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2015年03月21日

スイッチってこんなに消耗するのね・・・ 次世代SCAR-L

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、修理メインの次世代SCAR-Lです。

昨年に行った個体の解説の為、情報が古いのですが、スイッチの消耗には驚かされました!



Li-Po 7.4V 2000mA 30C でのセミオートメインで使用、約1年経過のアイテムだそうです。
Li-Poバッテリーへの変更は半年くらいだったそうです。

セミオートをメインで使用していると、ここまで消耗してしまうのですね・・・
負荷の大きな次世代なら、なお更という状況でしょうか・・・(涙)

この状況を見て、SBDやFETの有用性を再認識させて頂きました。
昨年末より縁がありまして、ダーティワークス様より、ご教授頂く機会がありました。

ダーティワークス様
電気系の苦手意識から、非常に為になるお話で、大変感謝しております。
この時は、「バリカタ」を知らなかったので、装着されていない事を、予めお詫び申し上げます。
予算の都合もあって、今後も安価なアイテムで行う場合もありますが、ご了承ください。


(ダーティワークス様 HPより転載画像)

スペック差があるとは思いますが、この個体は「SR8200」を取り付けてあります。

順を追って、修理箇所と対処を解説させて頂きます。

クライアント様の修理依頼としては、
 初速の低下・作動の不完全状況・ストックの補修・サイトの調整 でした。



取り合えず、メカボックスを引っ張り出しての修理に入ります。



この個体は、残念ながら、修理できない箇所がありました。



ボルトストップに連動するカムパーツが折れてしまっていたので、純正パーツの交換が必要でした。
当方にストックが無かったので、クライアント様と相談させて頂いた所、そのままでも良いとなり、見なかった事にさせて頂きました。



中身を開けると、ピストンがこんな状態になっており、途中までとはいえ、作動していた事に驚きです。
バッテリーのスペックアップ(Li-Po化)に伴い、モーターの変更(HC30000)もしてしまっていたので、タイミングのズレによる、ピストンへの負担増が原因ですね。

リコイルウエイトの戻りと、ピストンの後退のタイミングがカウンター衝突になってしまっての破損状態です。



修理に伴い、リコイルウエイトのカットも依頼されていましたので、ピストンを低価格である「WII TECH 製のハーフギアSTD用」を加工して取り付けています。ウエイトブロックに当たる部分を削り落として、連動しないようにしてあります。コストダウンが目的です。



ピストンヘッドには、穴あけ加工と、ピストンに合わせてノーマルタイプのウエイトとスプリングを使用しています。
スプリングガイドへは、テンション調整のダンパーを取り付けてあります。



セクターギアの消耗も目立ちましたので、交換しました。
スプリングガイドは純正品の転用です。

先に触れてしまいましたが、スイッチはすごい状態でした・・・





スパークによる消耗と焼けがすごいですね。
セミオートを基本で使っていると、ここまで消耗してしまうのは驚きでした!?
セレクタープレートの方は無事でしたので、一安心です。



クリーニングをして、損耗を確認・・・
やはり、減っていますが、すぐに交換しなくても、しばらくは保ちそうです・・・(コストダウンにて)



次にダメになったら交換するという事で、今回は接点タイミングの調整を行って、SBDを装着することで対処となりました。



SBDは「SR8200」を使用し、グリップ内での干渉が出ないのを確認して取りつけです。
各部クリーニングとグリスアップを行って、メカボックスを完了します。



リコイルウエイトの可動をキャンセルさせますので、スプリングの位置を画像のように掛け換えて組上げます。



チャンバーパッキンに癖が付き過ぎていましたので、交換しました。
ピストンクラッシュの要因の一部に、HOPの掛け過ぎもあったようです。

インナーバレルは、少しカットしてテーパー加工の処理を行っています。

理由は・・・



社外品のハイダーが、センター位置が狂っていた為に、インナーバレル先端に干渉してしまい、削られた状態になっていて、BB弾の弾道にも影響を与えていたからです・・・(涙)

フロントのガスブロックも緩んでいたのですが、ハイダーの状況から考えれば幸運だったと思います。

加工精度の信用できる部品の取り付けをお勧め致します・・・

ストックの修理は、ロックボタンが破損して飛んでしまった為の、パーツの再生です。



幸い、部品が残っていましたので、接着の上、補強を行って再生できました。
スプリングだけは流用品です。



操作に不都合が出ないように、外側はキレイに仕上げます。



乗せられていたレプリカサイトにつきましては、値段なりだったと言うしかありませんが、本体のレールに対してサイズが合っていなかった状態です。
ラバーシートを貼り付けて、ガタを無くして、しっかり固定できるようにします。

ハイダーやサイトに難があったので、サイト調整がやり切れない状況でしたが、補正する事でしっかり調整できるようになりました。

クライアント様からは、受け取ってから早速ゲームに投入して、しっかりキル数が稼げるようになったとお知らせ頂きました。
元の状態が良くなかったので、本来の性能に戻って、ちゃんと使えるようになり、クライアント様のスキルが活かされた状況ですね。

予算の範囲内で、満足頂ける修理ができてホッと致しました。

解説記事が遅くなってしまいましたが、画像のような状況でしたので、次回の修理が必要になった際の予算組みの参考にして頂ければと思います。
次回は、交換部品(特に電気系)が増えますので、ご了承くださいませ・・・


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
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  返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

    


2015年03月20日

余談 流速チューンって?

COMBAT DOLL の店主です。

余談にはなってしまうのですが、当店への問い合わせの中で、「レンジアップチューン」と「流速チューン」の違いについてのお問い合わせが多くあります。

恐らくですが、フィールドやグループによって「流速禁止」をレギュレーションに含めている事があり、レギュレーションへの抵触を懸念されている状況ではないかと思っています。
使用できるBB弾の重量を、0.2g以下に設定してしまえば、そんな文言も必要なくなるとは思うのですが、現在ではBB弾の重量規制を行っている所は少ないのが実情です。

今回は、個人的な「流速チューン」の見解を含めて、ここで紹介させて頂きます。

個人的な見解ですので、ご了承ください。

まず、「流速チューン」というのは、チューニング名であり、商品名と同等だと判断しています。

流速を調整してあるから「流速チューン」というのであれば、初速調整そのものが流速の調整になってしまい、単純にスプリングを交換してのカスタムも「流速チューン」になってしまいます。

流速を上げて、初速を上げているのだからです。

そこで、一般的に流速チューンと呼ばれている状態を考察すると、以下のような条件付けになるのではないかと思います。

HOP回転を強くしての飛距離アップ → 回転が強くなることで、BB弾の浮力が強くなる
                          専用テンショナーを使用したHOPの掛ける量の増加
                          バレルを加工しての距離増加もあり

HOP回転のロスを避ける為のバレル → 短いバレルでの摩擦の軽減
                           ルーズなバレルでの摩擦の低減(現在の主流)

加速不足やエアロスでのパワーダウンの補正 → ・スプリングの強化
                                 ・シリンダー容積の増量
                                 ・吐出ノズルの絞り
                                等での流速(吐出圧)や吐出量のアップ

結果として、
 「スゴイ発射音がする!」・「軽量弾(0.2g以下)では真っ直ぐ飛ばせない!」等
 となりますが、
 「重量弾なら、すごい遠くまで飛ばせる!!」 というメリットを前面に押したカスタムになっている状態です。

あくまでも、個人的な認識です。違う意見もあると思いますが、ここではこうさせて頂きます。

簡単に説明すると、BB弾にHOP回転を強く掛ける事で浮力が増加し、撃ちだされた時の滞空時間が長くなるので、飛距離が延ばせるカスタムです。
ですが欠点として、重量との適正バランス取りの難しい軽量弾(0.2g以下なら通常タイプがベスト)での直進弾道ができなくなり、重量弾(0.25g以上)での射撃を前提としているチューニングになっているのと同時に、加速不足やエアロスによるパワーダウンの分を、パワーソース(メカボックス等)で威力アップしている状態の為、燃費や耐久性に、通常状態との差が大きく出てしまう事です。

飛ばす事を前提に置いてあり、バレルやHOPによる加速不足やエアロスのある状況を基準に、パワーを補う調整(純正よりも強い吐出)が必要とされているカスタムという状態ですね。


当店でのレンジアップチューンとの違いを、上記の定義から説明すると以下のような状況になります。

回転を強く掛けるという「長掛けHOP」が前提なのは同様です。
エアロスや加速不足を好まない主義なので、6.08mm以下の内径のバレルを使用する事を前提として、最低限の負荷で性能が発揮できるように、HOPの掛け具合を個体毎(BB弾の重量やバレル長を考慮)に調整している状況です。
基本は、MS90以上の強さのスプリングの使用を敬遠したいのが本音なのですが、クライアント様のご要望によっては、それ以上のスプリングを使用する場合もあります。メカボックス単体でのパワーアップを好まないやり方です。

