。



シリンダーは内面の状態が良くなかったので、マルイ製のフルストローク品に交換です。

ピストンは、マルイ製が組まれていましたので問題無く、ピストンヘッドも流用します。
バレル長と内径から、二次加速ロッドの有用性が高いので、追加取り付けを行います。
ヘッドのOリングのみ、シリンダーと合っていませんでしたので交換しています。
スプリングレートが高い状況での組み込み設定のピストンヘッドのOリングは、若干小さめの物が取り付けられている事が多く、今回のチューニングでは、気密ロスが出てしまう状況でしたので、要交換という状況でした。



シリンダーヘッドに合わせて、ロッド長の確保できる専用ロッドの取り付けです。こちらは流用品からの自作です。
何がベースかは、お分かり頂ける方は、多趣味な方だとお見受け致します(笑)

ピストンヘッドも取り付け用のネジ穴加工のみです。



シリンダーヘッドとの、リードバルブ効果の確認と、ロッドのストローク調整を行って組上げます。



ピストンの重量は、31gになっています。圧縮比の安定のし易い状態です。

スイッチに関しまして、対応アンペア数が低かったので交換させて頂きました。



ギアは、高級品を使用されていますので、交換の必要はありません。
ハイスピードタイプのギア比の製品ですので、セミオートのレスポンスアップが目的だったのだと思います。
ですが、個人的にオートシムのテンション不足を嫌っていますので、シム調整は変更させて頂いています。



グリスアップは、Xabier製のイエローグリスを使用しています。
レール部分等の研磨も行い、メカボックス内部は、この程度になります。



スプリングは組まれていた物で、テンションカーラーにて増圧を掛けて調整しています。



モーターは、マルイ1000モーターに換装されていました。
セミオンリーの銃ですので、SBDをモーターに取り付けです。

ただ、このグリップは大きい割りに内部空間が狭く、小型のSBDしか装着できません。
性能面とセッテイング(ハイスピードギア・高トルク)を考慮して、安心できる 「バリカタ AK用」 を変則的な取り付け方法で装着しています。
プラス側は、ネジ止めですが、配線の挟み込みが恐いマイナス側は、端子の穴を拡張してブラシスプリングのシャフトに圧入してあります。
グリップ底板の内部形状と、グリップ内部の空間の少なさから、この方法が一番安全でした。

チューニングは以上でした。



最後に、試射確認後、0.25g時のHOP目安をマーキングさせて頂いて完了です。

クライアント様からの使用の感想を頂きましたが、弾道も納得頂けて、ゲーム投入時には、1ゲームにおけるキル数の自己最高記録が塗り替えられたとのお話を頂きました。
うれしいご報告を頂けて、感激です!
けど・・・ コレだけ長い銃を扱い切れるクライアント様は、只者じゃなさそうですね!(笑)
しかも、アイアンサイトだけで!?
視力に自信の無くなった僕には、追い付けそうにはありません・・・(涙)

クライアント様、予定以上に時間が掛かってしまったチューニングと、遅くなってしまった解説記事は、申し訳ありませんでした。
ご質問等、ございましたらご連絡頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(2)故障の原因を見極めるSTAR

2015年03月24日

PSC-1 山林 チューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、東京マルイ製 PSG-1 のチューニングです。



レンジアップ「山」とサイレント・精度アップ「林」の併用チューンになります。

山林と言う環境でのスナイパーのアドバンテージを上げる為のチューニングと言った所です。

こちらは、本来は昨年末の最終ゲームに間に合うようにお返しするお約束をさせて頂いたのですが、僕の経験不足からトラブル原因の発覚が遅れてしまい、お約束の納期に間に合わせられなかった状況でした。

クライアント様、誠に申し訳ありませんでした! m(_ _)m

年初にお渡しできたのですが、解説記事が遅くなってしまいました。
随分お待たせしてしまいましたが、ご確認して頂ければと思います。

ご要望としては、ミリブロを閲覧頂き、同程度のチューニングのご依頼でした。
2014年02月23日 PSG-1 ライトチューン

アウターバレルも含めた、ショート化、レンジアップチューンが前提ですが、精度アップと静音性の向上で、Xabier製のエアダンパーピストンを使用させて頂いています。
ブログの記事の物より追求をしておりますが、必要最低限でおこなっています。



スコープのレベル出しも含めて、スコープマウントのガタズレ防止で、ラバーシムを噛ませます。
基本的に、均等で大丈夫なはずですが、個体によっては、左右の厚みの調整が必要になるかもしれません。



バレル周りからの加工をして行きます。

今回は、インナーバレル長を428mmとし、純正のインサートサイレンサー兼ブレ止めの加工を無しとして、アウターバレル長のカットも162mmとしています。
インナーバレルのホールド部分に若干の遊びがありますので、アルミテープにてタイトにしてあります。

以前、カットの工具を問い合わせ頂いた事がありましたので、パイプカッターの画像も掲載させて頂きました。



HOP部分は、レンジアップ仕様で、0.25gを基準に調整を行っていますが、勿論、0.28gでも問題ありません。
インナーバレルを通常タイプの物と交換して、428mmにカットで使用します。
スプリングレートを最低限での効率化で、切り欠き無しを選択しています。
この仕様の方が、パワー調整が楽なのもあるのですが・・・(汗!)

入口の仕上げ直しと、出口テーパー加工を行っています。



HOPテンション部分も重量に合わせて加工調整しています。
アウターバレルは、根元に来るネジ穴を基準としてカットしてあり、残り2箇所を現物合わせで開けてあります。



ハンドガード部分の軋みが気になるのがPSG-1の欠点ですので、ラバーシートとアルミテープで、対処します。
これだけで、ガタツキも無くなりますので、使用感がグッと良くなります。

バレル周りは以上です。
お次は、メカボックスですね。



先に、ダミーボルトとピストンを連動させるシアを外しておきます。
命中精度と静音性をアップして、負荷を低減させています。



給排気系をチューニングします。
シリンダーの容積調整はしません。428mmのインナーバレルと、サイレンサーの空走距離でのバランス取りとしています。

ピストンヘッドを交換するので、ピストンは分解します。



静音化と二次加速による、飛距離と精度の安定化をさせる為に、Xabier製エアダンパーピストンヘッドを使用しています。
ウエイトは使えませんが、ロッドとベアリングを別に用意するよりは安価になります。
ピストンヘッドも取り付け窪みが意外と良い効果が出るので、ウエイト以外を取り付けて調整します。



本体の状況で、1箇所だけ劣化部分がありました。
シリンダーヘッドの気密保持用のOリングが、経年変化で、硬質化してしまっていて、交換する必要がありました。
画像では解り難いのですが、角断面の状態になってしまっています。



ギアは、純正のままです。軸受けも同様です。
劣化具合を確認しましが、ほとんど使用されていなかったようで、新品同様でした。
クリーニングとグリスアップのみです。
シムをピッタリにしてしまうとダブルタップになってしまうので、純正のままのきつめのシムセッテイングの状況です。

純正のギアでも、スプリングが純正で、ベアリングの分のテンションが増えているだけですので、耐久性は純正品と同等です。
また、静かさでも、純正品が一番ですので、機能を優先させた上でのコストの抑えになっています。

最後の試射調整で、不満があり、納期がズレてしまったのが、メカボックスの固定の甘さでした。


(最終の状態を画像に収め忘れていました。説明のみの画像ですいません m(_ _)m )

フレームとメカボックスの空間で、メカボックスがグリップで引っ張られてしまい、ガタがある状況になっていました。
すぐに気が付けず、原因の発覚に時間が掛かってしまいました。

画像の説明のように、PSG-1の場合は、メカボックスをガッチリ固定する部分が無く、遊びができ易いのが上げられます。
個体差もありますので、必ずではありません。
グリップとフレームの合わせに隙間が見られる物は、上記のような調整が必要になります。
お手持ちの方は、確認してみると良いかもしれません。
補正すれば、弾道の安定感が違ってきます。

適正の厚みのラバーシートの貼り付けで、位置補正ができ、性能も安定させられました。

チューニングは以上ですね。

初速は0.2g時 95m/s以下 0.25g時 88m/s以下となっていますので、ギリギリチューンです。
精度と飛距離もバッチリです。

クライアント様からも、お褒めの感想を頂けて、ホッとした次第です。



いつものように、0.25gでのHOP目安をマーキングさせて頂いて、お渡しとなりました。

クライアント様、解説記事もお待たせしてしまって、申し訳ありませんでした。
ライトチューンがベースになっており、意外とあっさりした内容ですが、以上になります。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(2)PSG-1

2014年12月06日

G&G GK5C メンテナンスチューン 「山」

COMBAT DOLL の店主です。

今回は初物です。

G&G製のGK5Cのチューニングになります。



初期状態での初速はボチボチ(85m/s前後)ですが、サイクルが実銃並み(13発/秒位)と言った感じに仕上がっていた本体です。

メカボックスは基本形はV2タイプですが、上部が異なります。



ボルト可動無しの仕様になっているタイプです。

クライアント様の要望としては、飛距離を延ばし、サイクルを上げるというのが前提でした。
ギア比の関係で、サイクルバランスに時間を取られた状況でした。

それでは、順を追って解説して行きます。



分解して行く手順で、グリップとモーターから外します。
モーターは、最近のロットの18000タイプでした。こちらは交換前提です。



ストックを外して、メカボックスの取り出しになります。
アンビのセレクターは、言うほど邪魔になりませんでした。



メカボックスを取り出し、開封です。



スプリングは結構強めで、負荷が大きくなる為のサイクルダウンになっています。
最終的に、画像のスプリングと交換です。

マルイSTDタイプの純正同等のスプリングでも95m/s位に調整できたのですが、サイクルが早くなり過ぎて、ピストンクラッシュしてしまう状況になってしまったので、上記のようなスプリングになっています。レートとしては、MS100相当です。





純正のシリンダーは、ど真ん中に5mm程度の穴を開け、容積調整された物が使用されていました。
穴部分の仕上げが粗かったので、仕上げ治して使用しています。
シリンダーヘッドのノズルには、内径3mm以下になるスリーブがインサートされています。こちらは外してのチューニングです。

一度は、マルイ製のシリンダーに交換して、前述の通り、STDタイプの純正相当(MS85)のスプリングでの調整を行っています。
バッテリーへの負荷と燃費からすれば、その方が良いのですが、純正モーターでもフルオートではダメでしたので、泣く泣くMS100相当での調整になっています。



ピストンは、純正ベースで、二次加速ロッドの取り付けです。
ノズル内径は、マルイの製品より若干細めですので、現物合わせで、ヘッド部分を加工調整しています。

画像ではウエイトブロックが付いていますが、パワー調整に伴い、外した状況になっています。



ピストンヘッドのOリングは、シリンダーに対して緩めとなっており、強めのスプリングでの気密バランスを取った物となっていましたので、交換しています。そのままでは、圧縮不良が発生してしまう状態でした。

シリンダーには、専用の切り欠きがありますので、お手持ちで交換を考えている方は、加工が必要となりますのでご注意ください。



サイクル調整前の、初期仕上げのボックスの画像です。
解り難いですが、シリンダーとスプリングが違います。初速はバッチリ!、セミの切れも良い状態でしたが、フルオートではサイクルに対して、ピストンの前進スピードが足りない状況でしかありませんでした。
シム調整は追加調整で、グリスはXabierイエローを使用しています。

スパーギアの内側のギアの歯数が多くなっているタイプのハイスピードギアでした。
パッと見、気が付かず、原因の特定が遅くなってしまいました。

ちなみに、純正のモーター(18000)でも、フルはアウトでした。


(左 初期ギア 右 交換した状態)

結局、スパーギアを通常のギア比の物と交換し、スプリングレートを上げての調整となり、シリンダーも容積少な目の付属品にて再調整となり、負荷の上がった状況をクリアするのに、マルイのHC30000モーターでトルクアップしてのバランス取りとなっています。

インナーバレルもシリンダー容積と、レンジアップに合わせて、カットが必要になります。



純正のインナーバレルはメッキ仕上げタイプの約356mm長でしたので、カットに不向きな為交換しています。
285mmのテーパー加工仕上げのバレルに交換します。内径は6.08mmのマルイ純正バレルをカット加工した物です。

HOPパッキンもシステマの物に変更して、レンジアップ化を行っています。
レンジアップシートの画像を撮り忘れておりましたので、この個体の画像がありません。申し訳ないです。

0.25~0.28gにセッテイングした仕様となっております。

基本チューニングは、上記のような状況です。

0.2g時 93m/s前後  0.25g時 88m/s以下  0.28g時 83m/s以下 の状況で、
サイクルは、20~22発/秒 (Li-Po7.4V 30C 2000mA 程度) と言った具合です。
サイクルはバッテリースペックでも変わってしまいますので、参考数値となります。

この銃の欠点としては、メカボックスの位置固定が、ストック部分のネジの締め付けによって左右されてしまう事です。



画像では見え難いかも知れませんが、M5用の平ワッシャーを、メカボックスと位置固定用のスリーブの間に挟んでいます。
ワッシャーが無いと、ノズルの閉鎖不良が発生してしまい、パワーダウンと飛距離の激減が発生します。
ノズルの作動にも抵抗が増え、タペットプレートの破損にも繋がります。お手持ちの方は、ご確認くださいませ。

スライドストックのガタも気になるというお話でしたので、ストック側に1mmのABS板を貼り付けて、ガタを最小にしています。

シンプルな分だけ、僅かな変化で性能が変わってしまうのが、エアガンという玩具です。
個人で調整される方は、オーバースペックにならないよう、お気を付けください。

クライアント様、お預かり期間が長くなってしまった状況でしたが、見落としは無いつもりでの仕上げとなっております。
サイクルバランスの不都合が発生しましたら、また、お持込ください。再調整致します。
(大丈夫だとは思うのですが・・・汗!)

