2014年04月16日
MG42 補正作業 (個体差有り)
COMBAT DOLL の店主です。
昨日は、記事を書く時間が無く、予告の通りにできませんでした。申し訳ありません。
それと言うのも・・・ 今回のMG42は、「機関銃」では無く、「利かん棒」でした(涙)
この銃もハズレ個体が存在するのですね。先のチューニングした2本は、そんな状況も無く、マルイ製ハイサイの中身を移植して、同等のスペックでしたし、修理品だった1本も、特に怪しい状況は無く、システマ製のパッキンへの交換で問題ありませんでした。
初期状態でも、初速は70m/s代で上下幅も有り安定せずだったので、試射もほどほどにして分解確認をしていきました。
メカボックスの基本スペックが解らなかったので、内部作業(バレル、メカボックスのカスタマイズ)をして、状況を判断していきます。
カスタマイズの詳細は、後日に改めさせて頂きます。何しろ画像の枚数が多くなってしまったので、分割した記事になります。

内部系を上の画像まで組上げ、この状態で、初速90m/sくらいに仕上げます。給弾は手で1発ずつ入れて初速計測しています。
パッと見、ルガーや南部に見えてしまいますね。

この時点では、システマ製のパッキンに交換して、セクターギアは4枚カット、スプリングはオリジナル品です。
本体に組み込んで、初速を測ってみると70m/s弱で、コッキングハンドガンと同じようなレベルに・・・(涙)
部分的に補正の為ネジ穴の拡張や、膨らんで位置ズレしてる部分をちょっと補正して、メカボックスのはまりが楽になる程度に調整して再度試射・・・
そうこうしている内に、弾が発射されなくなる始末・・・ ノズルが動かなくなってしまったのですが、下がりっぱなしに・・・?

(トラブル2となっていますが、1は次回にご紹介します)
タペットプレートのすごい所が折れてます・・・
どうやら、メカボックスが横斜めに付いてしまっていて、タペットにも力が加わり、メカボックス内の仕切りの段差で引っかかってしまっていたようです。ノズルも気になる所があって、補正はしてあったのですが、、こんな所が折れるのは、初めて見ました。
改めて、フレームの変形というか歪みを確認してみると・・・

オー! マイガッ!? えらい歪みだったんですわ! これが!!
グリップのピンが、えらく固かったので、一部の穴位置の補正はしていたのですが、それ所ではございません。
インナーバレルを後退させて、フレーム後部での左右の空間を比較してみるとこの通りでした。
下側の画像は、とりあえず左右の歪みを補正した状態です。上下はこの後になります。
板金屋さんのように、ちょっとずつ叩いたり曲げたりと言った感じに矯正していきます。

力技で、反り直しが必要だった、バレル基部部分。思っていたより柔らかくて、簡単に曲がってしまいます。バイポットの重みでも、少しずつ変形してしまいそうな不安感がありました。バイポットで立てた状態で、上から体重をかけて押さえたりすると、確実に変形してしまいます。

ネジの通る穴の拡張や、締め込み位置の調整が必要だった、グリップ固定用のリブ。高さや角度の調整での本体の板金作業も行い、メカボックスの並行が出るように調整しました。スペーサーにはM6用のワッシャーを挟んであります。

メカボックス固定用のネジ穴位置の補正ももちろん、左右位置の調整の為に1.5mmのABS板を挟み込んで、締め付けによるたわみも極力無くします。
いろいろ、微調整を繰り返しながら、煮つめた結果、完璧までにはできませんでした。最大80m/sまでしか行かず、これ以上の調整を断念しました。素体で90m/sでていたので、10m/s分エアロスが発生してしまっている計算です。HOPを切ると、もう少し下がってしまいます。
システマ製のパッキンは、純正品よりフチが短くなっている為に、傾きがあるとエアロスする隙間ができてしまいます。
品質的に不安もあるのですが、純正品のフチの長い物に戻してみた所、98m/sギリギリになってしまいました。20m/s近くも初速が上がります。典型的な閉鎖不良の状況が発生していた訳です。数字も安定しておりますが、何かの拍子に超えてしまってはいけません。
クライアント様も85m/sを希望されていましたので、サイクルを優先した初速の再調整の為にセクターギアをもう一枚カットします。全部で5枚カットです。サイクルは毎秒約20発(Li-Po7.4V2200mA25C)になっています。
初速は90m/s弱で安定しました。本体の剛性を考えると、落ちる事はあっても、上がってしまう心配は無いと思います。
BB弾のブランドの違いや、測定器の個体差もあると思いますが、当店測定器の誤差読みも含めて90±2m/sの範囲が実測値になると思います。ご希望の85m/sより若干高くなっておりますが、しばらくして矯正された分が戻される可能性があり、初速が落ちる可能性が高い為、若干上げてあるのと、サイクルが早くなっている関係上、スプリングの前進スピードを落としたくない部分もありますので、現状は、このセッティングとさせて頂いております。
それと、マガジンの接続状況ですが、以下のようになっています。