基本理念としては、純正レベルのパワーを基準としての、HOP回転バランスを取った上での飛距離アップを行おうとするチューニングカスタムです。ただ、0.2g以下の重量のBB弾は、通常方式のHOP状態が一番バランスが取れているというのが現実ですので、レンジアップチューンが有効なのは、0.25g以上の重量弾になります。0.28g以上の重量での使用を希望される方には、若干のレートアップになるのが前提です。


(画像 関連記事 2013/4/1 リチューン レンジアップ)


(画像 関連記事 2014/7/23 VSR-10 PDIパーツベース チューン)

違いを上げるのであれば、調整基準の違いになります。

パワーソースの状況からの効率化(当店チューニング)



飛距離優先でのパワーロスを含めた流速調整(流速チューン)

ではないかと思います。
メカボックス単体での状況を考えれば、全然別物にはなりますが、実際の効果でいけば、同じ結果を狙っています。
勿論、集弾性や飛距離アップは、エアガンの性能アップの基本的概念になりますので、当然ですね。

重量弾の方が飛ばせるならそれを使いたくなるのが人情でしょう。
販売側も単価が高い方がありがたいでしょうし、それにともなったカスタム料も発生し易いです。
(当店のようなチューニングショップの発言としては、不適切なのでしょうが・・・笑)
言い方を換えれば、ユーザーの需要と販売側の供給がマッチングしてるとも言えるのですが・・・(苦笑)

20年位前のASGKでは、組合での販売している銃を以下のカテゴリーで分けていた事があります。

 遊戯銃
  軽量弾(時期によって異なり、最後は0.2g)を使って撃ち合いでの使用に適している安全な玩具銃

 競技銃
  重量弾(0.2gを超える重量のBB弾)の使用に適した威力を持ち、的撃ちで楽しめるスポーツ銃

としていた頃がありますが、当時の電動ガンには「競技銃」の表記がされていて、サバイバルゲームのメインウエポンであったアイテムとしてはナンセンスでしたが、組合の自主規制値である「0.8J」前後の威力を持つエアガンとしては、正当な表記でした。
業界側としては、所持しているエアガンの性能を認識してもらい、安全性を重視して使用して欲しいという注意喚起だったと思います。

ここでもう一つ余談があります。

 現行のエアガンの規制値は以下の通りです。

 2007年2月の改定銃刀法に伴い、エアガンの威力は「3.5J/㎠」以下と規定されております。
 (銃口より1m、前後25cmまでの区間)
 弾頭から3mmの断面積で、掛かってくるエネルギー量を規定しています。

ここで、なぜ弾頭から3mmなのか?という事なのですが、理由があります。

医学的に、人間の皮膚は、表面から3mmが表皮であり、そこから下は皮下組織になっているとされ、
「皮下組織にダメージを与える威力に達する物を、準空気銃」とする訳です。
殺傷能力の是非な訳ですが、「傷」を与える物は、玩具とは認定できないと言う事です。

現行の測定方法で、
  このエネルギー測定から漏れている「力」があるのです。


それは、 『回転力(HOP回転)』と言う運動エネルギーです。

重量とスピードで換算している現在のデジタルタイプの測定器では、測定換算されません。
衝突エネルギーを測定するような測定器でなければ、数字として認識する事ができないエネルギー量です。

人体にBB弾が当たった時に、回転で皮膚をえぐられれば、それだけダメージは大きくなります。
質量と回転速度でエネルギーは大きくなる訳ですから、重量弾での高速回転(強いHOP)では、現状のデジタルタイプの計測器では測定できていないエネルギー(J)が隠されている訳です。

銃刀法でも、測定方法には一切触れておりませんが、衝撃試験を行うような測定器が用意され、規制している機関がそれで測定するとなれば、どんな数字がでるのか見当がつきません。
物理が得意な方なら、HOP時の回転数が計測できれば、簡単に計算できるのでしょうが、僕には無理です。

ですが、ASGKで販売されている簡易測定器は、測定紙を貫通させて目安を知るタイプですので、当然、回転力も貫通の要素に加わっています。残念なのは、0.2g時での測定が原則となっているので、重量弾でのチェックはできないということです。
ですが、重量弾でのHOPが掛かっている状態で、0.2gでの貫通テストをした場合に、デジタル計測器では多少の余裕がある筈なのに、貫通してしまう場合もあります。これが回転による運動エネルギーなのか、デジタル測定器の誤差なのかは証明できません。
教養が足りませんので、ご容赦頂ければと思います。

当店では、「ASGK簡易弾速器」の最終チェックをさせて頂いていますので、そこを誤差対策とさせて頂いています。

「流速禁止」をレギュレーションに盛り込んでいる方々は、こういった懸念に気が付いているのかもしれませんね。

当方での「レンジアップチューン」が、「流速チューン」に含まれるかどうかは、受け取り側の判断に委ねさせて頂く事になりますが、チューニング方法の違いをご理解頂ければ幸いです。

流速チューンとの違いを確認したい方に参考になればと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(0)共通メンテ・カスタム銃刀法 規制

2015年03月19日

AUG ハイサイクル ストック内部

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、久しぶりに、東京マルイ製品関連の記事です。

消音目的での、ボディーの小細工がメインになります。
こちらは、昨年11月上旬にお預かりし、施工お渡しまで3ヶ月以上お待たせしてしまった個体です。
クライアント様、非常に申し訳ありませんでした。


(作業途中の画像)


(作業途中の画像)

基本的にAUG(P-90も同様)は、射手の耳元に駆動部(メカボックス)があるので、自身に音が小さくなった満足感を得るには、そうとう頑張らないといけません。

クライアント様も、自身で工夫され、そうとう静かになっていました。
ですが、消音材の影響で、メカボックスの位置関係がズレてしまい、スペックダウンしてしまった状況での調整依頼でした。

実際問題、メカボックス単体での騒音が、ボディーにセットした際に共振で増幅されてしまうのが難点です。
接着されているストックを、上手に分割する事から始めなければなりません。これは失敗すると目が当てられませんので、慎重に行い、無理そうなら諦めるのが懸命です。もし、変な割れ方をしてしまったら、補修接着と再塗装が必要になってしまうので、費用も労力も増加してしまいます。
この個体は、上手く割る事ができたので、助かりました。

使用した消音材として、ウレタンスポンジ・ウレタンマット・ラバーシート・ブチルマットです。
画像の状態は、初期段階で、その後に追加や変更を行っていますが、最終工程の分の画像をPCトラブルの修復の際に消失してしまったようで、今回のブログにアップできませんでした。申し訳ありません。

極端な事をやってしまうと、時間工賃計算になってしまうので、とても請求できません(涙)
部材の追加と手数料でまかなえる範囲で行っています。

部分拡大画像(途中経過状態につき、最終状況とは異なります。)


(メカボックスの固定位置確認)




(トリガーバーの作動干渉確認)



とにかく、隙間を埋める必要があり、ボディーに伝わってくるビビリを吸収させなければいけません。
スポンジのような低密度の素材は、空間(空気)の振動しか緩和できないので、高密度の素材を優先して、両面テープで貼り付けていきます。

グリップ内部は、ボディーの分割を行わないと難しいので、分割さえしてしまえば容易に行えます。
分割は、メカボックスの規定位置を確認する為には必要な工程になりますが、この画像等で確認できるのであれば、その箇所さえ確保してやれば実射性能への影響を避けられると思います。

重量が増しても良いのなら、粘土が一番効果が高いと思います。
材料費も安く済みますしね!? ですが、1Kg以上は増えてしまうと思います(涙)

ダミーボルトを廃し、排きょうポートは左右ともカバーが取り付けられる状態になる個体での挿入例です。



メカボックスのホールドとして、給弾ルートのアダプターげ兼用されているので、消音目的で貼り付ける部材が干渉しないように確認しておきます。
元々、分解組み立ての際にやり易くなるようガイドレールで前後スライドできるようになっているのですが、そこでの振動を嫌ってはめ殺しになるようにしています。



レシーバーハンドルの隙間でのガタもうるさいので、ラバーシートを貼り付けて、圧着されるようにしておきます。
レシーバーも内側に、ウレタンマットやラバーシートを貼り付けてあるのですが、画像が無くて申し訳ありません。
メンテナンスも可能な様に、脱着の為の最低限の可動範囲は確保してあります。