大変、お待たせ致しまして、申し訳ありませんでした。


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2014年11月07日

次世代 M4 CQB-R レンジアップ「山」 廉価版

COMBAT DOLL の店主です。

今回も次世代のチューニングですが、多少内容が違っています。
前回もコストを抑えたチューニングですが、更に抑えられています。

コスト低減の理由としては、クライアント様は2丁同時に持ち込まれています。
以前の記事で、 「キングアームス製(?) M4系 調整カスタマイズ」 をご紹介していますが、こちらで予算を取られてしまっている為の減額が理由です。

他に、パワーの低下と、作動不良の症状があり、その修理分もあるので、とにかく最低限のコストで最大限の向上を! と言う前提で行っています。

作動不良の状況として、フルオートでの作動が途中でストップしてしまい、セミしかまともに使えない
ギアの破損も無いのに、ロック状態が起こり易い・・・ という物でした。

ロック状況は前回の記事と同様です。前回記事のウエイト部の画像はこちらの個体の物です。
作動ストップについては、途中で説明致します。



ベースはCQB-Rですので、バレルカットは必要無く、テーパー追加加工となり、中身はロッドを使用しません。
それにより、純正スプリングでのスペックアップが可能になりますが、使用バッテリーとのスペックバランスが重要です。
ハイスペックのバッテリーは、セミオートで様子を見てからのご使用をお願い致します。

中身のご説明です。



レール部分の研磨・軸受けの交換・トリガースプリングの矯正を行っています。



ピストンは破損直前の状態でしたので、新品と交換しています。
サイクルに追い付かない(タイミングズレによる消耗)の状態でしたので、考慮してチューニングしていきます。

ピストンヘッドは1.5mmの4つ穴開けのみとし、ロッドの取り付けはしておりません。
ピストンの減速率を抑えられるので、スプリングの交換は不要です。

ただ、重量弾前提の為、HOP部分での抜弾抵抗が大きくなるのですが、そこはチャンバー側で解決できるようにします。



交換したピストンの歯の一部をカッターにてカットしておきます。

ギアは、イーグル製の強化ギアに交換して、シム調整を行います。
比較的、タイトにセッテイングしています。

モーターもHC30000に換装しますので、実質サイクルは上がる仕様になります。
本来ならコストの関係で、交換しない予定だったのですが、もう1丁でモーターの交換を余儀無くされたので、次世代の1000モーターをそちらに移植し、代わりにHC30000モーターに換装して、双方の効率化を図った次第です。
ピストンの破損状況から、前進スピードの確保が必要になりますので、バランス取りに要注意ですね。



ピストンの前進抵抗を低減させて、スムースに圧縮して、サイクルにも対応できるように、グリスはXabier製のイエローグリスを選択しています。



ここで、作動不良の原因の説明になります。

マガジンからのフォロアーで作動させる、ボルトストップのパーツが欠損しておりました。
ご自身での分解組み立ての際に誤って。折ってしまったようです。
ボルトリリースボタンとの掛かり部分が失くなってしまっていて、作動の振動で、スイッチのロックが掛かってしまう状況でした。
交換するパーツもすぐには用意できない為、後日入荷した際に取り付けるという状況での妥協処理となりました。
現状はパーツを外しておき、ボルトストップ機能が効かない状態で使って頂きます。
それ以外は問題ありませんので、ノーマルマガジンを使用しない方なら、無いままでも良い状況です。

スプリングガイドは、ベアリング付のLaylax製と交換して、ベアリングの厚み分のテンション増圧で、初速はちょうど良いレベルに達します。



チャンバーは、当店のレンジアップ仕様となり、対応も0.25~0.28gのセッティングとしてあります。
いくつかパターンがあるのですが、低出力のメカボックスセッテイングですので、HOP部分のストロークが稼げるように、テンション部分での押さえを弱めで安定化させるように、少し固めのラバーシートをサイズ調整して使用します。

HOPシートは通常のチューニングと変わらずの固さで、厚手の物を使用しています。
グリップの効き易い柔らかさですので、押さえの力が少しで済み、抜弾抵抗を最低限で可能にする調整になっています。

出口テーパーや、入り口の仕上げ直しを行っています。性能面でカットできない部分ですね。

そして、ウエイトの補正です。



スムーズに動いてくれる分だけ、ピストンとの連動負荷も減り、戻りが早い分、ピストンの負担が減らせます。

本当に、これをやるだけで改善されます。
今まで、頭を痛めていたのが嘘のようです。

閃きの足りなさに、老いてしまった自分の脳みそを、実感させられてしまいます・・・(涙)
たった、これだけの事に、なんで気が付かなかったのでしょう?
頭が堅くなってしまった証拠ですね。

最終的に、0.2g時 95m/s以下  0.25g時 85m/s以下  0.28g時 80m/s以下 となっており、
ストック部のアダプター交換で、ミニコネクター対応の仕様になりました。

スプリングのレートの関係で、ハイスペックバッテリーは向きませんが、レンジアップでの飛距離の増大は保障致します。

重量弾での使用ですので、怪我の無い様に遊んで頂ければと思います。


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2014年11月06日

次世代 M4 SOPMOD レンジアップ「山」

COMBAT DOLL の店主です。

今回は次世代M4のチューニングですが、トラブル付きの状況です。



ギアやピストンの破損も無いのに、ギアロックし易くなる場合があります。

今回は、その対処の解説もしています。詳細は、後半に解説致します。

チューニングの内容です。

クライアント様のご要望は、まず、飛距離が欲しいという事でした。
ゲームの環境から、0.2~0.25g近辺でのレギュレーションの中で遊ばれていましたので、それに合わせてセッテイングです。



まずは、バレルサイズの調整です。

次世代は、リコイルウエイトの振動が大きいので、バレルは短めにしておいた方が集団性が確保し易くなります。
ロングレンジ化する上でも、インナーは短めが良く、HOP回転のロスを減らすのに有効です。

この辺は、流速チューンと呼ばれるカスタムと同様の理屈ですが、メカボックスのパワーを基準としてバレル長や内径で調整する流速チューンとは、ちょっと違います。
HOP回転とバレルで命中率や飛距離が決定されるのを基本として、そこにパワーを合わせたメカボックスをセッティングしていく状況です。
基本は「長掛けHOP」と「BB弾に合ったインナーバレルの内径」での長射程仕様になります。

アウターバレルの空走距離が多少ありますが、マルイ製品のクオリティーなら問題ありません。



インナーバレルの先端のブレ止めは、アウターバレル内にシムシートをインサートして解消してあります。
(画像無し)

メカボックス内部です。



当店では、必要以上に部品交換をするのをお勧めしておりませんので、純正パーツで問題が無い部分はそのまま使用します。



最終圧縮比を高めて、バレル内のBB弾の減速をカバーする二次加速ロッドの取り付けをします。
カスタムパーツでの加工もできますが、純正パーツからも可能です。1.5mmの4つ穴を追加加工してあります。
副産物として、エアダンパー効果で打撃衝撃が緩和され、命中率と耐久性の向上に貢献できます。
但し、個体調整が必要な場合もありますので、参考にされる方は、根気良く長さや太さの調整セッティングを行ってください。
当店では100以上の取り付け経験から、見当が付け易く、簡単に説明しておりますが、実際の施工は苦労する可能性が大きいです。



シリンダーは、285mmのインナーバレルに合わせて、マルイ純正の穴あきシリンダーに交換です。
バレル長の285mmへのセッティングは、後々のアウターバレルの変更や、サイレンサー装着時の効果増を狙ってのセッティングです。
リコイルをキャンセルすれば、普通の電動ガンですので、サイレンサー装着時の効果が発揮されます。

スプリングガイドはベアリング付のLaylax製品に交換です。ピストン側にベアリングがありませんので、ガイド側に欲しくなります。
スプリングは、次世代対応品ではなく、STD用のMS90スプリングを使用します。



軸受けは、Laylax製のメタルに交換します。
圧入が大変ですので、専用の冶具とプレスを使用します。当店ではボール盤だったりしますが・・・(笑)

レール部分の研磨も行ってあります。仕上げの良いマルイ製ですから、極端な研磨は必要ありません。

トリガースプリングは、過去の経験から、必ず曲げています。必要無いかもしれないですが、保険的な処置です。



ギアは、イーグル製(LONEX製)に交換しています。当店では次世代で使う事が多いブランドですね。
リコイルの衝撃がありますので、ここは強化パーツの選択となります。
一番良いのは、Laylax製だと思いますが、今回のチューンなら、このブランドで十分です。

シムセッテイングを行って、グリスアップします。
グリスは、Xabier製のイエローグリスを選択し、抵抗の少ない潤滑性で使用します。シリンダー内部も同じグリスです。



スプリングとスプリングガイドにも塗布します。
ガイドの内部もグリスアップします。ウエイトのロッドとの潤滑も重要になります。

ストックパイプのネジ部分には、アルミテープにて、ネジの遊びを緩和しておきます。
これが有ると無いとでは、実際の耐久性がかなり違ってきます。完全解決できないのが珠に瑕ですが、簡易補強の対応です。

チューニングは上記までで、初速はマルイバイオ0.2gで95m/s以下、同0.25gで85m/s以下であり、飛距離も十分に取れ、50m先のマンターゲットをヒットできる性能です。

追記
モーターも、HC30000に交換されております。
画像に納めていなかった為、失念していました。 申し訳ありません。

しかし・・・ 問題が発生しました。

クライアント様の使用しているバッテリーがNi-MH9.6Vの専用タイプのバッテリーなのですが、頻繁にロックが掛かる状況に・・・
バッテリーのスペック不足も疑われるのですが、スプリングレートから考えても、そうなるのがおかしい状態です。
Li-Po7.4V2200mA25Cクラスなら、問題無くドライブしてくれますが、SOPMODバッテリーでは、トルク不足でロック・・・?