マガジンを本体に取り付けてから、先にコネクターを接続します。本体側は画像左側のように、コイルを1巻き分引っ掛ける状態にし、コネクターの接続方向は画像右側のようにします。

アダプターを、ルートスプリングにはめ込みます。奥までしっかりとはめ込んでください。はめ込みが浅いと、段差部分でBB弾が引っかかって給弾不良を起こす可能性がありますのでご注意ください。皮脂チューブがはまり込んでしっかり固定ができますので、簡単には外れないと思います。
本体にはめ込む際には、給弾ルートの部分で、コネクターを押し退けるようにはめてもらうとスムースにはめ込めます。(画像右側)

フィードカバー(フタ)を閉じる前に、コードがアダプターの溝にはまっている事を確認してから、閉じてください。アダプターにはガタ防止用のラバーシートが貼り付けてありますので、フィードカバーを閉じた際には、アダプターがフィードトレーとピッタリ付きますので、浮いている場合は、ルートにはめ込んだチューブの変形や、コードの位置ズレをしているかもしれませんので、確認してください。
本体のサイクルとマガジンの給弾ペースは問題無く、途切れたり(給弾不足)、スプリングパイプが外れてしまったり(給弾過多)することはありませんでした。ただ、残弾が少なくなると、マガジン内の給弾用のカムに弾かれてしまうようになり、給弾不良がでますので、満タンから2000発くらいまでは安心して連続発射できる状態です。
長過ぎるバレルをカットした分、集弾性も向上しておりますので、お手元に届いた際にご確認ください。
次回は、内部のチューニングの予定です。明日のアップに間に合わないかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
COMBAT DOLL 店主 中根
奥山デイズにて定例会(レギュレーション)次回 5月下旬見込み
営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
定休日 日曜日 年末年始 他 臨時休業あり
TEL 053-450-3308 FAX 同番
メール info@combatdoll.jp
ミリブロのメッセージからでも大丈夫です
昨日は、記事を書く時間が無く、予告の通りにできませんでした。申し訳ありません。
それと言うのも・・・ 今回のMG42は、「機関銃」では無く、「利かん棒」でした(涙)
この銃もハズレ個体が存在するのですね。先のチューニングした2本は、そんな状況も無く、マルイ製ハイサイの中身を移植して、同等のスペックでしたし、修理品だった1本も、特に怪しい状況は無く、システマ製のパッキンへの交換で問題ありませんでした。
初期状態でも、初速は70m/s代で上下幅も有り安定せずだったので、試射もほどほどにして分解確認をしていきました。
メカボックスの基本スペックが解らなかったので、内部作業(バレル、メカボックスのカスタマイズ)をして、状況を判断していきます。
カスタマイズの詳細は、後日に改めさせて頂きます。何しろ画像の枚数が多くなってしまったので、分割した記事になります。

内部系を上の画像まで組上げ、この状態で、初速90m/sくらいに仕上げます。給弾は手で1発ずつ入れて初速計測しています。
パッと見、ルガーや南部に見えてしまいますね。

この時点では、システマ製のパッキンに交換して、セクターギアは4枚カット、スプリングはオリジナル品です。
本体に組み込んで、初速を測ってみると70m/s弱で、コッキングハンドガンと同じようなレベルに・・・(涙)
部分的に補正の為ネジ穴の拡張や、膨らんで位置ズレしてる部分をちょっと補正して、メカボックスのはまりが楽になる程度に調整して再度試射・・・
そうこうしている内に、弾が発射されなくなる始末・・・ ノズルが動かなくなってしまったのですが、下がりっぱなしに・・・?