最近のBB弾の成分では、バレルクリーニングは必須になりますので、バレルアッセンブルの脱着は普通の操作でできるようにしておくのが良いと判断しています。特に、来店の難しい遠方にお住まいのクライアント様への配慮とさせて頂いています。

メカボックスの側面にくる部材は、初期はウレタンスポンジシートでやってみたのですが、効果があまり無かったのでブチルシートに変更してあります。貼り付けの両面テープは同様です。



トリガーのリターンスプリングは、かなりビビリがありますので、グリスを塗布しておきます。
トリガーの内部空間にも、ウレタンマットを詰め込んであります。



メカボックスは、手が入れられており、クライアント様自身もサイクルや動作音に納得されていましたので、変更はしておりません。
シムもキッチリ調整されていました。静音の為に、Xabierホワイトグリスを、グリスアップしてあるだけです。
金属音の余韻が気になったので、それを抑える処置となっています。

インナーバレルも同送して頂いたバレルを、テーパー加工と仕上げを行い、当店の飛距離アップ方式であるレンジアップシートの装着対応にて組み込んであります。


(インナーバレルの追加加工)


(レンジアップシート用 HOPテンショナー加工とダイヤル可動制限)

HOPの可動制限は、実射で不要なHOP域での初速のオーバー部分にまで動かせないように制限したもので、適正HOP近辺での初速上限を確保する為の方法です。
調整のやり方によっては、HOPの効かない初期部分をカットする場合もありますが、この個体は前者の方法です。



初速や、飛びを確認する為の、第一段階の状態のメカボックスです。



トリガーバーとのストローク調整で、ラバーシートを貼り付けてありますが、これはセミオートのセレクター位置で、作動しない時があった為の処置になっています。個体によっては必要ないと思いますし、貼り付けた事で、セミがフルになってしまう場合もありますので、各個体で確認して行ってください。

騒音計にて、フルオート時のMAX値を確認しています。本体から50mmくらい離して計測しています。
一応95.5dBとなっていますが、数値は参考程度で見てください。
以前に知人から借りていた物とは計測にムラが出ていましたので、どこまで正確かはわかりません。安かったので、安いなりの性能だと思っています。



仮組みにあたり、モーターのコードのハンダ付け位置が微妙に干渉していましたので、付け直してあります。

ボディーを未接着の状態で組上げ、メカボックスを装着し、バッテリーを装着します。
バッテリースペースは、以下のような状態です。







この部分は、消音材を接着してしまうとメンテナンスに差し支えが出てしまいますので、はめ込みのみとなっています。



組上げての騒音計の計測では96.4dBですので、ボディーの共振はかなり抑えられています。
ここで、試射を行い、弾道や初速を確認しておきます。

0.25gで適正HOPと思われる(個人的感覚)状態で、80m/s前後でしたので、良しとします。
初期の130mm前後の極端なルーズバレル(メーカー不問)の状況で、0.2g時に最大70m/s・最低50m/sでしたので、メカボックスのセッテイングに合ったバレルの選択でなかった事は確かです。
クライアント様の希望により、メカボックスは原則無調整となっています。

インナーバレルの適正選択により、性能が発揮された状況になっています。



試射の段階での発覚として、消音材の干渉により、カットオフレバーの不確実作動があったので、画像の小窓のように対策のブロックパーツをはめ込んであります。
ガムテープをもう一層貼り足してあります。この段階での確認で、カットオフの作動も確実になっていたので、次の段階に移行します。



初期状況でのクライアント様のアイデアを流用させて頂いての最終状態です。
第二段階の上から、貼り足してあります。
モーター部分は、放熱の確保と位置決めの観点から、メカボックス側でのシールドを行っていません。
インシュロック(結束バンド)は、メカボックスを取り出す時の為ですが、手では滑り易いので、ペンチ等で掴んで引き出します。
真っ直ぐ引っ張れば出てきますので、メンテナンスが必要になったら、お試しください。

前述にもありましたが、ボディー内部側面を、ブチルマットに交換して、共振共鳴の低減をしています。



最終的に画像の数字・88.6dB(フルオート時)にはなったのですが、僕の耳には8dBも下がったような感覚はないのが正直な所です。
恐らく、持ち込み初期と同等か、若干うるさくなったのではないかと思う状態です。

ただ、実射性能は、格段に良くなっています。初速差がかなりありますので、ハッキリとはしていますが・・・(笑)
クライアント様に、納得して頂いていれば幸いです。
画像右側は、第一段階でのHOP確認時のマーキングです。最終段階でも同様でした。


チューニングとは別に、フロントのオリジナル流用マウントの補強加工もご依頼があり、施工させて頂きました。





クライアント様の発案なのか、他の方の発案なのかは判りませんが、上手に工夫されていますね。
初期では、ネジ1本の固定でしたので、不安があり、もう2本の追加固定と、レール部分の裏打ち補強を行っています。
バレルアッシーとレシーバーの固定の補強にも役立っているので、一石二鳥のアイデアになりました。

フォアグリップも、レシーバーの傾斜に干渉していたので、逃し加工をしてあります。
グラつきも無く、ガッシリとは取り付けられていますが、フォアグリップだけで銃を持ち上げるには不安な強度ですので、お気を付けください。

最終的な画像が無く、解説としては不足になってしまう状況ですが、工程やコンセプトだけでもご理解頂ければ幸いです。
ご不明な点があれば、ご連絡頂ければと思います。

クライアント様、大変お待たせ致しました。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(0)電動カスタム 国産ハイサイクル

2015年03月18日

PDR-C 本体チューニング 違う箇所での困難編 

COMBAT DOLL の店主です。

前回のPDRとの同時比較でのチューニング品です。
クライアント様、解説記事をお待たせ致しました。

前回のクライアント様とのゲーム仲間でしたので、性能差があまり出ないようにしたつもりの調整品です。
とは、言うものの、本当に個体差の激しい機種ですので、実際には差がでてしまっていますが、射速部分がわずかに違う程度となっています。



シリアルは、2100番台で、ASGK刻印入りの正規ルート製品です。
初期初速は、0.2gで70m/s前後だったので、決して良い状態ではありません。
本体の矯正が、要になりますね。



前回の物ほどではありませんが、トリガーブロックのフタは浮き上がっています。



全体の位置関係が、かなり窮屈に組まれているようで、ノズルはこんな状態に・・・
(正直、やっぱり苦労は避けられないと、気を引き締めるレベルです)
ノズルは仕上げが粗く、チャンバーの内部を削ってしまっています。



マガジンキャッチも固く、マルイ製のマガジンを抜くのに、右側からのボタン操作では外れず、左側からなら外せると言う状態でした。
操作を軽くするのと、ストロークの調整をする為の加工を、前回同様に行っています。

構造上、これが限界だと思われますが、ベアリングローラー等を組み込むようにすれば、もっと違うとは思います。
ですが、費用対効果を考えるとそこまではできないと言う結論です。



ノズルの状況も考慮して、よくよく見ると、バレルの固定ブロックが前下がりで取り付けられていたので、矯正の可能な範囲で、加工調整しています。
平行を出す為の削りと、許容範囲外の部分をアルミシートで補正をかけます。ですが、これだけでは不足でしたので、メカボックスの位置矯正も加工が必要な状況でした。そこは、後ほど・・・



インナーバレルの内部は普通でした。これは一安心と言った所だったのですが・・・ やはり加工が粗い状態です。
出口テーパー加工を含め、仕上げ直しです。
同時進行の前回のインナーと並べて撮影し、加工前は小窓の画像になります。



パッキンはシステマ製に交換し、HOPテンションは、純正加工の押しゴムタイプです。
0.2gBB弾での使用が前提という事でしたので、スタンダードタイプのHOP方式になっています。
調整ダイヤルのOリングも交換してあります。

バレル周りは、とりあえず上記のような状態です。

次はメカボックス側ですね。





ノズル部分ですが、先の画像より解り易いと思います。下側は汚れもなく、上部のみ擦れています。
仕上げも粗く、画像でもツールマーク(加工による刃物の痕)がハッキリ見えると思います。

メカボックスは、前回同様、スパーギアの干渉を嫌った、後加工ロットです。



タペットプレートのスプリングは、オリジナル製品に交換です。
メカボックスの内部も、必要最低限の逃し加工をしてあります。

全体の引き画像を撮り忘れてしまっていますが、各部研磨を行っています。
ノズルも、外径に影響が出ない程度に研磨しています。



シリンダーヘッドのダンパーは、きれいに貼られていました。

二次加速ロッドの取り付けを、マルイのピストンヘッドをベースに行っています。
ロッドのボールヘッドの外径は、現物合わせで行っています。
ノズル内径に意外とムラがあり、小さ過ぎても、大き過ぎても効果が半減したり、噛み込んで抜けなくなったりしてしまうので、要注意です。