過去にもいくつかあったのですが、その時は、Li-Poバッテリーに仕様変更して頂いて、取り合えずクリアとしていました。
疑問が残りつつも・・・ です。

実際、この症状の根本的な原因を理解したのがつい最近で、この解明の為に長期お預かりさせて頂いている個体がありました。
そのおかげで、やっと理解できたというのが実情です。

結論として、「ウエイト」に原因がありました。
正確に言えば、ウエイトに付いている「ロッドのガタ」が影響していました。



画像は別の個体の物ですが、クライアント様のウエイトは、後端の取り付けネジが、頭部分でねじ切れてしまい、外側からCリングで閉じるという状況になっております。クライアント様の目の前での補修となり、お恥ずかしい部分を見せてしましまいました。

ただ、この黒いプラのリングを外す時は慎重に行わないと割ってしまいます。このリングが無いと作動に問題が出ます。
分解される方は、慎重に作業願います。



画像のように、隙間が大きくなっている為、ピストンが後退する際に「へ」の字になってしまい、抵抗が大きくなりギアロックします。
ギアロックと言うよりは、「抵抗増大によるトルク不足での停止」になる訳です。ヒューズが無ければスイッチが焼ける心配のある状況です。

画像のように、アルミシムを巻き付けて、隙間を失くします。

この対処をした途端に、サイクルまで若干上がりました。思っているより負荷抵抗が大きかったようです。

それとは別に、バッテリーをLi-Poの7.4V1450mA40C(イーグル製)対応に交換頂きました。
サイクルも立ち上がりも、STDタイプと遜色無い状態になりました。やっぱり40Cって、凄いですね。
クライアント様は、ロック状況で意気消沈されていたのですが、原因のクリアとバッテリースペックのアップで、ご満足頂けた状態で終われました。ホッと一安心です。

ある程度、使い込んでいる次世代M4シリーズで、ロック状況が頻発するようになったら、ここをご確認ください。
ギアやピストン等の内部破損は別ですが、中身に異常が無い場合は間違い無く改善されます。

最低限の負荷でのチューニングで、動作音も最低限ですので、ウエイトのスプリングを前後入れ替え、リコイルキャンセル状況なら、サイレンサー効果も増大し、1機種で、2通りの運用が可能な銃に仕上がっています。

フィールドに合わせて、選択使用頂ければ、フィールドでのスキルアップに貢献できると思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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2014年11月03日

MG42 サイクルアップ レンジアップ「山」 本体矯正

COMBAT DOLL の店主です。

前回に引き続き、MC42 の本体矯正編です。

この個体のゆがみは縦方向となっていて、しかも微妙なレベルと言えば微妙なレベルで、外から見る限りでは気が付かない状態でした。



実質、この部分の100%のクリアがやり切れず、タペットプレートのスプリングが交換できなかったというのが実情です。

初期状態では、ノズルの可動域が確保できず、エアロスが大きかった為、強めのタペットプレートスプリングと、かなり強めのメインスプリングで、パワー調整が行われている個体でした。
インナーバレル長も650mmありましたので、それによるパワーロス率が大きかったのも一つの要因です。

前回の記事の通り、タペットプレートのスプリングをマルイ製品に変えてしまうと閉鎖不良が起こってしまい、BB弾の重量に合わせてHOPを掛けて行くと、失速率が大きく、レンジアップに向かない状況になってしまいました。

位置ズレが微妙だった為、無理な変形矯正は行わない方向で調整致しました。
やはり、曲げ癖がついてしまうと、強度的な不安が発生します。
なるべく、パーツごとの取り付けの調整で、まかなえるようにしております。



まずは、アウターバレルの固定となる、フロントスクリュー部の締め込みをしておきます。
押し付けられる先が、茶色の樹脂製ですので、あまりきつ過ぎるとパーツの変形や割れを起こしてしまいますので、閉め過ぎず緩過ぎずにします。
ネジピッチが細かく、ネジロックの使用で分解不可になってはいけないと思いましたので、締め込みだけにしてあります。

ハイダー部分もカタカタ言ってしまいますので、パッキンをはめ込んで、ガタ取りをしています。



グリップ部と本体を固定するロックピンの位置も合っておらず、チャンバーとの位置関係を確認した上で、調整を行います。
ヒンジ部分がアルミ製でしたので、無理に押し込めば通らない訳でもなかったのですが、捻じれや歪みの元になりますので、部分的に変形と加工で対処しています。

本体下部の膨らみは、初期状態では僅かに出過ぎで、少々たたき戻してから固定ネジにワッシャを挟む事で高さの調整を行い、横方向にもズレていましたので、ネジ穴の楕円化と、ヒンジパーツの削りで左右の位置調整を行っています。



元々、かなり捻じれた状態でメカボックスが固定されていましたので、位置矯正をすると本体とのネジ穴の位置がズレてきます。
3箇所は、遊びの範囲でまかなえたのですが、1箇所は大きくズレてしまっています。



ネジ受けの窪みの範囲もありますので、考慮して逃し方向を決めて加工します。

実際には、メカボックスのノズル側を、下に押し下げてネジを締めて固定する状況です。
ネジの締めが緩んでくると、パワーロスを発生させる可能性があります。

現状として、旧製品ではありますが、Laylax製のスプリングM110ではセクター3枚カットの状態でもパワー的に危険範囲な状態になっています。

位置矯正の結果で、ノズルの引き戻しの抵抗が減っているので、タペットプレートのこれ以上の変形は無いと思います。
素材としての強度は十分ありそうですので、簡単には破損しないと思います。

0.2gBB弾にて、95m/s未満 0.25gにて85m/s未満にセッテイングしてありますので、安心してご使用頂ける状態にできました。
サイクルも Li-Po 7.4V 2250mA 25C で、秒間22発前後となっていますので、実物並みのサイクルとなっております。
ただ、40Cレベルは使用を避けて頂きたいと思います。
40cmのインナーバレルに合わせたチューニングですので、ピストンを破損させてしまう危険性が高くなります。



それと、リアサイトの取り付け基部が緩んでおり、曲がっていたので、取り付け直しをしています。
タンジェントサイトのラッチ部分もロッドのサイズが細くなっていた事から起こせない状態でしたので、シムスペーサーで補正してあります。
ただ、本体側の形状の制限で、僅かに左に寄っている状態です、フロントもリアも左右調整がありませんので、サイティングの際は、癖を掴んで頂ければと思います。



マガジンの配線も、給弾パイプの位置と合わせて収納可能な位置に変更してあります。
コネクターの位置が、画像付近に来るようにして頂ければ、アダプターも問題ありません。



アダプターには、コードの逃し分を削り込んでありますので、そこへはめ込んで頂ければと思います。
この個体は、フィードカバーとアダプターの隙間が無かったので、ラバー貼り付けでの押さえ調整は必要ありませんでした。

位置矯正の難しさから、何度も納期が延びてしまい、クライアント様には大変ご迷惑をお掛け致しました。

本体の変形や、ネジの緩みが無い限りは、初速や弾道に問題は出ないと思いますが、異常がありましたら、いつでもご連絡頂ければと思います。

この記事を見て、参考にされる方は、地道にコツコツ調整をして頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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2014年11月02日

MG42 サイクルアップ レンジアップ「山」 チューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、AGM製 S&T販売 MG42 のチューニング記事です。

クライアント様には、2ヶ月以上お待たせしてしまったチューニング品になります。
随分、長い期間お預かりとなってしまい、申し訳ありませんでした。
時間が掛かった理由は、解説記事に折り込ませて頂きます。

要望としては、サイクルアップと耐久性を前提としたご要望で、予算があるので、レンジアップ化となったチューニングです。

ロットとしては最新になる固体でした。



スプリングガイドのドラムは、削り出し品に変更され、スムースに脱着可能となっています。



メカボックスの合わせも、当然ピッタリ収まっていて、チューニングでの苦労は少ないと思われました。



アッパーからの作業に入ります。
相変わらず、怪しい臭いのするヤバそうなグリスは、クリーニングして綺麗にします。



シリンダーは、メッキ製品なので、容積調整の穴あけでの剥がれを嫌って、マルイ製品を加工して使用します。
全長の調整で2mmのカットと、40cmにカットするバレルに合わせた、容積調整の穴あけと、内面の再研磨をしています。

ピストンはセクターカットしますので、Laylax製のハードピストンとジュラコン製のヘッドに交換します。



ピストンの金属歯のベースが薄い為、ギアとスプリングのトルクの関係で、折れてしまう可能性がある為、モーターのタワー部分を使ってスリーブを作ります。このタワーは、交換するモーターから流用しています。

スプリングの圧縮長の関係もありますので、その限界までスリーブ(タワー)の長さを調整します。
スリーブが押さえになり、逃げが減る分、折れ難くなります。

ピストンの全幅も違ってきますので、ピストン側のレールと、メカボックスアッパー側のレール部分の幅の加工も行っています。
そのままでは、ピストンが締め付けられて、動かなくなります。
ピストンが消耗してしまった場合は、同製品なら加工取り付けが必要になりますので、ご注意ください。



スプリングガイドも長さの調整が必要になりますので、システマ製(絶版品)を使用し、6mmほどカットして使用します。
ドラム部分のスプリングガイドとのはまり面の段差が深めだったので、回転止めピンの位置調整で、一部削り込んでおきます。

スプリングも、純正品は強くなってしまう為、レートダウンで交換しています。
画像を撮り忘れたか消してしまったようで、今回掲載できておりません。申し訳ありません。



今回のロットは、タペットプレートのスプリングが強く、PDRと同等の強さの物でした。
タペットプレートは圧縮変形しており、本来なら交換調整をした方が良い状態です。

ここが、今回のチューニングの肝になりました。
本体調整で、センターを確実に出せていれば、交換できたのですが、最終的に見送りになってしまいました。
試射の繰り返しの確認で、これ以上の圧縮が見られなかったので、妥協する形となりました。



アッパーは、上記までの状態です。

引き続き、ロア(グリップ)部分です。



セクターギアは3枚カットとし、ギアの交換はしておりません。
シムの追加調整を行って、作動のスムースさを出します。

今回の個体は、ベアリング軸受けのフランジは1箇所のみで、僅かな割れでしたので、優秀な状況です。

グリスアップは、Xabier製のイエローグリスを使用しています。



モーターは、マルイ製のHC30000のロングを用意し、タワー部分を、先に挙げた通り、ピストンのパーツとして加工流用しています。

ピニオンギアは、マルイ製の方がベベルギアと合っていますので、そのまま使用します。
噛み合いの調整は、ピニオンギアの位置の変更でしかできませんので、ギアのシムと再取り付けの際に調整します。



グリップ下部の配線は、スリングスイベルの取り付けを考慮して、上段の溝にまとめます。
画像はありませんが、ゴミの侵入防止にウレタンを詰めて、対処してあります。

配線の変更はスペースの関係で行っておりません。
サイクルが早くなり過ぎても、マガジンの給弾が追い付かなくなってしまいますので、ちょうど良い抵抗と考えています。

メカボックス内部は上記の通りです。



そして、チャンバーのレンジアップ化です。

インナーバレルを40cmにしたいのですが、カットするしかありません。
画像の通り、チャンバーへの固定溝の位置が違う為、交換するバレルが無い為です。



当店仕様のレンジアップチャンバーで、独自のシートをはめ込み、パッキンの突起はカットして使用します。
テンショナーはBB弾の重量設定に合わせて、調整されています。

クライアント様へ、確認させて頂いた所、0.25gが基本との事で、0.25gを基準にセッティングさせて頂きました。

本体内部は、上記までとなります。

本体外部の矯正等は、次回の記事にて、ご紹介させて頂きます。

とにかく、この個体は、内部パーツは優秀だったのですが、本体外部の微妙な歪みで、苦労させられた個体でした。
その調整での、長期チューニングとなってしまった事を、クライアント様へ、深くお詫び致します。

次回の分も合わせて、ご参考にして頂ければと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
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  TEL 053-450-3308 FAX 同番
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2014年11月01日

マルイ ハイサイクル MP5 レンジアップ「山」

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、マルイハイサイクルMP5のレンジアップ化と初速アップのチューニングです。

クライアント様の要望で、なるべく低コストでのチューニングを前提とした物です。



基本的に0.2g時に80m/sくらいなのが、ハイサイクルシリーズの基本スペックになっています。

95m/s位まで上げるには、スプリングのレートが上がるので、サイクルが多少犠牲になります。
対応策として、イーグル製の40Cのミニタイプ7.4V2250mAのバッテリーをお勧めさせて頂きました。
バッテリーの部分は最後に説明させて頂きます。

さて、本体のチューニングですが、まずは、レンジアップ「山」仕様です。



インナーバレルは、純正の加工と仕上げ直しを行います。
これだけでも、精度の違いが出てきます。



当店、お馴染みのレンジアップ仕様です。
BB弾の重量に合わせて、個体ごとにセッティング致しますが、今回は0.2~0.25gとしてあります。
パワーとのバランスもありますので、最低限のスプリングレートに合わせてのセッティングです。