(トラブル2となっていますが、1は次回にご紹介します)
タペットプレートのすごい所が折れてます・・・
どうやら、メカボックスが横斜めに付いてしまっていて、タペットにも力が加わり、メカボックス内の仕切りの段差で引っかかってしまっていたようです。ノズルも気になる所があって、補正はしてあったのですが、、こんな所が折れるのは、初めて見ました。
改めて、フレームの変形というか歪みを確認してみると・・・

オー! マイガッ!? えらい歪みだったんですわ! これが!!
グリップのピンが、えらく固かったので、一部の穴位置の補正はしていたのですが、それ所ではございません。
インナーバレルを後退させて、フレーム後部での左右の空間を比較してみるとこの通りでした。
下側の画像は、とりあえず左右の歪みを補正した状態です。上下はこの後になります。
板金屋さんのように、ちょっとずつ叩いたり曲げたりと言った感じに矯正していきます。

力技で、反り直しが必要だった、バレル基部部分。思っていたより柔らかくて、簡単に曲がってしまいます。バイポットの重みでも、少しずつ変形してしまいそうな不安感がありました。バイポットで立てた状態で、上から体重をかけて押さえたりすると、確実に変形してしまいます。

ネジの通る穴の拡張や、締め込み位置の調整が必要だった、グリップ固定用のリブ。高さや角度の調整での本体の板金作業も行い、メカボックスの並行が出るように調整しました。スペーサーにはM6用のワッシャーを挟んであります。

メカボックス固定用のネジ穴位置の補正ももちろん、左右位置の調整の為に1.5mmのABS板を挟み込んで、締め付けによるたわみも極力無くします。
いろいろ、微調整を繰り返しながら、煮つめた結果、完璧までにはできませんでした。最大80m/sまでしか行かず、これ以上の調整を断念しました。素体で90m/sでていたので、10m/s分エアロスが発生してしまっている計算です。HOPを切ると、もう少し下がってしまいます。
システマ製のパッキンは、純正品よりフチが短くなっている為に、傾きがあるとエアロスする隙間ができてしまいます。
品質的に不安もあるのですが、純正品のフチの長い物に戻してみた所、98m/sギリギリになってしまいました。20m/s近くも初速が上がります。典型的な閉鎖不良の状況が発生していた訳です。数字も安定しておりますが、何かの拍子に超えてしまってはいけません。
クライアント様も85m/sを希望されていましたので、サイクルを優先した初速の再調整の為にセクターギアをもう一枚カットします。全部で5枚カットです。サイクルは毎秒約20発(Li-Po7.4V2200mA25C)になっています。
初速は90m/s弱で安定しました。本体の剛性を考えると、落ちる事はあっても、上がってしまう心配は無いと思います。
BB弾のブランドの違いや、測定器の個体差もあると思いますが、当店測定器の誤差読みも含めて90±2m/sの範囲が実測値になると思います。ご希望の85m/sより若干高くなっておりますが、しばらくして矯正された分が戻される可能性があり、初速が落ちる可能性が高い為、若干上げてあるのと、サイクルが早くなっている関係上、スプリングの前進スピードを落としたくない部分もありますので、現状は、このセッティングとさせて頂いております。
それと、マガジンの接続状況ですが、以下のようになっています。

マガジンを本体に取り付けてから、先にコネクターを接続します。本体側は画像左側のように、コイルを1巻き分引っ掛ける状態にし、コネクターの接続方向は画像右側のようにします。

アダプターを、ルートスプリングにはめ込みます。奥までしっかりとはめ込んでください。はめ込みが浅いと、段差部分でBB弾が引っかかって給弾不良を起こす可能性がありますのでご注意ください。皮脂チューブがはまり込んでしっかり固定ができますので、簡単には外れないと思います。
本体にはめ込む際には、給弾ルートの部分で、コネクターを押し退けるようにはめてもらうとスムースにはめ込めます。(画像右側)

フィードカバー(フタ)を閉じる前に、コードがアダプターの溝にはまっている事を確認してから、閉じてください。アダプターにはガタ防止用のラバーシートが貼り付けてありますので、フィードカバーを閉じた際には、アダプターがフィードトレーとピッタリ付きますので、浮いている場合は、ルートにはめ込んだチューブの変形や、コードの位置ズレをしているかもしれませんので、確認してください。
本体のサイクルとマガジンの給弾ペースは問題無く、途切れたり(給弾不足)、スプリングパイプが外れてしまったり(給弾過多)することはありませんでした。ただ、残弾が少なくなると、マガジン内の給弾用のカムに弾かれてしまうようになり、給弾不良がでますので、満タンから2000発くらいまでは安心して連続発射できる状態です。
長過ぎるバレルをカットした分、集弾性も向上しておりますので、お手元に届いた際にご確認ください。
次回は、内部のチューニングの予定です。明日のアップに間に合わないかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
COMBAT DOLL 店主 中根
奥山デイズにて定例会(レギュレーション)次回 5月下旬見込み
営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
定休日 日曜日 年末年始 他 臨時休業あり
TEL 053-450-3308 FAX 同番
メール info@combatdoll.jp
ミリブロのメッセージからでも大丈夫です