セクターギアのカム部分も研磨して、タペットプレートの消耗を抑えます。



スイッチはオムロン製に交換して、位置決めのスペーサーを貼り付けてあり、マガジンキャッチに干渉してしまう部分の削り込みをしています。

タペットプレートのリターンスプリング用の逃しも、新製品のサイズなら、これで十分な逃し加工でした。



ボックスの調整が終わったら、内部パーツの入れ替えての組み込みです。
シリンダーとピストンヘッドが交換されます。



ギアのシムセッティング、モーターの交換も行っています。
Xabier製イエローグリスの塗布を行って、完了です。



スプリングは純正品からのレートダウンになります。
次世代用の物にて調整させて頂きました。
90~95m/sになるように、カーラーで調整できるようにしておきます。
(受け渡しの際に、再確認を行い、複数の厚みでお持ち帰りして頂きました。)



SBDの取り付けと、メカボックスの取り付け補正です。
今回の個体は、初めてロアフレーム側の加工が必要だった状況です。
アウターバレルの位置を下げ過ぎている訳でもないのに、メカボックスの先端側を下げなければいけない状況でした。

繰り返し、組上げ、確認、バラシと、少しずつ削ってみての取り付けになりますが、かなり土台を下げた状況です。
やはり、フレーム側の歪みでの個体差は一様ではないのが、泣き所です。

夏場の暑い時期に、変調が出てしまうかも知れません。
良い方向に行ってくれれば良いのですが、給弾不良や初速の上下変動が心配されます。
その分、スプリングは、なるべく低レートの物を選択しています。



配線を逃し易くして、アッパーレシーバーの開閉でのリスクを減らします。
後方から見た、メカボックスとフレームのシムの状況ですが、見た目では判らないくらいです。わずかな位置調整で変わってしまう、デリケートな機種だという事をご理解頂ければと思います。



修正後のトリガーブロックとアウターバレルの位置関係と、チャンバーとメカボックスの位置関係です。
実際に見ても、違いは解り難いのが実情ですが、タペットプレートのスプリングを弱くすると、その影響が顕著に出てしまう部分です。
参考にして実行される方は、じっくり時間を掛けて、少しずつ調整して行く事をお勧め致します。
アッパーフレームを付けた状態と無しの状態でも変形があり、違う結果が出ますので、十分ご注意ください。



前回でも触れた、バッテリーの収納ですが、こんな感じに入ります。
結構、手間取ってしまう部分ですので、参考になればと思い、画像に残しておきました。

クライアント様、解説記事お待たせ致しました。
お仲間の物とは、また、違う部分での調整がありましたが、同じようなスペックで仕上げたつもりです。

ご質問等、ございましたらご連絡頂ければと思います。
また、記事の中でも触れておりますが、夏場で変調が出てしまいましたら、ご遠慮無くご相談ください。


     COMBAT DOLL 店主 中根

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Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(0)MAGPULL PTS PDR-C

2015年03月13日

PDR-C 本体チューニング 困難編

COMBAT DOLL の店主です。

今回は、MAGPULL PTS PDR-C のチューニングですが、昨年末の調整品になります。

クライアント様、解説記事をお待たせ致しました。

新品購入品ですが、この頃のロットはあまり良くないようです・・・(涙)

お引渡しの際にも、ご説明させて頂いていますが、以下のような状況でした。



シリアルナンバーは、1500番台で比較的若いのですが・・・ 正規品の「ASGK」刻印付。

正直、ロットとシリアルナンバーは、関係ないようですね。

初期のロットと比べると、変更が加えられているように見受けられます。
改善か改悪かは、個体次第になっていると思います。

この時期の製品で良く言われるのが、初速が出ていない物が多い(60m/s前後)という事のようです。
この個体も、初速は50m/s以下しか出ていなかった上に、マガジンキャッチも固く、マルイM4用のマガジンを挿入したら、抜けなくなってしまう状態でした。

いろいろ、矯正が必要な状況を確認しながら、一つ一つ対処して行く作業工程となりました。
(PDR自体が必ずそうなのですが、今回はより慎重に確認しています)



まずは、チャンバーの位置関係ですが、チャンバーのお尻が押し上げられている状態で、今までとは逆方向です。
低初速の原因の主になるほどでは無い様なレベルに見えます。



アウターバレルのセンターも狂っていますので、ベースブロックの加工で対応してあります。



アウターバレルの固定位置が低いかと思ったのですが、トリガーブロックのフタにあたる部分が締まりきっていない(隙間が大きい)状況でしたが、どうも寸法変更がされいるような気がします。
今までのロットは、閉め過ぎるとマガジンキャッチへの連結パーツが締め付けられてきつくなったのですが、この個体はそこまで締まりません。



バレルの位置矯正の際に、障害になってしまった為、トリガーブロックの補正加工が必要でした。
締まり位置の調整で、隙間無く閉じるようにします。

高さの調整と、遊びによる作動不良を失くす為に、ガイドカーラーも増設してあります。



トリガーの連結パーツは問題が出ませんが、マガジンキャッチ側は締め込まれて動かなくなってしまいますので、そちらのサイズ合わせ加工も必要でした。

マガジンキャッチのストロークも足りないみたい(マルイのマガジンでの取り外し不可状態)なので、確認して微調整をしてあります。
ここだけでは解消しきれず、メカボックス内部での調整も必要でした(後述有り)。



補正後のトリガーブロックです。ピッタリ合わさっています。

バレル周りの確認です。




今回、一番ビックリしたのがこれです。



市販のパイプ材(鉄系)の様に、丸めてパイプにした継ぎ痕が残っています。
中華製の多くのバレルが、引き抜き材では無く、成型加工材だというのは、カット加工を良く施工する事から気がついていましたが、こんなにあからさまなのは、初めて見ました(涙)
国産品なら、不良品で交換対象でしょうね。
(昨年12月以降の施工品で、5丁中の2本がこの状態でした。不良ロットが組み込まれているようです。)

この溝でのエアロスが大きく、他のバレルで仮付け確認した所、約20m/s初速が上がりました(それでも70m/sしか出ていませんが・・・)。

インナーバレルは交換です。Laylax製BCブライトバレルに交換しました。
(無加工取り付け)



チャンバーパッキンはシステマ製に交換です。



HOPテンショナーは、純正よりの加工品を使用しています。

アウターバレルは、ブレ止めのゴムが千切れていました。



仕上げの悪さ(エッジ処理の不足)から、通す際に千切れてしまったようです。
インナーバレルのセンターも狂ってしまいますので、交換ですが、市販で手に入り難いサイズです。



HOPダイヤルのOリングも、いつもの通り交換してます。
インナーバレルもセンターが出て、ハイダーとの面一サイズになる285mm長です。

バレル関連は、上記で基本は終了です。
あとは、メカボックスを組上げての全体での矯正になります。

そしてメカボックスの作業に入ります。



マガジンキャッチが固い要因の一つがここにありました。
スライドするプレートパーツ(画像取り忘れ)のエッジがきつく、ボディー側面を削っていました。
パーツのエッジを落として、磨き上げて対処です。

キャッチのバーは、軸位置が僅かにズレてしまっているようで、メカボックス内で干渉して開きが足りない状況でした。
純正マガジンなら問題ありませんが、社外品のマガジンの使用を考慮して、対処が必要な状況でした。



メカボックスを開けると、スパーギアの接触を嫌って、後加工(補修)のあるロットでした。



タペットプレートのスプリングを合わせて作ってもらった新アイテムを用意したので、仮付けして寸法と作動の確認です。
スプリングの線径はマルイと同じにして、巻き径を僅かに小さくしてもらっています。
マルイの物よりは若干強く、純正よりはるかに柔らかい強さです。
実質、加工無しで行くには、ギリギリ過ぎました。ボックス内部は要加工です。



ボックス内の研磨を、一通り行います。



シリンダーヘッドは、ダンパーのラバーがズレて接着されている物でした。
二次加速ロッドの取り付けもありますので、貼り直します。



シリンダーは、マルイ製の穴あきタイプに交換。
ピストンヘッドもマルイ製を流用して、ウエイトとベアリングを活かした調整取り付けを行います。
回転防止のガイドピンは2mm径の物を圧入しての取り付けできるよう加工してあります。