メカボックスに関しては、低コストでの調整としておりますので、必要最低限の交換と調整です。

レール部分の研磨で、ピストンの作動抵抗を減らします。タペットプレートの溝も同様です。
軸受けは、そのまま純正のメタル軸受けを使用します。



ピストンとシリンダーも純正品で、ヘッドのみ、アルミ製の8つ穴の物に交換し、ダンパーロッドを取り付けて、圧縮比が高まるように調整しています。シリンダーヘッドはロッド対応の加工をしてあります。
打撃の緩和も考慮し、フロントの華奢なMP5の欠点をカバーします。



スプリングは、強めの物をカットしていき、パワーと負荷のバランスを取るように調整します。
ガイドは、ベアリング付の物に交換してあります。

ギアは、純正品を使用し、シムを再調整します。
グリスアップはXabier製イエローグリスで行っています。

メカボックス内部とチャンバーの加工は以上です。モーターも純正のHC30000モーターです。
サクッとできているように感じるでしょうが、調整の繰り返しになっておりますので、手間暇は掛かっています。

初速は0.2g時93m/s前後 0.25g時85m/s未満となっています。



本体に組み込み、作動確認をしたところ・・・

40CのLi-Poバッテリーは、半端無いです。サイクルが秒間30発近くまであがってしまいました。
セクターチップも付いておらず、給弾も微妙です。純正の200連マガジンでギリギリ追い付く感じです。
古くなった物や、低品質のマガジンではきつそうです。
40Cの吐出で、ここまで上がってしまうとは思いませんせんでした。

この状態で、お渡ししたのですが・・・



純正のスパーギアがトルクに耐えられず、こんな状況に・・・
2・3ゲーム遊んで、こうなってしまったそうです・・・ 

クライアント様、こちらの読み違いで、ご迷惑をお掛け致しました。

STDハイサイクルタイプの中古カスタムギアを使用し、セクターカットにて修理対応をさせて頂きました。
ギア比が若干落ちますので、サイクルも抑えられ、セクターチップも標準装備の製品でしたので、給弾も問題ありません。

Li-Po7.4V3000mA25Cのバッテリーで、秒間24発前後でしたので、40Cのバッテリーでも追従可能なのと、ギアも強化された形になりましたので、安心してお使い頂けます。

こちらのセッテイングミスが原因でしたので、勿論、追加料金も発生致しませんのでご安心くださいませ。

しかし・・・ 40Cになるだけで、ここまで違う物なんですね。
マルイ製品のノーマル状態なら、確実に逝ってしまうスペックでした。
今回は、良い勉強をさせて頂きました。


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2014年10月29日

キングアームス製(?) M4系 調整カスタマイズ

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、クライアント様から、新品購入の銃が、おかしいので直して欲しいとの悲痛なお願いのアイテムです。

タイトルにも?マークを入れてありますが、以前に見た事のあるKA製とは別物に見える状態でした。

本体の全体画像は、あえて掲載致しませんが、お察しください・・・



メカボックスには、ちゃんとネームが入っておりました・・・

まず、症状として、作動しているが弾が出ない。マガジンを抑えていれば発射されるが、初速も低く、真っ直ぐ飛ばない。

購入金額を伺ったところ、相場より3割くらい安かったので、まあ、残念仕様なのだと判断させて頂きました。
購入先も微妙でしたので、仕方が無いといった状況です。

まずは、マガジンの部分の改善ですが、キャッチを外したところ・・・



派手に、削り込んであります!? なんでこうしたのかは理解できませんが、組み立ての工程での余分な調整だと思います。
付属のマガジンなら、きつく入り、弾が出る時もある と言った状況だったようです。他社のマガジンは、一切受け付けませんでした。
2mm近く、削ってありますので、緩過ぎて給弾できないのは間違いありません。

新品購入の為、なるべく安く上げたいという、切望でしたので、補修して解決します。



切削面を慣らして、アルミ板を貼り付けますが、剥がれないように、ピンを打ち込んで追加固定します。
後々、削れてくると思いますが、その時は、新しい部品を購入頂きます。

その次は、チャンバーの合わせと、レンジアップ(予算が高くなるので、一つくらいカスタム部分を!)チャンバーへの変更です。



分解の際、チャンバーが抜けて来ず、どうしてやろうか悩んだくらいきつかったです。
アウターバレルの溝部分の入り口が狭く変形(だと思われます)していた為、チャンバーの抜き差しができない状態でした。
アッパーフレームから、アウターバレルを引き抜いて、何とか外れた次第です。固くても無理やり組み立てていた状態です。



ヤスリで、必要な幅を確保し、組み上げても抜き差しできる状況にします。
この時、丁寧にはまる時を考えて、必要方向を減らさなければなりませんので、ただ広くしたり細くするだけでは、チャンバーが傾きますので、要注意です。

アウターバレルも、フレームとの位置関係を補正しながら取り付けられるように、シムを入れて調整します。



デルタリングの構造が独特になっていますので、バレルナットの締め付けは、専用ツールが必要になります。通常とは違うタイプの・・・(涙)

それと、この分割方法のせいで、ハンドガードレールの根元は固定しきれず、多少のガタが出ますが、解消は接着かネジ固定しかありません。そこは、クライアント様に妥協して頂きました。



チャンバーの作りは、問題無いのですが、パッキンに塗布されているグリスは問題有りですね。
大半の中華製は、ゴムを犯してしまうオイルが使われています。中華製の銃の購入時は、真っ先にチャンバーの洗浄をお勧め致します。
この製品も、ゴムが溶け始めて、インナーバレルに付着しています。



パッキンは、交換して、レンジアップに変更します。
チャンバーを組み直したら、再度、アッパーフレームとのセンターを確認して組み上げます。

M4系の場合、ハズレ個体は、この位置矯正が必ず必要になると思ってください。
この作業だけで、スペックが相当上がる場合が多いです。

でも、この個体は更に補正が必要でした・・・(大粒の涙)



正直、メカボックスは、怪しいグリスと、ピストンヘッドの穴数と重量以外は、あまり酷い状態とはいえないレベルでした。
軽量ピストンで、ヘッドの穴数が多い場合は、圧縮抵抗が大きくなってしまい。スプリングを強めに設定しなければいけません。
当店のコンセプトから行けば、最低限の負荷で楽々ドライブが基本ですので、一部交換します。

メカボックス自体の内側も、仕上げは良い方だと思いましたので、研磨も必要最低限で済みました。



ピストンヘッドは、マルイ純正品と交換し、重量バランスと圧縮比の確保をします。穴は1.5mmで4つ穴にしています。
シリンダーも仕上げ良好で、シリンダーヘッド共々、オリジナル品を使用します。ノズルも同様です。
スプリングは、付属の物が強くなってしまうので、マルイ次世代電動ガン対応のスプリングを、ベアリング付のスプリングガイドとの併用で、取り付けします。

配線が細いのが気になる所ですが、モーターの交換も予定していましたので、そのままにしました。コストダウンです。



使えるパーツは流用し、最低限で組み上げたメカボックスです。かなりリーズナブルな中身です。



モーターも、クライアント様のお手持ちの中古1000モーターを組み込みします。

ここで、ロアフレーム側の問題が大きく影響してきました。



ピン位置と、メカボックスの収まり位置が合っておらず、メカボックスが浮き上がった状態になります。
トリガーピンを基準にシーソーになってしまう為、メカボックスが、上にズレた状況で固定されてしまいます。

チャンバーとの位置補正がギリギリ行けたので、ピン位置を基準に固定できるように、ラバーシートにて隙間を埋めて取り付けにしました。

その結果、VFCと同様のダミーボルトカバーははまらず、G&P製のカバーに変更しています。
ですが、元々ロック機構のパーツが組まれておらず、HOP調整に不便な状況だったので、実質改善となっています。

初期の初速は70m/sくらいでしたが、95m/sまで上がり、レンジアップで射程も延ばせたので、ホッと一安心です。
クライアント様にも納得頂き、実射で確認して満足頂けた状況です。

この個体は何とかなった部類ですが、やはり、「安い物には理由がある」という部分を納得頂けたようです。
組み付けの粗さが目立った固体でした・・・

みなさんも、お気を付けくださいね。


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2014年09月15日

マルイ 次世代 DEVGRUカスタム HK416D ノズル破損 補足

COMBAT DOLL の店主です。

今回は前回の補足記事とさせて頂きます。

マルイ 次世代 DEVGRUカスタム HK416D ですが、アッパーフレームとアウターバレルは従来スタイルのM4とは異なります。

HK416とは、マガジンだけでなく、チャンバーの位置関係も微妙に違っている様です。

比較して、マガジンの出し入れをしてみると、明らかに感触が違いました。
ベーシックモデルは、チャンバーの押し上げの感触はありませんでした。


クライアント様より、マグパイプ(従来型マガジン用アダプター)での影響を懸念されるお話を頂きました。

イメージ的には、緩くなる物の方が多かった気がしますので大丈夫だと思うのですが、それぞれの干渉を解り易くしてみたつもりです。



まず、チャンバーとマガジンの各部の寸法です。
マガジンがチャンバーに密着する状況でなら、ダイヤル部の干渉はありません。
ダイヤル部のバリが0.5mm以上ある場合は干渉します。

マグパイプの場合は、給弾口部分のみの押し上げの可能性があります。
給弾部の合わせは、結構タイトですので、マガジンのガタはチャンバーに影響します。
ガタの大きな物は、射撃中(作動中)には、揺らさないようにする工夫が必要かもしれません。

今回行った個体は、チャンバーのメカボックスに近い部分が、上から押さえられている状況での破損と判断できましたので、アッパーフレームを上方に逃して固定するようにしてあります。
アウターバレルの取り付け直しや、メカボックスの取り付け直しでの位置変化が見られなかった為の対処方法です。

スタンダードデザインのM4をお借りして、解説画像を作らせて頂いております。

マガジンキャッチの押し返しの確認



マガジンにシールを貼り付け、どのくらい押し返されるのか、画像にしてみました。

ただし、



BB弾のストッパーのリップの押し返しがありますので、チャンバーまで押してしまっているかは、手応えで感じて頂くしかありません。
ゆっくり装填してもらい、最初に感じるのがストッパーの押し返しで、キャッチロックが掛かるまでに、重さが変わるようであればチャンバーを押し上げてしまっています。

チャンバーを上方に逃して、ノズルの上部が干渉しないようにしてありますので、押し上げが強くなるマガジンは良くありません。



マガジンのガタによる影響も確認します。
基本的にぶら下がるだけのマガジンですが、キャッチロックが片側だけになるので、マガジンとマガジンハウジングの寸法差が大きいものは、左右に振れます。
射撃中(作動中)にマガジンを保持した場合に、破損させる危険があります。これはロングノズルを使う次世代での特有の欠点ですね。
ダブルクリップで連結してあるデザインのマガジンは、ガタが大きいと傾いてしまいますので、あまりお勧めではありませんが、マガジンが窮屈に入る物なら、危険度は下がります。給弾口が真っ直ぐにはまってくれれば問題ありません。

ただ、マグパイプは長さを気にした方が良いですね。個体差のある製品(削り出し品や成型バリ)もあると思いますので、先に上げた、マガジン挿入の感触で判断頂くのが良いでしょう。



ただ、今回おこなっている個体は、フレームでの逃しと、タイトにしたノズルを純正レベルに戻してありますので、使用時の注意点と、マガジンの相性を確認して頂ければ大丈夫だと思われます。

マルイの純正マガジンであれば、問題無い状態にはなっています。


ノズルの破損経験のある方で参考にされる場合は、機種によっての個体差があるとは思いますので、補正方向や方法はケースbyケースになると思います。



画像のように、どこが押されているのか、マガジンの干渉ポイントがどこなのかを確認して頂き、対処すれば問題のクリアが可能になると思います。


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2014年09月14日

マルイ 次世代 DEVGRUカスタム HK416D トラブルシュート

COMBAT DOLL の店主です。

2日遅れてのアップで申し訳ありません。

前回の 次世代 DEVGRUカスタム HK416D のトラブルシューティングのリカバーです。

ストレートに言うと、ノズルが折れました! クライアント様には大変申し訳ありませんでした。

原因追求をして行くと、以外な事実が見えてきました。

素材の個体差と言いましょうか、今回ここまで追及したのは初めてです。



破損したノズルですが、イーグル製の物です。
画像の通り、一部の割れではなく、綺麗に剥された状態でした。
ノズルの側面をチェックすると傷と擦れが確認できますので、ノズル部分がチャンバーが偏芯位置でのはめ込みになった為の破損です。



どんな応力が掛かっているのかをチャンバーに、差し込んでチェックします。
チャンバーの入り口付近での擦れと傷ですので、チャンバーが偏芯されたのは間違いありませんが、一時的の力の加わりのようです。



ただ、破損したノズルをチェックすると、ビックリします。
シーリングのOリングのはめ込み用だと思っていた部分にはOリングは挿入されておらず、グリス溜まりとしての溝のようでした。
もしかしたら、欠品していただけかもしれませんが、当店在庫品の3つは、入っておりませんでした。
そして、画像の通り、溝の削り込みによる肉厚の残りは、僅かしかありません。驚きました!

