2014年07月31日

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

COMBAT DOLL の店主です。

今回は解説用のPDR-Cのベーシックチューンですが、FETの組み込み依頼品です。

クライアント様のご要望としては、
 予算内に収めた、可能な限りの効率化と耐久性のアップと言った具合です。
 FETの組み込み前提でのチューニングになっています。

 コストパフォーマンスを考慮した、効率の良いチューニングとしてあります。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

この個体は、平行輸入品ですね。シリアルは2200番代ですので、後期に当たる部類でしょうか。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

まず先にFETの配置決めを行っています。

ヒートシンク代わりのアングル材をベースに、IRL3713・抵抗組み込み・15Aヒューズを使用できるようにセット組みしました。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

フレームにセットすると、このような感じです。
ヒューズケースが、メカBOXと挟まって、アルミのアングル材を絶縁してくれるようになっています。
コの字のアングル材の内部空間を利用して、放熱し易いようにしてあるつもりです。

仮にヒューズが飛んでしまった時には、フレームからメカBOXを取り出す必要がありますが、他に良い配置が思いつかなかったので、申し訳ありません。

ただ、ヒューズレスにしてしまうと、バッテリーの脱着に手間の掛かる銃ですので、トラブル発生時の対応が大変になってしまいます。
安全策としてのヒューズは常設とさせて頂きました。
ヒューズが飛んでしまう環境を確認するのに、バラシが必要になりますので、割り切って分解してしまえるようにと言う意図もあります。


位置出しが決まったら、そのままメカBOXのチューニング作業に入ります。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

モーターの外装が黒になっています。今まではシルバーだったのですが、モデルチェンジなのか、平行品だからなのかは不明です。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

平行輸入品のパターンとして、強めのスプリングを短くカットした物が使用されています。
チューニング後には、強過ぎて使えなくなりますので、ご了承ください。

タペットプレートも圧縮変形も少なく、良好な状態でした。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

今回の個体での不満は2箇所だけでした。
軸受けのフランジが割れているのが1箇所でしたが、軽微な状態でしたので問題は無し。
ただ、破片がギアに挟まったりしなかったのが幸いでした。
シリンダーヘッドのダンパーの貼り付けが、ノズル位置とズレていましたので、こちらは貼り直しです。

前回のPDRも同じような症状が見られましたので、生産ラインの組み立てが少し雑になっているような気がします。
フランジの割れた破片は、即、故障につながりますので、勘弁して頂きたいのが本音です。必ずバラシを必要としてみた方が無難になってしまいます。まあ、タペットプレートの事を考えれば、チューニングありきの機種ですので、ついでと言えばついでなのですが・・・(苦笑)

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

シリンダーはバレルとの容積調整で、穴あきシリンダー(マルイ製)に交換します。

タペットプレートのスプリングもテンションがキツイので、タペットプレートの耐久性の考慮でマルイ製に交換です。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

モーターも、ご要望でマルイ1000Sモーターに換装ですが、ピニオンギアは差し替えして純正ギアに合わせます。

セクターギアのタペット用のカム部分もタペットプレートの耐久性アップの為に、研磨仕上げ直ししています。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

メカBOX内部表面は仕上げが梨地のようになっていますので、ピストンのガイドレール部分・タペットプレートのガイドレール部分の研磨は最低限必要です。それぞれ磨り減ってしまいますので、しっかりやっておきます。
また給弾ルート部分も、そのままではBB弾のカスが溜まり易くなって、給弾不良を起こす危険がありますので、研磨仕上げしておきます。

タペットプレートがはまる部分は、純正の細身なスプリングサイズから、太めのマルイサイズに交換する為に、削り込んで空間を確保します。そのまま交換だけでは、タペットプレートに干渉して、初速ムラやタペットプレートそのものの耐久性を落としてしまいます。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

各パーツや仕上げ直しが済んだところで、ギアのシム調整を行います。ギアは純正品を使用します。

シムの調整の仕方で、メカBOX内部の補正加工された段差に、スパーギアの大径ギアが干渉しますので、追加工でコストを上げるより、シム調整で干渉しない位置でのセッティングで対応してあります。

シム調整の際に、ベベルギアとモーターピニオンギアとの当たりも確認しておきます。これを見て調整しておくと、モーターの位置調整もスムーズに行えます。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

シム調整が決まったら、グリスアップしながら各パーツをセットして行きます。

今回のギアグリスは、サイレント系のチューンではありませんでしたので、安価なリチウム系のグリスを使用していますが、タペットプレートと干渉するセクターギア部分は、Xabier製ホワイトグリスを使用しています。

ピストンヘッドは、2つ穴から4つ穴へ追加加工します。穴のサイズは1.5mmです。
Oリングには、Xabier製イエローグリスを塗布しておきます。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

シリンダー内部もピストンのOリングと同様のイエローグリスを塗布。

ノズル部分は、ホワイトグリスを使用。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

タペットプレートのスプリングがメカBOXに干渉しないか再確認して、グリスを塗布して組みます。

スイッチは、オムロンV-16-1A5を使用(持ち込みに付き)しています。

PDR-C ベーシックチューン+FET 内部編

ガイドレール部分もホワイトグリスを適量(少なめにのばす)塗布します。

スプリングは調整選択しますので、この時点では決めていません。後ハメできる構造ですので、これでメカBOXは閉鎖します。


あとは、バレル周りと、位置出しですが、明日の後半への続きとさせて頂きます。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 23:33 │Comments(0)MAGPULL PTS PDR-C

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