給排気系のシリンダーとピストン。
スイッチはオムロン製に交換してありますが、マガジンキャッチの可動範囲の確保で、一部削り込んであります。
軸位置の僅かなズレが、この補正が必要な事態を引き起こしていました。



タペットプレートの消耗を抑える為の、セクターギアのカムの研磨をしてあります。



モーターは信頼のマルイ1000sに交換してあります。
ピニオンギアは、マルイのままでの相性が良かったです。

シム調整を行い、グリスアップ(Xabier製イエロー)して、メカボックスを閉じます。



SBDの取り付けをしてあります。
本体との位置調整は、後方のみ0.2mmのシムを貼り付けて矯正となっています。



スプリングは、付属していた物では、僅かに(誤差範囲程度)オーバースペックだったので、マルイSTDタイプの純正品と同等のレートで、テンションカーラーで調整可にしてあります。
インドアもアウトドアでも使用されるとのお話でしたので、90m/sと95m/s前後を選択できるように対処しています。
90m/s前後の設定でのご使用を選択して頂いたとの事です。

ただ、弱く設定すると、セミオートでの使用の際、ダブルタップに移行してしまうと言う欠点がでていると、ご連絡頂いています。
初速が上がって(95m/s前後)しまいますが、厚手のカーラーで対応して頂けると、最小限に抑えられると思いますとお知らせさせて頂きました。
実際、お引渡しの際に、追加でカーラーを即席作成し、数種の厚みの物をお持ち頂きましたので、いろいろお試し頂ければと思います。



取り付け仕上がり状態を確認して、試射ご微調整を行いました。

バッテリーの挿入ですが、以下の画像を参考にして頂ければと思います。
(お渡しの際に現物確認して頂いていますが・・・)



エクステンショングリップですので、バッテリーはグリップ内に押し込み、コネクター部分はグリップエンド内に逃すのが、一番スムースです。
本体コードを引っ張り過ぎると、マガジンキャッチのバーに干渉してしまい、作動が悪くなる場合がありますので、お気を付けください。

クライアント様、解説記事が随分遅くなってしまって申し訳ありませんでした。

ご質問、確認等ありましたら、またご連絡頂ければと思います。

同時に行った、お仲間の分は、次回でアップ致します。ちょっと日が空きますが、少々お待ち頂きたいと思います。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

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2015年03月11日

マルイのエアショットガンのカスタムをお問い合わせのクライアント様へ

COMBAT DOLL の店主です。

HPのメール問い合わせで、3月3日の夕方に、マルイのエアショットガンの飛距離アップのお問い合わせを頂いたクライアント様への説明記事になります。

迷惑メール対策で受信不能とのことで、お電話での回答を希望されているのですが、お電話のタイミングが合わず、この場を使ってのお返事で失礼致します。

日中の仕事と、営業時間の短さ(1日2時間のみ)から、営業時間中でのご連絡のタイミングが取り辛いのが、当店の状況になります。
営業時間が短い為に、来店されているお客様や、お電話を頂く方の対応で、こちらからの連絡を差し上げるタイミングが取りきれない事が多く、ドンドン遅れてしまう状況になってしまいます。

日曜日にお電話を差し上げようと思っていたのですが、私用と作業への集中で、タイミングを逃してしまいました。
申し訳ありません。

メールならば、ある程度変則的な時間でもご連絡がし易いのが実情です。
正直、ご迷惑な時間帯にメール返信させて頂く事の方が多くなっております。
ご迷惑をお掛けしてしまっているクライアント様には、申し訳ございません。

これ以上、遅れてしまっても、申し訳ありませんので、この場でご説明させて頂きますので、宜しくお願い致します。

マルイ 「スパス12」と「M3ショーティー」をお持ちとの事で、飛距離が物足りない事から、飛距離アップのチューニングが可能かどうかのお問い合わせを頂いています。

結果から先に言えば、耐久性や操作性を著しく低下させれば可能です。

通常で、0.2gのBB弾で75m/s前後の初速が出ていると思います。
HOPも固定HOPですので、0.25gのBB弾では飛距離は伸びません。
スプリングもM3に関しては、2本入っている状況で、コッキングが重い状態です。

飛距離を上げる為には、初速を上げる必要があります。通常の初速では、飛距離の限界でしかありません。

初速をあげるのには、スプリングを強くするしかありません。
そのスプリングの強さが、耐久性と操作性を著しく低下させてしまうのです・・・。

正直、樹脂のシャーシやシアのパーツ類では、何発撃って壊れてしまうかの予測も困難です。
お勧め致しません。

気持ち程度であれば、インナーバレルをカスタム品に交換すれば、最大5m/s位の初速アップがされ、飛距離も僅かに延ばせます。
体感での性能アップが、費用対効果に合うかどうかは、クライアント様の結果判断に委ねられてしまいます。

また、タイミングが合う時に、改めて、お電話で連絡させて頂きますが、いつになってしまうか解りませんので、とりあえず、この記事を参考にして頂いて、ご検討頂ければと思います。

また、ブログの性質上、具体的なお見積もりの金額の提示は避けさせて頂きますので、ご了承ください。

参考までにですが、当店では、操作性を上げる為に初速を下げて、飛距離もさほど変わらないチューニングを選ぶクライアント様の方が多いのが実情になります。

内部状況のご参考は、こちらの記事をご覧ください。
ベネリM3 メンテナンス 13年5月18日 当ブログ投稿記事
http://combatdoll.militaryblog.jp/e436568.html



以上、ご参考にして頂ければと思います。


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2015年03月10日

MAGPLL PTS MASADA CQB

COMBAT DOLL の店主です

今回は、MAGPULL PTS MASADA CQB のノーマルチャンバーベースでのチューニング品です。

こちらは、昨年12月にお引渡しした物ですが、解説が2ヶ月以上遅れてしまいました。

クライアント様 お待たせ致しました。以下のようなチューニング状況になっています。

全体画像はありませんので、個々のチューニングポイントでの解説になります。

最初は、バレルアッセンブルからになります。



アウターバレルとロックナットのガタ補正になりますが、この個体は気持ち隙間が大きかったので、アルミテープとアルミシムとの2枚重ねになっています。



ナット部分のフレーム側に来る面を擦り合わせしてあります。
チャンバーブロックがはまり込む部分も遊びが大きかったので、アルミシムを貼り付けてあります。



チャンバーとインナーバレルですが、純正を優先した状態でのチューニングです。
脱着の関係で、パッキンは切れてしまう心配がありますので、柔らかいシリコンタイプの純正(ブルー)から、システマ製のパッキンに交換します。



インナーバレルは仕上げ直しと出口テーパー加工の処理がしてあります。
正直、HOP部分の加工面を見ると、この頃からのロットは質が落ちてきている状況ですが、この個体の物は仕上げ直しで大丈夫でした。



バレルのアッセンブルの補正は完了です。ガタを最小限にすることで、安定した弾道にできるようになります。



ナット部分の補正前、補正後ですが、比較してみるとこれだけ違うのが解ります。
最近のバイオ弾やセミバイオ弾の場合は、インナーバレルへのコーティング材の付着がし易く、インナーバレルのクリーニング作業は必須項目です。脱着する度に、初速や弾道が変わり易い、初期の状態では安定した性能は期待できません。
この機種では、最低限やっておきたい部分になります。



お次に、HOPチャンバー部の位置確認をし、チャンバー位置の補正に入ります。
やはり、メカボックスに押し付けるだけの距離が確保されていない状況です。形状的な部分もありますが、今回のチューニングは位置矯正もしますので、HOPチャンバーユニットの補正も行います。

 センター出し(安定性) メカボックスとの位置補正(気密保持・パワーの安定化)
 給弾ルートの位置補正 HOPテンショナーの脱着による不備の改善

調整したバレルアッセンブルの状況と、加工前のメカボックスでの気密保持状況を確認します。



ノーマルノズルで、ちょうど良い閉鎖位置になっています。
元々、こうなるように設計されている証拠ですね。
HOPチャンバーが閉鎖不良を起こす主原因になっている事になりますが、ガタ補正を行っているので、ここに集約された結果に変わっている状況です。

良く見て頂くと、ノズルの中央付近の擦れ痕が確認できると思いますが、これが、ノズルとチャンバーが斜めになってしまっている証拠になります。これは、どんな電動ガンでも確認の目安になりますので、参考にして頂ければと思います。

この次は、メカボックスとのバランス調整が必要ですので、順番としてはここでメカボックスを先にチューニングします。



取り出したメカボックスの分解をします。



チャンバー位置が、常に同じになるようにするのと、パッキンとノズルでの気密ロスを改善する為に、メカボックスの前方部分を加工します。
これにより、チャンバーがメカボックスに定位置での固定がされるようになります。
テイクダウンの動きに影響が出ないように、寸法を大き過ぎず、小さ過ぎずの収めます。