破損原因の半分は、パーツの個体差での強度不足だと思われますが、傷痕もしっかり付いていますので、この原因も探ります。



チャンバーの単体状態でもチェックしておきます。
画像の通り、削れカスが溜まっており、パーツ組みでの段差も影響しています。
ここはやすっておいてやります。



シリンダーヘッドのノズルを、延長・外径拡張・内径絞りを行いましたので、延長と外径及び偏芯をチェックします。
延長での突き当たりはしていませんでしたので、外径チェックします。
外径の差は0.1mmで、ノズル先端部等の角の処理等もしてあり、問題は無いレベルだったと思います。
圧入によるノズルの偏芯もありませんでした。



破損したノズルの内部も確認します。画像では解り難いですが、内部も傷が有るのが解ります。
交換する新品では、ノズルのタイトさを諦め、シーリング用のOリングを追加して、根元での気密取りのみで妥協する形を取ります。
溝部分は、在庫の中で一番浅いと思われる物を選んで使用しています。

ここまでの状況で、単純に考えると、

①シリンダーヘッドのノズルの外径を拡張したせいで余裕が無くなり、本体の僅かなガタの影響で、ノズルの作動抵抗(引っ掛かりや擦れ)が大きくなってしまった。
②大きくなった抵抗値に、ノズルの強度が足りなかった。

となる訳です。ですが、今までも交換して使用していたパーツですのが、直に破損してしまうような事はありませんでしたので、個体差がたまたま重なってしまったのだと思います。
ノズルのOリングに関しては、初めて見た時は付いていたと思いますので、欠品していただけだとは思いますが、メーカーサイトには明記されておりませんでしたので、不明です。

本体のガタもありますので、ここもガチガチに追加調整致します。
ここからが、多少の発見があります。



まず、チャンバー部分ですが、パーツをランナーから切り離したバリが残っており、マガジンに干渉してしまうようです。
ここを綺麗に処理します。
位置関係からマガジンとは非接触だと思っていたので、最初に処理をしていませんでした。
(マガジンでチャンバーが押し上げられての影響を懸念)



アッパーフレームと、ロアフレームの合わせを確認すると、フレームロックピンを差し込む側(右側)は、僅かに遊びがあります。



アッパーフレームの穴に、挿入の為のテーパーが付けられており、僅かに浮きが発生する状態でした。
ただ、ノズルの擦れ位置から考えると、チャンバーが下に押されている事になるので、フレームは押し上げた状態で固定できるようにします。



アルミのシムシートを上側に挿入して、調整です。



シリンダーヘッドのノズルも拡張した外径を、純正サイズに戻しておきます。
ぐらつきがでますが、ノズルの根元のシーリングで、気密は確保できます。

各部、補正を加えた状況で、作動チェックを行います。



空撃ち状況での作動チェックでは、問題ありません。ノズルに擦れ痕も、先端に僅かに付くだけです。

次は実射にてのチェックですが、ふと、気が付きました。

あれ? マガジンで、チャンバーを結構押している状況だったのね・・・!?
チャンバーのバリ部分を削りましたが、スタンダードな状態で、意外とテンションが掛かっています。

全部こんなだったかと思い、マガジンを比較。



416は、今までのマガジンと形状が異なっていますので、もしかしたらと思い、比較してみました・・・。

ほんの僅かですが、416のマガジンの方がキャッチの噛ませが固い状態です。
プレス成型の関係で、差がありました。



実射前に、グリスを塗布して試射を行いました。



上側が擦れていた状態はクリアされています。ノズルの上部のグリスは残っているので、最初の破損状況のような負荷は掛かっていません。

ですが、マガジンが挿入されている状況と、空撃ちの状況では、ノズルに対する負荷が違っています。



チャンバーへのテンションの違いからHOPの当たり具合も変わってしまいましたので、HOP量を再調整しました。
画像のような位置が目安となっております。

初速は実測1~2m/s下がった状況ですが、誤差範囲程度です。


バイポットの使用がある状況も考慮してのガタ補正を行っていますので、フレームピンの出し入れがきつくなっている状況です。

正直、それぞれの僅かな影響が重なっての、デリケートな個体としか言いようが無い状況でした。
これでノズルが破損してしまうようなら、ノズルはシーリングの無い純正品が、一番強度がありますので、そちらに戻すにが懸命です。

ただ、ゲーム中のマガジン部分への衝撃や、射撃時のマガジン部分を保持(持つ)状況は避ける必要がありますので、ご注意頂きたいと思います。
これは、ノーマルでも影響がでます。命中率やパワームラの原因になります。酷ければ同様に破損します。

2000発ほど試射を行い、ノズル部の擦れを確認致しましたので、これで大丈夫だと思います。

当方の予測の枠を越えていた、パーツの個体差と、本体の個体差が重なった症例でした。

クライアント様、大変ご迷惑をお掛け致しました。

(投稿時間は、1時間ほどズルをさせて頂きました)


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2014年09月11日

マルイ 次世代 DEVGRUカスタム HK416D レンジアップ「山」

COMBAT DOLL の店主です。

 今回は次世代電動ガンです。

 ただ、こちらのチューニングもトラブルを発生させてしまった、落ち度ありの状況品です。
 リカバー分は次回のご紹介とさせて頂きます。

 クライアント様へは、大変ご迷惑をお掛け致しました。原因はハッキリしておりますので、改修ご早々に発送致します。

 ご覧頂く方は、どこが悪かったのかを推測して頂いて、次回を確認して頂ければと思います。

 本体は東京マルイ次世代電動ガン「DEVGRUカスタム HK416D」です。
 


 クライアント様のご要望は、
  ホームページにて、レンジアップ「山」のチューニングで、納期限定でした。本体の補強も希望されていました。
  使用BB弾は、0.25gが基準ですが、フィールドにより0.2gもあるという状況です。

 今回、トラブルにより、納期の部分がクリアできず、大変申し訳ありませんでした。

 チューニング内容は、以下の通りに行っております。

 レンジアップチューン



 インナーバレルとチャンバーを加工調整します。
 インナーバレルはノーマル品を使用しています。
 HOPパッキンは、張り出しをカットして使用し、テンショナーは加工パーツを取り付けてあります。
 HOPダイヤルの可動制限もおこなっていますので、ダイヤルは2/3回転までしか動かせません。



 フロントのガスブロックの固定が緩んでいましたので、取り付け直しです。
 少し、寸法の余裕が大きいので、アルミテープで追加補正してあります。



 付属していたハイダーの締め込み位置がズレていましたので、アルミのシムを使用して補正してあります。



 ストックチューブが、若干下がっているような状態でしたので、最終組上げで補正します。

 メカボックスを取り出し、内部チューニングになります。





 購入されてからの使用期間が短いので、ほぼ新品と言った状態なのですが、ピニオンギアの消耗が気なる状況でした。
 グリップ底板の調整が、少し甘い状態だったようです。



 真っ先に、レール部分等の磨きと、トリガースプリングの矯正をしておきます。



 上記画像のパーツが入れ替わります。

 スプリングガイド Laylax製 スムーザーガイド
 ノズル イーグル製 エアシールノズル
 スプリング Laylax製 MS90 次世代用
 シリンダー Laylax製 ステンDタイプ (ホール部分の仕上げ直しは必須)
 軸受け Laylax製 シンタードアロイ・メタル
 ギア Laylax製 次世代用 純正トルクタイプ (シム付属)
 モーター マルイHC30000モーター (FETは持ち込み付属品を移植)

 上記以外は、純正加工取り付けになります。



 ピストンヘッドは純正流用し、二次加速ロッドの取り付け用に加工します。
 リードバルブ用の穴は、1.5mmで4つ穴ですが、撮影の際のフラッシュでつぶれて見えない状況で申し訳ありません。



 シリンダーヘッドも、ロッド用の受け部分を拡張し、内径の絞込みついでに延長してあります。
 絞込みのインサートは、若干外径が広がるサイズにして、端面と段差を加工処理してあります。



 ロッドの合わせを確認をとり、ダンパー効果も確認して組み込める状態にします。
 機種のカテゴリーから、消音を目的としていませんので、二次圧縮の流速調整が優先になっています。



 亜鉛のウエイト部分の磨耗保護(スプリングの端面による)を軽減させる為に、純正品のガイドからワッシャーを外して、スプリングとの間にインサートします。
 画像にはありませんが、真鍮製のウエイトを追加して圧縮比をアップさせています。

 ピストンのラックギアは、一部カットされています。



 各パーツの下準備ができた所で組み込みです。シム調整は若干タイトにセッテイングしてあります。



 ストックチューブのネジ部分は、アルミテープの貼り付けで、外寸を誤魔化すと言った状況です。
 正直、気休めですが、あるとないとではかなり違ってきます。



 スリングアダプタープレートは、Laylax製の物に交換です。
 クライアント様より、バリケードシューティングでの左右のスイッチが容易になるよにとの選択です。
 耐久性の向上も含めてのアイテム変更です。

 組み上げて、HOPを確認し、目安の位置にマーキングをします。

 0.2gマルイバイオ弾にて最大95m/s以下  0.25gマルイバイオ弾にて最大85m/s以下 に初速設定されています。
 (但し、測定器の個体差や、BB弾のブランドやロットによるムラもありますのでご了承ください)
 ASGKの簡易弾速器(0.2gBB弾用)で、最終チェックを行っております。

 最終チェックを行い、パワーも作動も問題が無いと判断して発送させて頂いたのですが・・・

 クライアント様、トラブルを起こしてしまい、申し訳ありませんでした。
 投入予定のゲーム会に、間に合わなくなってしまった事を、深くお詫び致します。

 次回に、トラブルの原因・改修等をアップさせて頂きます。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  未定

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Posted by コンバットドール  at 23:21Comments(0)次世代DOLLカスタム

2014年08月24日

PDR-C 0.25g 基準 「山 林」チューン

COMBAT DOLL の店主です。

ちょっと、「ポカミス」を連発させてしまっており、一部のクライアント様にご迷惑をお掛けしてしまっております。

大変、申し訳ございません。

今回のPDRも。ネジを付け忘れて発送してしまった、不備品でした。クライアント様、大変申し訳ありませんでした。

内部に関しては、しっかりできておりますので、説明と合わせてご確認頂ければと思います。




平行品のPDRでした。



モーターはシルバーのタイプで、MASADAと同様です。ベアリングのフランジに割れはありません。



グリスに関しては、いつもの固めのグリスがたっぷりという状況ではなく、最低限の塗布といった状況です。
ボックス内側の成型補正(突起の削り落し)はあるものの、特に問題は無さそうです。



研磨作業とタペットプレートスプリング交換用の加工を行います。
シム調整は、なるべくタイトになるように調整しました。



最近、気になるシリンダーヘッドのダンパーラバーパッドの貼り付けのズレは、削り込みによる加工補正がされている状態でした。
軽く、仕上げ直し(リューターにての慣らし)をした程度です。

