2013年10月17日

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 COMBAT DOLL の店主です。

 今日はカスタム記事です。

 過去にもありましたが、仕様が異なるのと、クライアント様へのご説明も兼ねさせて頂きますので宜しくお願い致します。

 以前、セクターギアとピストンの破損を説明させて頂いた固体になります。

 基本的な分解等は割愛させて頂き、手を加えた所をご説明させて頂きます。

 まずは、作業順に・・・

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 メカボックスを解体して各所研磨です。グリスが残り易いように、ある程度で抑えておきます。
 今回、珍しくタペットプレートの後端上面の部分のバリが大きく、こちらも研磨しました。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 そして、軸受けの交換ですが、システマ製の物を使用します。
 次世代のメカボックスは、軸穴が若干小さ目になっていますので、しっかり平行に圧入します。
 当店では、ボール盤と言う名のハンドプレスを使用してたりします・・・(苦笑)
 メカボックス左側のセクターギア用の軸受け部分は、突起もあり、ボックスレンチの頭などで、しっかり裏打ちしてから挿入しないと、変形や破損の元になりますので、お気をつけ下さい。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 組み付けて行くパーツの加工や交換部品の用意です。
 シリンダーヘッドは、内径を絞って流速を早くさせる為、真鍮パイプを加工して圧入します。この時、二次加速ロッドの受け側も、ストローク調整加工を行っています。
 ピストンは純正品ですが、ピストンヘッドはウエイトとストロークの調整が容易なLaylax製品を使用させて頂きました。二次加速ロッドを取り付けて、シリンダーヘッドとの合わせを確認しています。
 シリンダーもLaylax製品に交換します。二次加速ロッドの分、若干容積を増やします。ちなみに、インナーバレルは、純正品(247mm内径6.08mm)を加工して使用します。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 シリンダーですが、そのまま組んではいけません。排気ホール部分に、内部方向に逃げたバリが出ているのが普通ですので、細かいヤスリで、キレイに落としてやります。グリスも弱粘性の黄色の物を使用します。
 ステンシリンダー(Laylax製)にこの黄色のグリスは、非常に相性が良いです。逆に、初速の調整は慎重に行う必要があります。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 今回は、個体差も大きいと思い、予め2種類のスプリングパターンを用意して、結果の良い方を使用しました。
 (画像・左)

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 ギアは、イーグルフォースから発売されている、強化ギアを使用します。
 個人的には値段の割りにはお買い得だと思いますが、以前のカスタムの様に11.1V等の高電圧バッテリーを使用したサイクルチューンのセクターカットが必要な場合にはお勧めしません。
 ピストンのギアとの噛み合せを重視したタイプのカスタムギアになります。トラブルがあった場合は、ピストンを消耗品として捉えるセッティング仕様です。ギアボックスの軸穴部分が壊れない様にの配慮です。
 シム調整は、なるべくブレをきらって調整しますが、持ち込み時の状況を考慮して、連射時の熱膨張も考えたセッティングにしてあります。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 スイッチ部分に通常の消耗が見られますが、左右の接点が同時に近い状態になるように調整して、消耗度を遅らせて偏減りを和らげます。
 一通り、準備ができましたので、内部パーツを、グリスアップと共に組み上げます。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 リコイルウエイトの部分ですが、若干遊びが大きい気がしましたので、アルミのシムシート(アルミ缶より切り出し)をストッパーレールで固定して、スペーサーを作り、ブレを抑えた上で、スムーズに作動してくれるようにグリスアップします。
 アルミ缶よりの切り出しの理由は、内側のコーティング部分を利用する為の素材選択です。
 スプリング部分にも、ジュラコン製のスペーサーを足して、リコイルウエイトの戻りのスピードを上げます。実質、後端に下がり切らなくなりますが、ピストンとの連動には問題ありません。これで、リコイル感も若干上がります。ブレを少なくした分、衝撃が上がっても、本体の全体的な振動は相殺されますので、命中精度への影響は変わりません。しっかり構えてあげれば、逆に、ブレ(内部に対する)は軽減されますね。

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 機関部のセッティングを確認したところで、バレル側のチューニングです。
 基本的には、短めのインナーバレルなので、出口テーパーの追加加工と、入り口のバリ落し等の仕上げ加工をします。
 レンジアップシートを、ご希望の0.25~0.28gBB弾仕様のセッティングで選択セットして、HOPの出っ張りを落としたチャンバーパッキンを組み込んで行きます。勿論、バレル先端にはブレ止め処理をしてあります。
 ただ、今回はHOPの掛け過ぎによる破損をし難い様に、HOPダイヤルを最大に回しても、弾詰まりをし難いような状況にしつつ、可変幅が少なくなって、初速の変動が抑えれる分、適正HOP時の初速落ちを防ぐと言う、「美味しいとこ取り調整」の為に、ダイヤル内部に固めのゴムシートを挿入してあります。
 実質、半分くらいのストロークを殺してある状態です。

 スプリングレートとのバランスも取ってありますので、作動音は大人しい(普通)ですが、弾の伸びも良く、命中精度も向上されています。
 クライアント様、期待して頂いて結構です!! 純正状態、しかもトラブルの後ですから、違いが大きく感じられると思います(笑) お確かめくださいませ!

レンジアップ「山」カスタム 次世代G36C

 あとは、性能とは別の部分ですが、ストックを交換するとの事で、後方配線に変更されています。

 バッテリースペックも伺ったうえでのセッティングです。サイクルは次世代の通常ギア比ですので、変化はあまりありませんが、動作音、発射音の変化で、ちょっと違った感じになっていると思います。

 遠方の為、小まめなメンテナンスはできないかも知れませんが、耐久性重視でチューニングしてありますので、純正品と同等のメンテナンス期間だと思って頂ければと思います。


 個体調整で、時間が掛かってしまった事を、お詫び申し上げます。

 それでは、クライアント様、宜しくお願い致します。カスタムオーダーありがとうございました。


   COMBAT DOLL 店主 中根

  11月17日 奥山デイズにて定例会レギュレーション)あり
  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 
  年末年始 他 臨時休業あり  
  TEL 053-450-3308 FAX 同番
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Posted by コンバットドール  at 22:51 │Comments(0)次世代

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