前方の加工後に、内部研磨を行います。
ピストンのガイドレール部分、タペットプレートのガイドレール部分等、作動するパーツとの擦り合わせ部分内部の研磨をしておきます。



タペットプレートとノズルの加工は、位置矯正でノズルの後退量が足りなくなる為に行う加工です。
参考にされる方は、状況を確認した上で行ってください。
BB弾の待機位置(HOPの出っ張りとの位置関係)を確認した上での調整工作が必要になります。
HOPの出っ張りを乗り越えたり、掛かりが行き過ぎて浅くなってしまう場合もありますので、ノズルの先端の穴を拡張する事もありますが、この個体では必要ありませんでした。
ただ、給弾ルートとの位置ズレの為、BB弾が給弾されない状態でしたので、ノズルの一部を逃し加工し、回転して位置がズレないように、固定ピンを増設してあります。

ピストンヘッドは、「林・サイレントチューン」とし、打撃振動も緩和させ、不安なバレルアッセンブルへの振動干渉を抑えて、射撃精度を向上させる為のカスタムになります。
シリンダーヘッドのノズル内径の違いから、Xabier製品がそのまま使えないのは残念ですが、コストの押さえと素材選択から、マルイの純正ピストンヘッドを加工して、ダンパーロッドの取り付けを行っています。



ロッドはその都度のワンオフ製造になりますので、仕上がりの確認は必須事項ですね。
二次加速と清流効果も考慮した隙間の確保とロットの長さ調整を行っています。
ロッドの台座は、樹脂製のブッシュ(マルイの軸受けです)を使用しています。

ピストンヘッドを6つ穴にしているのは、スプリングレートとのバランス取りです。穴が増える事で圧縮抵抗が大きくなり、ピストンの前進スピードが落ち、初速が下がる訳ですが、スプリングが強い場合は、力任せの圧縮となり圧力が高まります。
穴の数やサイズで、バランスを調整できるのです。



シリンダー容積の変更(マルイ穴あきとの交換)
スイッチをオムロン製に交換



メカボックス内部の仕様は上記の通りです。

タペットプレートのスプリングは強めなのは確かですが、この個体の物は比較的弱めで、タペットプレートの破損リスクも少なそうなので、そのまま使用しています。
また、セクターギアのカムも研磨仕上げ追加は行っていません。
タペットプレートが、社外品での交換対応が容易ですので、ピストン消耗に合わせた同時交換レベルで大丈夫です。
実質、この工作の割愛で、3000円位のコストダウンになっています。

各部、グリスアップ(Xabierイエロー)を行い、メカボックスのチューニングは終了です。



モーターの変更(マルイ 1000S)と、SBDの追加。



スプリングは、バッテリースペックを鑑み、付属していたやや強めと判断した物をそのまま使用しています。
サイクルバランスを考慮したセッティングにしています。
初速90m/s以下をご希望でしたので、そのようにセッティングしたつもりでしたが、実質スプリングガイドの追加装着しているスペーサーを外して、ギリギリだったとお知らせ頂きました。
計測器の誤差もありましたが、調整可能のお渡し状況が幸い致しました。

メカボックスが仮仕上がりした所で、HOPチャンバーとの調節に入ります。
(仮仕上がりとは、初速の調整が決定されていないので、そう呼びます。)



メカボックスへの押し付けストロークの調整で、位置決め用の長穴を拡張します。
この部分は、左右で違っている事が多く、センター出しの観念からでも追加加工が必要な場所になります。
また、脱着の為の遊びも結構大きいので、チャンバーの外周部分にアルミシムを貼り付けてガタ補正を行います。



補正位置が決まった所で、HOPテンショナーの加工を行います。
ノーマルの8の字タイプの物は、挿入の際につぶれてしまい、正確なポジションに収まらなかったり、千切れてしまったりします。
メーカーのアウターパーツでの販売品もありますが、画像のように新設して、個体調整する方が確実だったりします。

画像の白い部分が新設部ですが、3mmのプラ棒にて製作してあります。
歪んで見えるのは、HOPパッキンとの当たり位置を調整してあるので、見た通り位置ズレさせているからです。



チャンバーの位置関係と、給弾ルートの補正加工です。
チャンバー位置が、後方にズレて、ノズルの先端のBB弾が干渉してしまうので必要になります。
ノズルの先端を削りすぎると、パッキンとの気密が取れなくなってしまうので、チャンバーブロックでも逃しが必要になります。



セレクターとセレクタープレートの位置関係に注意しての組上げです。
ギア部分は2枚分ズレが許容範囲ですが、実際間違えると、セミオート時に悪影響が出てしまいます。
画像の状態が正位置になります。



ご要望の有った、ヒューズを取り付けてあります。
HOPは0.2gでの通常タイプ仕様ですので、掛かり具合を確認して、適正と思われる箇所にマーキングしてあります。

初速は。マルイバイオ 0.2g弾 にて、90m/s以下になるように調整したつもりでしたが、前述のように違いが出てしまうのが普通になります。
(※ 測定機器や、BB弾のブランドやロットによって変動あり)



同送されていた、リアサイトもフロントに合わせて調整させて頂きましたが、当方の視力の不安から確実性は無いと思いますので、合っていればそのままご使用頂けますが、違っているようでしたら、微調整をご自身でして頂けるようにお願い致しました。

クライアント様、すでに、3ヶ月位の期間が過ぎてしまっていますが、問題無くご使用されていれば幸いです。

解説が随分遅れておりましたが、内部は上記のように調整されておりますので、ご参考にして頂ければと思います。
トラブル、問い合わせ等、何かありましたら、ご連絡頂ければと思います。


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2015年03月08日

L96 チューニングアイテム 試射検証

COMBAT DOLLの店主です。

昨日の続きになります。

L96のチューニング結果になる試射報告です。



サイレンサーの有無では、長距離での弾道安定感が多少変わってきます。

銃口部のサイレンサー取り付けネジの窪みでの影響になりますが、無風に近い状況なら、差は少ないです。
風がそよぐと感じられるくらいだと、変動がハッキリ解るようになります。

窪みの部分に、吹き溜まりができる環境になり、発射されたBB弾に影響を与えます。

実質的に、

・何も無し
 発射音は「パチンッ!」と言う破裂音になる。
 ネジ部の窪みが、音を拡散反響し、ネジ山での乱流(渦)も発生してBB弾の回転に影響を与え易い。



 ネジ山はピッチが細かいので、影響は僅かではあります。
 サイレンサー未使用なら、マズルキャップ(ネジ無し)の方が良いと思います。

・サイレンサーアタッチメントのみ
 発射音は「プチンッ!」と言う感じの通常音。アタッチメントとの内径と距離が整流効果を出す。



 内径6.03mmのインナーバレルから流れ出るエアとBB弾が、一時拡張(内径7.5mm・長さ26.5mm)空間で、エアの流れとBB弾の位置を整えてくれています。
 シリンダー容積とバレル容積がこの部分で最適になるという状態です。
 吐出量や流速がオーバーバランスの場合は、この空間でも加速されます。

・サイレンサー付き
 発射音は「プシュッ!」と言うエアの圧縮音。
 整流効果を発揮するアダプターを通過し、サイレンサー内部の保護空間で、BB弾回転が安定して、ベストバランスでの射出が安定し易い。

 但し、サイレンサーの取り付けが、キレイにセンターが出るようにしてあげなければいけません。
 先の画像のアダプターのシールテープは、試射の為に簡易的にセンター出しをしています。

インナーバレルが短かい為に、バランス取りが難しいのが現実になります。
弾道を安定させる為のガイド(バレル)が短くなれば、初期待機部(HOPチャンバー)の精度が重要になります。
HOPチャンバーでの回転の掛かり方を安定させなければ、精度は上がりません。
また、吐出量がオーバーバランスになり易いので、銃口から射出されたBB弾に、追い掛けてくる余剰吐出圧で、悪影響を与えてしまうリスクが付いてまわると言う事です。

解り易く例えるならば、置いてあるピンポン玉に、ホースで水を当てて、思い通りの方向に飛ばそうとする状況が、銃口で起こっている訳です。
勢い良く水を出せば難しいですが、弱めればある程度やり易くなります。