シリンダーはマルイ純正品に交換。タペットプレートのスプリングも同様。そろそろスプリングも品薄に・・・



命中精度向上を前提とした、ダンパーロッドの取り付けです。弾力のあるマルイのヘッドを流用し、1.5mmの6つ穴にて、ダンパー効果を上げておきます。
圧縮比安定の為のウエイトもマルイピストンより、流用です。アセンブルをそのまま入れ替えても良かったのですが、コストダウンで必要が無ければ交換をしない状況でのチューニングになっています。



スプリングガイドの長さが、増設したウエイトでスラストベアリングに干渉してしまうので、カットして短く加工してあります。



オリジナルで付いていたスプリングは、等ピッチの比較的おとなしいスプリングで、パワー的にもちょうど良かった(初期80m/s弱)だったのですが、ダンパー効果によるブレーキと、サイクルのバランスが悪かったので、マルイ純正スプリングに交換し、テンション調整カーラーを足してバランスを取ってあります。(初速90~95m/s設定)

画像を撮り忘れてしまっておりますが、スイッチはオムロン製に交換され、SBDも追加装着されております。

メカボックスは、以上のような状況です。


バレル周りの設定変更です。



ブロックベースは高さが合わないので補正です。今回は過程が解る画像を掲載しております。
接合面も軽く擦り合わせを行っています。



アウターバレルの高さを確認します。勿論、センター位置を考慮しての位置調整です。

インナーバレルの先端の妙な部分にカスのような物が溜まっていました。
最初はBB弾のコーティングが削れて溜まった物かと思ったのですが、チャンバーに塗布してあったグリスでした。



0.25g基準(0.2gでの使用もあり)とした、レンジアップ調整を施します。



グリスの状況も見せたかったので、加工前と加工後の比較画像をこのパターンで撮ってみました。
正直、オリジナル状態のインナーバレルの仕上げは良いとは言えません。かなり粗い状態でした。
レンジアップ用に窓を広げる必要があるサイズでしたので、ちょうど良かった感がありますが、製品としての許容範囲内ギリギリの仕上げだったのでは? と思います。



出口側も同様ですね。テーパー加工にて仕上げ直しとなっていますが、やはりカット面等を見ると、粗い状況でした。



HOPダイヤルのテンション調整は、板タイプのパッキンを使用して適度な固さになるようにしています。

今回初の仕様ですが、ノズルの仕上げが気になり、チャンバー内を削って磨耗させてしまわないように、アルミのシムシートを使ってスリーブをはめ込んでみました。ノズル側の加工も考えたのですが、気密が取れなくなっては危険だと思い、安全な方法を選択しています。
上手く機能してくれれば、BB弾の押し上げに対してのノズルへのストレスの軽減にもなるかと思い、装着してみました。



アウターバレルの固定溝にも若干の遊びがあり、0.1mm厚のアルミシートを貼り付けて調整してあります。



マガジンキャッチ作動のサポートカーラーを取り付け、チャンバーとメカボックスの位置関係を出します。



メカボックスの固定は、前方0.2mm厚、後方0.3mm厚のシムにて、位置出しが決まった状態です。



後方のスペーサーシムの関係で、分解・組み上げの際にピンに入りがきつくなっています。
組み上げの際は、画像のように手で入る所までの挿入をして頂き、ネジの締め込みで引き込んで頂くようにしてもらえれば、穴部分が削られて緩みが出るような状態にはならないと思います。



HOPダイヤルに、0.25g時の適正HOP位置の目安をマーキングさせて頂きました。
HOPシートが馴染むと、若干位置が変わってきますので、目安の位置からの微調整を行ってご使用頂ければと思います。

そして、今回のネジの取り付け忘れ、大変失礼致しました。
特殊なネジになっていますので、代替品の無いネジでしたので、大変申し訳ありませんでした。
ネジは紛失していませんでしたので、別途郵送とさせて頂きました。
取り付けのお手を煩わせてしまって、申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 23:18Comments(0)MAGPULL PTS PDR-C

2014年08月05日

マルイ M4 Sシステム ? レンジアップ「山」

COMBAT DOLL の店主です。

今回は機種に ? を付けさて頂いているの、メタルフレームに換装する際に形が変わってしまっているからです。



M4Sシステムの場合は、レールとハンドガードユニットが独特の分割になっており、フレームのみの交換は、ZEKE製のフレームしか対応できません。現在、ZEKE製のフレームは入手できませんでした。

選択肢としては、ハリケーン製のアダプターセットを使用して通常のメタルフレームを組み込む・・・ ですが、これも入手不可(涙)

ハンドガード部分も社外品に変更しての組み上げも考えましたが、グリップポッドの使用を予定しているので、安価な製品ではロック部分のピンの弱さが難点であり、精度と強度が保障されているブランドを選んでしまうと予算的に問題あり・・・。

レンジアップチューンをご依頼でしたので、アウターバレルも精度の良い物を選んで、いろいろと考慮した結果・・・



こんな、タイプで落ち着いた状況です。

 G&Pメタルフレーム マリーンタイプ
 マルイ M733 純正アウターバレル (内部加工精度優先)
 マルイ 純正 RIS (バッテリーをレール内部に治め、脱着の利便性を優先)

アウターバレルとハンドガードRISは、サイズ調整をして取り付け、グリップポッドの使用に耐えられるようにします。

クライアント様の要望は、
 飛距離優先のレンジアップとのことで、バレルのショート化を行っています。
 デザインも、上記までの理由で、相談させて頂いて、決定されました。

それでは、中身に・・・



まずは、ボディから組み上げて行きます。
アウターバレルを、レールハンドガードの取り付け位置とあわせる為に、取り付け基部をそれぞれ加工して短くなるようにします。
現物合わせの作業でしたので、細かい寸法は拾っていません。



G&Pのフレームは、マルイのアクセサリーパーツとしてスタートしていますので、純正パーツとの相性が良い状態です。
センターは綺麗に出るのですが、若干の遊びがありますので、アルミシートを使ってシムとして取り付け調整します。

RISの取り付けは、純正のステーを利用しますが、フロント側はバレルに固定されていません。ガイドとしてレールに取り付けられているだけですが、フロントのキャップ部分は、M4Sシステムの物の方が、しっかり固定できる状況になっていましたので、そちらをフロントサイトごと移植してあります。
レールの取り付けネジは低頭のネジに変更して、バッテリーパックに干渉し難いようにしてあります。

アンダーカバーレールは、はめ込めばガッチリ止まる位置になっていますが、脱着は容易にできる状況です。



インナーバレルは、純正バレルをカットして使用しています。
長さは、HOPの回転ロスを減らす為に、230mmにまで短くしてあります。
出口テーパー加工・入り口の仕上げ・レンジアップシート使用(0.25~0.28g対応用)となっています。



チャンバーブロックは、G&Pのフレームに付属している物は使わず、システマ製の物に交換使用し、ダイヤル類だけ入れ替えて使用しています。ちょうど加工取り付けに躊躇していた個人用のチャンバーをトレードさせて頂きました。システマチャンバーは、他メーカーのアウターバレルとだと相性がイマイチで、加工が必要になるのが欠点ですが、今回は適材適所に配置されることになりましたのでスッキリしました。

マルイ純正アウターバレルには、システマ製が一番マッチしていますので、この選択となっています。

HOPアジャスター部分もレンジアップ用に変更します。



11.5インチ(M733)サイズのアウターに対し、230mmのインナーバレルだと、このような状況になります。
ハイダー部分からインナーバレルは見えなくなります。
テーパー加工のインナーバレル出口から、約8.7mmのアウターバレルの内部を75mm分通過させますが、加工精度も良い状況ですので整流効果も高まり、弾道が安定してくれます。
それと、空洞内での発射音の拡張があり、乾いた小気味良い音での発射が楽しめます。



逆にサイレンサーを使用した場合、消音率も高くなり、マルイ純正のミニサイレンサーで、かなりの消音ができます。
バレルのセンター出しや、ブレ止めはキッチリできていますので、HOPの掛け過ぎや、連射中に振り回さなければ、サイレンサーに干渉して弾道が狂ってしまう事もありません。ただ、センターの出ているサイレンサーである事が前提です。
サイレンサーを装着すれば、同じ銃の音とは思えなくなります。



ボディが落ち着いた所で、メカボックスです。
7・8年前にライトチューンされていた状態でしたが、ほとんど使われていなかったようです。新品同様でした。



必要最低限のチューニングとなりますので、ピストンヘッドとスプリングのカスタムパーツは流用し、純正で対応できる所はそのまま使います。

ピストン関係のカスタマイズですが、打撃振動を極力減らし、精度と飛距離が出るようにします。
ダンパーロッドは、ブレーキ効果を高めるように長さを調節します。純正の軸受けを使用しています。
エアダンパーに押し返されないように最低限のウエイトになるよう調整します。ウエイトに使用しているのは、8mm六角ナット304ステンレス製で、純正の軸受けを前後にインサートして位置固定ができるようになっています。厚みと重さがちょうど良くなります。
ピストンヘッドは取り付けネジ部を貫通させ、ネジを切り足しています。ネジの長さは35mmです。
シリンダーヘッドの入り口も、加工してサイズアップしていますが、ノズル部分はそのままです。

重量は、ピストンアッセンブルの組み上げで28gとなっていて、純正より約4g重くなっている程度で、ウエイトとベアリングで約2mmの嵩上げとなっています。



ロッド部分がスムーズに出入りできるかを確認します。
純正の軸受けは6mm外径で、シリンダーヘッドの入り口は6.5mmにボアアップしています。



メカボックスのピストンガイドレールとタペットプレートのガイド部分を軽く研磨します。
仕上げが綺麗ですので、追加研磨も楽ですね。

ギアに関しては、純正でも良かったのですが、トラブル時に来店困難な遠方のクライアント様ですので、強度と耐久性の向上として、Laylax製のEGハードギアの純正トルクへの交換をお勧めさせて頂きました。内部カスタム費用の40%がギアの価格だったりします。

軸受けは、同じくLaylax製のシンタードアロイメタル軸受けを使用して、シム調整を行っています。



シリンダーはフルストロークの物に交換し、吐出エアの量を確保します。
スプリングガイドには、ソフトタイプのダンパーを装着していますが、画像の厚みの半分の物に交換使用されています。

各部グリスアップを行い、組み上げです。
ちなみに、スイッチの接点も、試射程度の消耗しかしていませんでしたので、本当に使われていなかったんだなぁ~と思いました。

チューニングされて、出番が多くなると思いますので、活躍してもらえる事を祈っています。



HOPダイヤルに、適正位置をマーキングさせて頂いています。画像の位置を基準に微調整頂ければと思います。
ヒューズもそのまま生かしてありますので、作動しない場合はご確認ください。
そんなに、負荷の大きな仕様ではありませんので、簡単には切れないと思います。



セパレートタイプ Li-Po7.4V1300mA オプションNo.1製 のバッテリーをハンドバードレール内に収まるようになっていますが、若干コツが要ります。
本体接続のコネクターを、レールの隙間に押し込んで頂き、バッテリーは銃口側に寄せ、フロントのお皿部分に引っ掛けるようにし、充電用の端子とコードの束が、バレルの根元の部分で挟まらないように、ご注意ください。
アンダーカバー部分をはめた時に、押し返しのテンションがある場合は、コード部分を挟んでいる可能性が高いです。
また、ハンドガードリング(バレルの根元のロック用の部品)が、前方に行って、ちゃんとはまっているかの確認もお願い致します。
ちゃんとはまっていないと、グリップポッドごと落下してしまいますので、お気を付けください。



ご希望の小物の装着もされておりますので、ご確認ください。
HOPは、出荷状態の位置で、マルイの0.25gバイオ弾で調整させて頂いております。
ドットサイトも、その状況での確認で、30mあたりでのセンターで調整済みになっています。

クライアント様、パーツの手配等もあり、お待たせしてしまいましたが、安定した直進と飛びをご確認ください。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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2014年08月04日

マルイ MP7 レンジアップ 0.2~0.25g

COMBAT DOLL の店主です。

今回はマルイのMP7のチューニングです。



カテゴリーの整理の時に気が付いたのですが、ミリブロを始めてから、記事の投稿が初めての機種だったんですよね。

発売当初は、電動ハンドガンからの派生機種として散々弄くり倒していたのですが、ブログ投稿は今回が初めてのカテゴリーになります。

今回はこちらから、クライアント様にお願いして、投稿許可を頂きました。

クライアント様の要望としては、

 インドアでの使用頻度が高くなる予定なので、通常の電動ガンの箱出し並みの初速にしたい。
 0.23gのBB弾を主力で使用しているので、0.2~0.23gで安定した長射程にしたい。
 外付けで、Li-Po7.4Vミニサイズバッテリーを使用できるようにしたい。

とのご要望でした。

 初速の差でのタイムラグは、一触即発のインドアでは優位性が違ってしまうのは大きいですね。
 15mくらいの距離の場合、初速差が20m/sあると、1テンポの動きくらいの差が出ます。
 銃声が聞こえて、そちらを向いた時に既に被弾しているのと、目の前にBB弾が見える状況になり、反射神経の良い方ならかわしてしまえるくらいの差がでます。
 軽量弾を使用して、初速を稼ぐ方が有利だったりするんですよね(笑)
 個人的には、0.15gのBB弾で、110m/s(約0.91J)くらいで遊ぶのが好みだったりします。

 ちょっと話が逸れてしまいましたが・・・

 要望に合わせてのチューニングを行います。

 最初の画像右側で、管ヒューズが10Aと記載していますが、バッテリーのスペックが変更され、スプリングレートも上がりますので、15Aの物に交換します。

 分解する時に、レール部分のネジが1箇所だけ、モールドのダミーになっていますので、お気を付けください。



 メカボックスを引っ張り出して、分解します。

 今回のカスタマイズは、ダンパーロッドとノズルの絞りで、スプリングレートの上がった打撃力を緩和し、耐久性と命中精度を上げるのが目的です。



ノズルの絞りは5mm外径の真鍮パイプで、内径4mmに絞り、ダンパーロッドでのエアダンパー効果の有効ストロークが1.5mmくらいしかない状況のサポートと流速のアップでの効率化を目指しています。
ピストンヘッドの穴は、1.5mmで4つ穴にしてあります。元の3つ穴の位置を生かしてありますので、変則的な穴位置になっています。
ロッドの位置も偏芯していますので、慎重に位置決めして、取り付けを行います。
失敗してしまうと、替えが高く付いてしまいますので、大変です(笑)
ましてや、ワークスとしての沽券にかかわってくるのですが、老眼とのせめぎ合いで格闘している部分です・・・(苦笑)



軸受けは、ベアリング軸受けに交換して、スプリングのレートアップの負荷を軽減させます。

スプリングは約20%程度のレートアップとし、等ピッチスプリングですので、スプリングガイドにソフトタイプのダンパーベースを使用する事で、スプリングの圧縮初動の緩和ができるようにしてあります。

外部バッテリーも2200mA以上になりますので、レートアップのスプリングがちょうど良い状態です。



シリンダーも純正品を使用しています。カスタム品への変更でも良いのですが、コストダウンと必要性の度合いで、純正品の選択となっています。
シリンダーグリスはXabier製イエローグリスを使用し、ピストンのOリングへの塗布も行います。

ギアのシム調整はヨコモ製2.5mm軸用のシムにて行います。ベアリング軸受けの場合は必須です。
フランジに干渉してしまって、折角のベアリングの効果が半減してしまいます。

ギアやレール部分への塗布グリスは、Xabier製ホワイトグリスを使用しています。



メカボックスのチューニングは、こんな状況です。
組み上げの際のグリスアップとして、スプリングガイドの溝部分にグリスを充填しておくと、長期間安心できる状態ですね。

ただ、メカボックスのネジは細く、振動での緩みが心配な為、定期的なメンテナンスと増し締めを必要とします。
ネジロックの付け方を間違えると、ネジが緩まなくなり(本来ならそれで良いのですが・・・)、分解ができなくなってしまう恐れがあります。
過去にそんな事例を何度か見ていますので、要注意事項になります。



お次は、チャンバー周りでHOP部分のチューニングです。
今回は0.2~0.23g(0.25gまで可)の重量帯でのセッティングをしますので、硬めで表面が滑らかなタイプのレンジアップシートを使用します。
(レンジアップシートの画像を撮り忘れてしまっています、申し訳ありません! 他の投稿記事でご参照くださいm(_ _)m)
ノーマルパッキンのHOP突起が邪魔になりますので、カットします。



インナーバレルは純正品を加工しています。毎度お馴染みのテーパー加工をしてあります。
初速アップ優先であれば、カスタムバレルへの変更が良いと思います。今回のチューニングの初速希望ではそこまで必要ありません。
飛距離の差も、さほど出ないはずですので、純正品で十分です。
クライアント様、後々欲張りたくなるようでしたらご相談ください。



今回の使用BB弾の重量設定では、HOPテンションのパーツの加工は不向きでしたので、純正状態を生かしてあります。
0.23gのBB弾は、実銃の拳銃弾で例えると10mmオートのような存在になりますので、微妙なHOPテンションが必要でした。
HOPので具合を、Vカットパッキンに近くなるように再現して対応してあります。
逆に、0.25gでの調整の方がシビアなパターンとなっていますので、ご注意ください。
0.15gの軽量弾でも20m前後なら直進可能ですので、フィールドによって使い分けて頂ければ幸いです。

チャンバー、メカボックス等、主要チューニングは以上です。



後は、外部バッテリー用の配線の追加です。
シリコンコードの16ゲージにて、外出し配線を追加してあります。バッテリーケースはマルイ製のPEQ-16を使用しますので、それに合わせた長さにしてあります。
コードを左側から出しているのは、純正バッテリーの使用も可能な状態にしてあるからです。新品購入の状態で、生きているバッテリーを無視する事ができない性分でしたので、そうさせて頂きました。
純正バッテリーと外部バッテリーの性能差も確認できますので、比較して楽しんで頂ければとも思います。

0.2g時初速85m/sになっていますので、通常の電動ガンの箱出しレベルとなりました。
HOPに関しては、純正状態と比べると、調整がシビアになっていますので、ダイヤル調整は少しずつ動かして頂きたい状況です。
0.2gの時より、0.23gの方が飛距離が出る状態ですので、BB弾の変更時の有効射程の変化にご注意くださいませ。

クライアント様、大変お待たせ致しました。


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2014年08月03日

マルイ 次世代HK416D レンジアップ

COMBAT DOLL の店主です。

昨日は時間が取れず、ブログのアップができませんでした。

今回は久しぶりの国産ノーマルのチューニングです。



マルイ 次世代電動ガン HK416D のレンジアップチューンです。

最近の風潮で、重量弾を使った遠距離射撃のゲームに対応させたいとのお持ち込みでした。
効率良く、最低限のチューニングをとのご依頼です。

基本的に長掛けHOPをベースとしたレンジアップを、メカボックスの吐出バランスを取って調整します。

とりあえず、HK416Dが出るまでの次世代M4系との相違点を画像にて・・・







といった箇所が変わっています。
発売時にいろいろレポートされている部分ですが、当店では掲載した事がありませんでしたので、今回ついでに掲載させて頂きました。

さて、肝心のチューニング部分です。



レンジアップの効果を上げる、インナーバレル加工です。



HOP部分は別個シートによる長掛けHOPです。近距離(20m未満)なら0.2gでも対応でき、0.25~0.28gを基準とするセッティングです。



ピストンヘッドには、圧縮比を安定させ、二次加速を目的としたセッティングでロッドを取り付けます。
1.5mmのリードバルブの為の穴を4つ開けておきます。
取り付けの為に、ウエイト部分を加工する必要があります。



サイレントが目的ではありませんので、ロッドは短い状態で取り付けられています。



スプリングガイドですが、ノーマルの状況で、ネックがあります。
スプリングの巻き径(内径)とガイドのシャフト径が合っておらず、キツクはまり込む状態になっていて、スプリングのねじれに対するスラストワッシャの効果が薄くなってしまっています。
ガイド自体が回転できる構造ですので、動作的には問題が無い訳ですが、グリスが十分塗布されていないと、ガイド底面の樹脂が磨耗していきます。
スプリングの生産におけるロットのムラなのか、線径が変更されているのか、比較対象が手元になかったので、予想が付きません。

市販品のガイドシャフトの径でも若干の遊びがあるのですが、今回は持ち込みで、システマ製のV2のガイドがあり、Laylax製のスプリングとのシャフトとのサイズマッチが抜群だったので、そちらを加工して取り付けるように致しました。



まず、ピストン内部のウエイトの長さが、従来品より長くなっているので、シャフト部分が長過ぎて、突き当たってしまいます。
長い分(約5mm)をカットして、先端を成型し直します。

次世代電動ガンですので、固定用のピンの削り落しと、リコイルウエイトロッドを貫通させる為の穴を広げます。
元々、M5のネジが加工されていますので、貫通加工は簡単です。



加工したスプリングガイドの入り込みを確認します。
スプリングガイド側は、これで振れも抑えられ、効率良く作動してくれます。
ピストン内部の空間とスプリングの太さと遊びが大きいのですが、スプリングとピストンの間に、スペーサーを挿入して、面当たりを維持することで、多少マシにする程度です。センターガイドの良い物を見つけたい所ですね。
これは、ウエイト部分の窪みにスプリングがはまり込まないようにする為と、ピストンのウエイトバランス、スプリングのテンション増圧を目的としてインサートする物です。

インナーバレルがCQBサイズですので、若干の増圧でちょうど良くなります。



シリンダーはフルストロークの物に交換です。
これは、次世代M4系の長いノズル部分に対応したセッティングです。
デッドスペースとなるノズルの空間分の容積調整と言った状況です。

他は特に調整する所はありません。
クリーニングとグリスアップを行い、可動部の状況や軸受け等の状況も確認して、問題がありませんでしたので、純正品の状態で十分でしょう。

予算があれば、ギアや軸受けを交換しておけば、もっと安心でしょうが、破損してからの対処でも可能ですし、来店が苦にならないクライアント様でしたので、ご了承頂いております。



組み上げですが、次世代M4系の欠点である、フレームとストックパイプの取り付けネジの遊びをアルミテープを使って埋めておきます。
寸法が変更されているかと思っていたのですが、同じでしたね。
正直、気休め的な処置なのですが、やっていないよりは丈夫になりますので、効果は高いです。

やはり、マルイ製品は安定していて、チューニングは楽ですね。
純正箱出しで、そのまま遊べるクオリティーですので、今回のように、ゲーム状況に対応させてのチューニングでなければ、メンテナンスと修理で済んでしまうのが通常です。

久しぶりのクオリティーの高い製品をさわりましたが、このクオリティーの製品のバリエーションをもっと増やして頂ければなぁ~と思う今日この頃でした!?