前置きが長くなってしまいましたが、インナーバレルでの比較をしてあります。

マルイ、純正バレル使用時 内径6.08mm 205mmにカット 出口テーパー加工 入口仕上げ直し


注) 試射の際、腰痛での集中力を欠いている状況もあり、正確性は若干低下していると思います・・・m(_ _)m

マルイバイオ0.25gで浮き上がりを抑え目にしたHOP調整を行い、調整を変えずに試射しています。
ターゲット距離 12m スコープ倍率 6倍 屋内 初速 各重量で78m/sくらい(重量での初速差はほとんど出ない状態)
サイレンサー取り付け無し。バイポットやスタンドは使用せず、クッションに乗せての人力固定 各5発

G&GのBB弾は、若干相性が良くないようです。
0.28gでのバラつきは、回転が不足して、安定しきっていないと言った状況です。
HOP調整を改めて、0.28gで行えば、もっと良い結果だ出ますが、使用しないつもりでしたので、省略しました。

Laylax、アウターバレルセット品 内径6.03mm 205mm長 加工面再仕上げ 最終調整状態


注) 腰痛は改善され、集中力は通常。

0.25gでの試射
 G&Gバイオ0.25g(78m/s)にてHOP調整し、マルイバイオ弾(80m/s)も同一HOP調整。飛距離をある程度優先した若干の浮き上がり弾道。
0.28gでの試射
 G&Gバイオ0.28g(80m/s)にてHOP調整し、マルイバイオ弾(80m/s)も同一HOP調整。浮き上がりを抑えた精度優先弾道。
試射環境は同一 12m 6倍 クッション上での人力固定 各5発

マルイの0.25gに関しては、サイズが若干大きいようです。初速差とバラつきからの推測です。

G&G製のBB弾を基本使用されると言うことで、それに合わせた調整をしております。
クッションを使用しているのは、打撃振動を逃す方が、射手のブレより影響が少なかったからです。
正直に言わせて頂くと、僕のスペック(射手としての)も結果に含まれていますので、参考としての試射結果です。

水平儀を確認して射つと言う作業は、機種が変わって、位置も変わってだと、結構大変です。
集中力が発揮できないと、銃のスペックが発揮できないですね。



屋外での試射については、画像がありません。カメラを忘れてしまい、記録画像がありません。ごめんなさい!

参考ですが、HOP調整での飛距離をソコソコとする場合は、浮き上がりの上昇を1m以内として見ています。
距離と精度を両立の場合は30cmまでとして見ています。

どちらのセッテイングでも40mまでの、ほぼ直線弾道を前提として調整させて頂いてますが、風向き(特に向かい風の場合)によっては浮き上がりが早くなってしまいますので、お気を付けください。追い風の場合は、自分の視力では、スコープでも見えなくなってしまいますので、実質の最大飛距離は不明です。
40mまでのヘッドショット・50mまでのマンショットが可能とはなっておりますので、ご安心ください。

風を読まなければいけないと言う、本物のスナイパーさながらになりますが、横風には、水平儀をみて傾きを調整することで対応可能です。
いろいろな状況で、曲がり具合と傾きのバランスが解ると、横風は怖くなくなります。向かい風だけはどうしようもありませんが、癖を掴んで頂ければ幸いです。

今回のチューニングは、昨日の記事の分も含めて以上になります。

クライアント様、随分長い期間お待たせしてしまい、ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。
記事の内容で、ご質問等ありましたら、連絡頂ければと思います。
気の済むまでのチューニングをさせて頂き、ありがとうございました。



参考 サイレンサーのカスタマイズ

アルミパイプを使用して、出口を8mm直径に絞り込んでいます。
発射音の減音効果 大

スナイパーのアドバンテージを上げる為に有効です。発射ポイントを不明確にさせます。

参考 左利きの射手用のレベル取り付け(VSR-10)

ハイマウントを利用して、下方右側に固定取り付け

レベルに関しては、左利きの方用の取り付けも可能です。




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2015年03月07日

マルイ L96 ベース カスタマイズ チューニング編

COMBAT DOLL の店主です。

よくよく見たら、3ヶ月ぶりの、まともな更新になります。
解説記事をお待ち頂いているクライアントの方々には、大変申し訳ありませんでした。
順次、アップ致しますので、ご容赦頂ければと思います。

今回のL96は、当方のこだわりで、わがままを言わせて頂き、半年以上もお預かりさせて頂いたアイテムです。
クライアント様、当方のペースに合わせて頂き、誠にありがとうございました。

半年間も相棒を拉致してしまい、寂しい思いと、不安な時間を持たせてしまいまして、大変申し訳ありませんでした。



PDI製のショートバレル仕様のインナーバレル長205mmでのレンジアップチューンです。
基本的にパーツはお持込みで、組上げ調整です。

この仕様での問題点として以下の通りです。
 ①ショートバレルによる長射程での安定性の追求が困難
 ②ベースガンの欠点である、給弾時のBB弾の損傷のクリア
 ③複数の社外品のパーツの組み合わせによる、バランス取りの難しさ
が、長期お預かりになる要因でした。

特に、②の給弾ルートでは、試行錯誤を繰り返しましたが、完全クリアとは言えないのが残念でしたが、ある程度の改善はできました。
VSR-10のチューニング品(当店比)には追い付かないものの、それなりの性能にはできました。

順を追って、解説させて頂きます。

まずは、ストックの共振防止処理からです。



スナイパーとしての静音性も含めて、ボディーのビビリによる、集弾性の悪化を防止します。
ストック内部の反響空間を失くすのと、きつめの挿入で、ボディー内部より圧力を掛け、共振を最小限にします。
挿入材は、ウレタン系のスポンジ素材です。



HOP調整のある、フロント部分のブロックも、隙間にウレタン材で抑えるようにし、アルミテープはガタ取りとHOPの調整がタイトになるように、ガッチリはまり込むようにしてあります。

そして、内部関係へ進みます。



シリンダーは、PDI製のアッセンブル製品ですね。
スリット部は、どうしても加工の際のエッジがきつくなってしまい、ピストンやスプリングガイド、セットピン部分の損耗につながります。
加工面とエッジ部分がツルツルになるまで研磨します。ただ、やり過ぎて幅を広げてしまうのは、性能の不安定と消耗につながってしまいますので、最低限で行っています。



シリンダー内部のパーツはアッセンブル品ですので、PDI製ですね。
ただ、スプリングだけは判別できませんでしたが、レート的にも問題ありませんでしたので、カット面を慣らした状態で使用しています。
スプリングガイドには、当店での追加装着のダンパーブッシュ(青色)を取り付け、ピストン内部には、M6用のワッシャーをウエイト兼テンション調整で挿入します。勿論、ガイドシャフトの長さとの干渉もありますので、最大枚数を確認しておきます。

ピストンは、Laylax製ゼロトリガー用の物も選択できたのでしょうが、個人的な好みとクライアント様のご用意がマッチングしましたので、PDI製品を加工しての組み込みになります。



バキュームヘッドタイプではなかったのは都合が良く、リードバルブ作用の穴あけ追加加工(1.5mm4穴)を行い、ダンパーロッドの追加装着をしています。
画像の通り、シリンダーヘッドへのダンパーラバーの内側に入気口を開け、ピストンOリングが取り付けられる溝の上部に排気口が来るように、L字で貫通させます。これは、バキュームヘッドと同じ作用を確実化にさせる為です。
弾道の安定感に、大きく影響する部分ですので、給排気の確認はしっかり行っています。ノズルを咥えて、スーハーするだけですが・・・(笑)



シリンダーヘッドは、ピストンとの接触面は、無加工ですが、ノズルの内径をパワー調整と静音性のバランスを取る為に絞込みます。
最終的には。内径3.5mmになりました。0.1mm違っても、初速や静音性に変化の出る部分ですので、作業は繰り返しの検証が必要になります。

シリンダー周りは以上ですね。

次はバレルとチャンバー周りです。



クライアント様にお願いして、純正のバレルもご用意頂き、アウターバレルに合わせて、加工取り付けで、比較検証してあります。
内径の違いからの明確な違いは初速差が2m/sほど出る事。精度に関して、BB弾の基本寸法で違いで、適正BB弾が変化する事になります。
ショートバレルでの流速チューンのような状況になりますので、純正の内径6.08mmの方が良いように思われるでしょうが、セッティングのやり方での調整ができますので、折角購入された、PDI製品を使用してのチューニングとなっています。
カスタムバレルと言えども、細部の加工部分を再仕上げの必要がありますので、根気良く作業します。2本ご用意頂いていましたが、仕上げ直しの結果、どちらも同じ性能が出せました。