     COMBAT DOLL 店主 中根

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2014年08月01日

PDR-C ベーシックチューン+レンジアップ 本体調整編

COMBAT DOLL の店主です。

昨日の続きになります。

PDRのベーシックチューンですが、クライアント様の希望の中で、レンジアップ化がありました。
0.2g~0.25gの重量帯で、使用できるセッティングの希望でした。

0.2gの重量では、通常のHOPシステムがベストだと思います。
0.25gでは、レンジアップがベストです。その両立を目指して、今回は一工夫してみました。



まずは、インナーバレルの加工です。純正バレルを生かして追加工しています。



パッキンやHOPテンションを変更します。

純正のシリコン系のソフトパッキンは、破れてしまう場合がありますので、システマ製のパッキンを使用します。

HOPテンショナーは、GAW製の物に交換(お持込に付き)します。

一番上のOリングは、HOPダイヤルの緩さを解消する為のOリングです。

HOPパッキンはレンジアップ化しますので、HOPの突起部分をカットしています。



今回の一工夫はレンジアップシートの硬さの違う物を使用しています。若干硬めで、表面仕上げが滑らかなシートです。
BB弾に掛かるストロークも若干短めになるようなテンションにできるよう工夫してみました。

押さえのパーツもゴムチューブではなく、ラバーシートとプラ棒で作ったテンショナーになります。GAW製のパーツと組み合わせて使用します。

少し硬めで、滑らかな表面のシートを使用することで、軽量弾の場合は回転を抑え、重量弾ならしっかり回転を掛けられるようにしてあります。
HOP調整が若干シビアになってしまいますが、試射調整してみた限りでは、かなり良い感じです。
精度も問題無く、集弾性も向上できました。



シートが硬くなった分、HOPの掛け過ぎによる弾詰まりが心配になりますので、可動制限をしてあります。

微妙な調整になりますので、振動でHOPダイヤルが動いてしまわないように、固定のOリングを太い物に交換して、微調整の維持が可能にしてあります。



アウターバレルのアッセンブルが組みあがったら、画像のような状況で、メカBOXの本来のスペックを確認しておきます。
当店では、マルイの純正スプリングで検証して、見当を付けておきます。
ちなみに、この状態で85m/sになりますので、バレル長を考慮すれば、メカBOXもバレルアッセンブルも問題ありません。
あとは、フレームへの取り付け矯正をして、同じ初速が出せれば完璧です。
調整無しで組み付けて試射してみると、15m/sくらいの初速ダウンになります・・・(涙) いつもの事ですが、ここが一番重要なポイントになりますね。



見た目の状況で見当を付けて、各部補正を行いますが、今回もバレル取り付けのベースブロックから補正が必要です。
1mm強のダウンが必要でした。



アウターバレルの押さえのネジ部分にも0.5mm厚のワッシャを入れます。
ここは、ネジ穴の遊びの分、歪みが出てしまう場所ですので、無理無く固定できるようにワッシャをはめるようにしています。

メカボックスの位置は前方のみ、0.4mm嵩上げする状態でした。

この補正が一発で決められるようになると良いのですが、なかなかどうして・・・ 組んじゃ測りして、初速がメカBOXの基本スペックを引き出した初速になってくれるまで繰り返します・・・(涙)

運が良ければ、4~5回で達成できますが、ダメな時は10回以上行う時もザラです・・・(苦笑)
ロアフレームのみの状態と、完全組み上げ状態でも差がでるんですよ・・・(涙)
僅かなフレームの歪みが、ハッキリと差を付けてくれます。画像はあくまでも最終決定状況です。



むき出し状態の試射と同等の初速が出せたら、本命のスプリングに交換ですが、Laylax製 MS90 スプリングでも怪しい結果が出てしまいましたので、スプリングをカットして、最終調整となりました。
それぞれ適正HOPの状態で、0.2g時93m/s前後・0.25gで85m/s前後と、0.25gでギリギリと言った状態になりました。

初速の調整が済んだら、SBDを取り付けてクリア! のはずだったのですが・・・

今回は、初めてのパターンがありました。

試射をしていて、作動サイクルのムラがでるのと、トリガーの作動不良が時々発生するという、FETを組んである銃には、不安要素てんこ盛りの状況が頻発したのです。

今まででは無かったのか、気が付かなかったのか判断できないのですが、スイッチのモデルが違う状況だったので、早めに気が付いて事なきを得たのですが・・・



マイクロスイッチの固定(はまり)が甘く、ガタができてしまった為に、スイッチの押しムラが発生してのトリガーの作動不良と、接点の接触が不安定になってしまったのが原因で、通電ムラができての作動サイクルにムラが発生するという状況だった事が判明しました。
これは、FETには致命的な症状です!? 気が付けて良かったです!!

対策として、画像の様にアルミシートをシムとして挟み、スイッチをテンション側に押し付けて固定することで、解消できました。
メカBOX側面のプレートのネジが緩んでしまうと、同様の症状が発生すると思われます。
心当たりのある方は、チェックしてみてくださいね。
スイッチの焼けを誘発してしまうはずですので、僅かなガタですが大きく作用して面倒が増えないようにしておきたい場所です。



最終作業として、チャンバーのHOPダイヤルに適正HOPの位置をマーキングして、完成です。
バレルセンターが若干上よりになってはいますが、タイトなサイレンサーや、重たいサイレンサーを使用しなければ問題無いレベルになっています。

結構、数をこなしているつもりの機種ですが、まだまだ発見があるのですねぇ・・・

クライアント様、当方としては、かなり上手くまとめたつもりですので、性能の変化を確認して頂ければと思います。

不明な点がありましたら、遠慮無くお問い合わせくださいませ!


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 23:53Comments(0)MAGPULL PTS PDR-C

2014年07月23日

VSR-10 PDIパーツベース チューン

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、クライアント様への説明要素の強い記事になりますが、ご了承ください。

前回の 「VSR-10 再調整」 の方と同じグループのクライアント様になります。

部分的に、以前触らせて頂いた物なのですが、試行錯誤の上、いろいろ交換されている状況です。

上手くまとまらずに、こちらへの最終仕上げの依頼となった状況です。



ストックにカスタムブランドのシールが貼ってありますが、木製ストックに交換された方からの購入品との事で、中身とは関係ありません。



基本的に、良いと言う評判のパーツを集めて組み上げたカスタム品にはなっているのですが・・・(汗!)

相性が良くない状況でした・・・(涙)

内容としては、

 PDI製 レシーバー・νトリガー・ボアアップシリンダーセット(バキュームピストンにあらず)
     ・08インナーバレルカット品・バレルブレ止め
 A+エアソフト製 魔HOPチャンバーパッキン
 Laylax製 ベアリング付スプリングガイド
 メーカー不明 太径スプリング
 KM企画製 サイレンサー 外径40mm 245mm
 マルイ純正 アウターバレル・チャンバーブロック・マウントベース・トリガーガード・ストック
        ・サイレンサーアタッチメント

と言った状況でしたが、A+製のチャンバーパッキンが、PDI製のバレルやシリンダーヘッドとの相性に問題がありました。

クライアント様の納得が行く様に、対応加工したチューニングを行います。

いわゆる、長距離重量弾仕様で命中精度も向上させ、消音効果も可能な限り上げるカスタムを希望されています。

改修・調整ポイントを図説にて解り易くしました。



チャンバーパッキンの相性の悪さは、図を参考にしてください。 パッキンの特性を生かして、各部対応調整加工をして行きます。
それと同時に、精度アップと消音化です。

一部、クライアント様自身の加工で、問題の有る部分も説明しながら補正していきます。

まず、インナーバレルがGスペックより長く、サイレンサーの効果を最大限にする為に、短めにカットされた状態です。



純正のサイレンサーアタッチメントは内径が細くなっており、バレルが貫通させられませんので、加工されてはいるのですが、センターがズレてしまっていて、インナーバレルが一方に押しやられてしまう状況でした。

サイレンサーが、正逆対応のKM企画製でしたので、Laylax製の正ネジタイプに変更して対応します。
加工し直すより安上がりです。



インナーバレルは、サンダーかカナノコでのカットのようで、真っ直ぐに切られていませんでした。
ただ、さすが硬度を売り物にしているPDI製です。ガラス板を転がしてチェック致しましたが、曲がりはありませんでした。
作業も丁寧にされていたのでしょう。
長距離の精度を考えると、ここは、パイプカッターを使用してカットが正解です。

但し、端面処理を考えれば、旋盤により専用刃物での加工仕上げが望ましいです。
当店では、外注になってしまい、かなりの高額な加工となります。
304ステンレスを相手に仕上げのできるツールがありませんので、ご了承ください。
今回は、まかなえる範囲で留めてありますので、出口のテーパー加工もされていません。
テーパー加工がされていれば、フルチューンと言えるのですが、今回は一歩手前までとなっています。



インナーバレルの入り口部分とパッキンですが、先の説明図の通りで、バレルエンドのフチの部分の厚みが、溝に入り切らないので、上手く取り付けができない状態です。



HOPのテンションバーも、以前は切り欠きを延長したタイプのバレルに対応させていたチャンバーでしたので、補正が必要な状態です。



前後のHOPの掛かりの長さの部分を、バレルの切り欠きに合わせます。
(バレルの根元は、まだ無加工です。)


(説明図 ①部分)

バレルの切り欠き部分を広げる加工をします。最終的には、ダイヤモンドヤスリによる手作業の仕上げです。
若干、歪んでおりますが、内バリさえ気をつければ、問題無く使用できるのがA+魔HOPパッキンの良い所ですので、助かります。



バレル出口も、斜めの部分はカットして仕上げ直しです。
前述の通り、出口テーパー加工はやれていない状況ですが、ご予算の都合になりますので、ご了承ください。

サイレンサーアタッチメントも交換され、センター出しと固定はバッチリです。
ブレ止めはPDI製の物が使用されています。


(説明図 ③部分)

シリンダーヘッドのノズルの長さを調整します。説明図では少し大袈裟にしておりますが、0.5mmくらい縮めて、内部の面取り部分を少し広げてやれば十分です。

内径部分の画像を撮り忘れてしまいましたが、説明図の②にあたる部分がノズルの絞りになります。
圧入で抜けなくなっており、内径2.6mmまで絞り込んであります。


(説明図 ④ ⑤ ⑥ ⑦部分)

ピストンヘッドの加工になります。
ボアアップシリンダーになりますので、エアダンパーのブレーキ効果は大きくなりますので、消音には向いています。
④のダンパー(ブレーキ)ロッドを、元々の中央空洞部を利用して圧入してあります。有効長は6mmくらいしかありません。
有効長を短くしているのも、BB弾が射出される際のバキューム効果を得る為です。
僅かに隙間のできる4mmちょうどの太さになっていて、計算上は直径で0.1mmの隙間になっています。

⑤の小径のOリングは取り外してしまいます。ピストンヘッドのリードバルブ用の穴を最大限に生かす為です。
本来の気密用のOリングは小さめで、ピストンの溝の内側を締め付けている状態で、かなりの高圧が掛からないと膨らみません。
⑦の部分は、溝の前後幅を広げ、深さも増やし、⑥の交換するOリングに合わせて、遊びの出る寸法に加工します。
内側の空間と前後の遊びが確保されることで、ピストンでフタをしてしまっているバレルの入り口から、ピストン後方のシリンダー内部空間のエアをバキュームして、加速中のBB弾を減圧で、減速させる(吸い戻し)事無く、バレルから射出します。

バキュームができているかどうかの確認は、
組み上げてからノズルを咥えて、 「口で吸う!」(伊武雅刀風) です(笑)
   このネタが解る方は50オーバーですね!? ラジオの時代が懐かしいですね!!

スプリングも、そのままでは規制オーバーが必至ですので、自由長ギリギリでカットして組み込んでチェックになります。
実際に、ノズルの絞込みは2mmからスタートしてますので、少しずつ広げて適正パワーに仕上げて行きます。



スプリングガイドはベアリング付のLaylax製ですが、スプリングともシリンダーとも合いません。
スプリングに対しては、シャフトにカーラーを設置する事で遊びを減らし、ベアリング部分にワッシャーを足して外径も合わせます。
シリンダーに対しては、寸法変更の方法はありません。スプリングガイドには、センター合わせの突起がありますので、セットピンとの位置関係を固定する事で、クリアさせます。



PDI製のνトリガーには、幸いな事に、セットピンに2本のネジがあり、これで位置決めができます。
但し、それぞれ強く締めてしまうと、内部寸法の余裕から斜めになってしまいますので、アルミシート等のシムを挟んで、適度に締め付けます。



純正のストックの内部には、吸音材のウレタンを詰め込んであります。いつもの通りです。

本体はこれで完了です。

スコープの取り付けを確認しますが、やはり・・・



傾いています。これは仕方がないですね。僕自身も気が付くまでに相当時間がかかりました。
輸入品が出回り出して、初めて気が付いたのが、正直な話です。
重力(垂直に働く落ちる力)に逆らって、HOPアップ(回転による浮力)をさせるのですから、長距離射程の銃では重要な要素です。



上記画像の様に、取り付けできましたら、実射にて調整して終了になります。

仕上がりの結果としては、インナーバレルの出口テーパー加工ができていないのが心残りですが、弾道は問題無いと思います。

ただ、ボアアップシリンダーによる、減速消音の効果は、予想以上に稼げました。VSR-10でここまで静かにできたのは初めてです。
店主の使っているAPSより静かになっています。
10mも離れたら、BB弾の風切り音しか聞こえないですね。いやらしい銃に仕上がりました!

BB弾の精度をかなり選ぶようになっていますので、精度の良い安心なブランドの物をご使用ください。

クライアント様、大変お待たせ致しました! 上記までの記事や画像をご参照ください。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  未定

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Posted by コンバットドール  at 22:00Comments(1)VSR-10DOLLカスタム