このショートバレルでのチューニングは、結構難しいのが現実です。バレルが短いと、シリンダー容積とのバランスが狂い、多過ぎるエアの吐出量で、乱流が起こり易くなり、弾道が安定しなくなります。
特に、L96のアウターバレルの先端は、サイレンサーを取り付ける為のメスネジになっており、ネジ山が乱流を起こし易いという欠点があるからです。

先に上げている、ピストンのダンパーロッドの長さや、ノズル内径の絞込みで、そのバランスを取っています。
ですが、サイレンサーを取り付けた方が整流効果が高まり、より安定した弾道になりますので、ご了承ください。
サイレンサーが付けば、VSR-10のチューニング品並みのスペックが出ます。勿論、位置補正がされ、センター出しのできているサイレンサーの装着状態でのお話になります。マルイ純正品が良いと思います。


 装着例 マルイ純正アフター サイレンサーアタッチメント プロサイレンサーミニ



HOPは、レンジアップ(当店仕様)に変更させて頂いております。安定した弾道で0.25g以上のBB弾で使用頂けるセッティングとしてあります。
HOPアジャスターは向きがありますので、ご自身でのメンテナンス等で分解された場合は、画像を確認して頂いて組み込んで頂ければと思います。



HOP調整は、ダイヤル部分の可動範囲制限がかけてあり、初速と精度のバランスを重視させています。
加減は、画像を参考にして頂ければと思います。



インナーバレルの固定は、同送頂いたブレ止め(Laylax製2個)を使用し、空間埋めの消音材(ヘアカーラー)を封入して共振の抑えとしてあります。
バレル先端のパーツはPDI製のマズルキャップです。同一メーカーのパーツではないので、相性が良くないはずなのですが、インナーバレルとはピッタリで、取り付けネジ部は遊びがあったので、若干の補正が必要でした。
ネジ部のシールテープとOリングで対応しています。実質、Oリングの方が有効でした。



アウターバレル内部も、取り付け基部付近に、シリンダーの共振防止にラバーシートを挿入してあります。
ここは、接着してしまうとチャンバーの取り出しが困難になってしまいますので、挿入のみです。シリンダーにも接触して抑える厚みとして2mm厚のラバーシートを使用しています。

バレル周りは以上ですね。

お次はトリガーブロックです。



組まれているのは、Laylax製のゼロトリガーになりますので、本来は専用のピストンでの使用が前提ですが、今回のチューニングはPDI製のピストンになります。実質の使用上での違いは、ピストンエンド部分の厚みの違いで、ピストンストロークが3~4mmくらい短くなる程度です。
吐出量を制限したかったので、逆に好都合でした。

スプリングがたくさん付いているトリガーシステムですので、共振が発生し易く、ラバーシートで防音と、厚みを合わせてシャーシとの押さえが良い物を貼り付けてあります。2mm厚のシートです。



シャーシにガッチリはまり込みますので、良い具合になりました。

そして、アウターバレルとレシーバー部の接続です。



ここは、落とし穴がありました。
クライアント様よりのお話でも、同一方向に曲がりが出るという事でしたので、原因をしっかり究明しました。
バレルが2本あったのは、曲がりの原因が、インナーバレルかも?という不安からだったそうです。実際、確認する前に仕上げ直しをしてしまったので、実際の要因の一部だったかどうかは不明です。
ですが、曲がりの主原因は、間違いなくここだったはずです。

アウターバレルとレシーバーを固定するリング状のパーツですが、実際、少し小さめに作られており、取り付けの向きや、ネジの締め込み順で、アウターバレル(チャンバー)に傾きが発生する状態でした。
リングパーツの挿入方向の違いで、アウターバレルのネジ込みも、1回転分変わってしまう状態です。

純正のパーツも同送頂いていたのですが、ネジ部の強度もあり、画像のパーツでの固定位置を探しました。
シム等での位置矯正ができないパーツでしたので、組み込み方を変えた状態での検証の繰り返しとなり、画像のパターンが、概ね良好ですが、その都度の微調整(正直、感覚頼み)が必要です。
集中力が無いと上手く位置合わせが出ず、微妙に曲がるといった感じです。

純正レシーバーとカスタムアウターバレルの相性というよりは、このリングパーツの相性でしかないかもしれません。

クライアント様より、一部の状況でシリンダーヘッドがチャンバーに接触している個体があると、ご連絡を頂きましたが、このパーツでの組み合わせでの接触はありませんでしたので、ご安心ください。
必ず確認する部分ですので、影響が出る状況であれば、調整してしまう箇所です。故意に接触させ(ラバーシート等で挟む)、全体を抑え込む調整をする場合もありますが、今回のチューニングでは寸止め状態になっています。

PDIさんは、個人的に好きなメーカーさんなのですが、根気のある方向けのパーツ群だと思います。
僕のAPS(マルゼン製エアライフル)もPDIさんのパーツが主流で組まれており、メインアームとなっています。
が、完成までには、紆余曲折ありました・・・(笑)

で、次が、一番のポイントで、時間の猶予を頂いた主要因です。

最初は、アクリル板や塩ビ板、スチロール板を使って、給弾ルートを仮設し、BB弾に与える影響をクリアする為に模索してみましたが、固過ぎるとBB弾が磨耗し易く、柔らか過ぎてもBB弾が噛み込んでしまうという状況になり、徒労に終わってしまいました。



単純に懸念している部分が、斜めに押し上げられる部分からになりますが、画像のように、挟んで滑らせて前に押し出す方式な為、BB弾に傷を付け易くなってしまうのです・・・(涙)
当たり面との角度が大きくなる場所(白のブロック部分)では、ボルトを押し戻す際に噛み込んでしまってロックしてしまう症状が出るのも普通です。



正直、苦肉の策としか言えないのですが、傾斜部への当たり角度を可能な限り緩くしてやるしかできませんでした。
ルートの途中を浅くし過ぎると、チャンバー直前で噛み込んでしまい易くなります・・・

ここさえ、完璧にクリアされてくれれば、L96も完璧なのですが、リアルマガジンタイプにした欠点としか言いようがありません。

ただ、この個体は、パーツの組み合わせによる位置ズレが良い方に作用しているようで、ボルトを引ききると、マガジンからBB弾が「カチンッ!」弾き出されて、ルートの前方へ跳ばされてくれます。おかげで、早いボルト操作でも噛み込みが稀にしか起こりません。

その代償として、ストックへの固定の際、バレル部分が浮き気味になり、バレル部分のみストックに引っ張ってしまいますが、弾道に影響を与えるまでにはなりませんでした。



仕上げは、スコープレベルの取り付けです。検証の段階での取り付けをしておりますが、最終での再調整で完了になります。
収納を考えて、可動収納式にしてあります。

マウントベースに難有りでしたが、取り外して位置を変えなければ問題ありません。

ブログでまとめてしまうとこんな状況です。

実射検証記事を明日にアップさせて頂きます。

クライアント様には、長い期間お待たせしてしまいましたが、当方での可能な限りのチューニングとなっております。
いろいろ、ご迷惑をお掛けしてしまい、大変申し訳ありませんでした。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

  TEL 053-450-3308 FAX 同番
  メール info@combatdoll.jp
  ミリブロのメッセージからでも大丈夫です 
  返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

  
  


Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(0)エアガンカスタム

2015年03月06日

随分、ご心配をお掛け致しました。

COMBAT DOLL 店主です。

大変、ご無沙汰しておりました。

腰痛との鬩ぎ合いと、電脳空間(PC)との格闘も改善され、ようやく痛かった腰も上がり、通常の流れに戻って参りました。

お預かりしているチューニングアイテムも順次、作業を進めておりますが、まだまだ追い付いていないのが現状です。

また、メールでのお問い合わせや、連絡が完全に処理できておらず、一部の方には、まだ、連絡を差し上げる事ができておりません。

特に、ミリブロからメッセージを頂いている方には、大変申し訳ありません。サルベージに時間が掛かってしまい、ようやく発掘できた次第です。

1ヶ月以上、放置された状態になっておりましたが、順次、回答していきますので、暫くお待ちください。

いろいろ、合わせまして、お詫び申し上げます・・・

誠に申し訳ございませんでした!

m(_ _)m

明日より、カスタム記事等、ボチボチ挙げさせて頂きます。

ただ、山積みになってしまっている、チューニング作業を優先させて頂きますので、毎日更新とまでは行きませんが、解説をお待ち頂いている方の分は、なるべく早くあげさせて頂きます。

明日はカスタムに6ヶ月以上お待ち頂いた方のエアライフル(マルイL96)の記事より、アップさせて頂きます。

たくさんの方々に、ご迷惑をお掛けしてしまって、大変申し訳ありませんでした。

今後も宜しくお願い致します。


     COMBAT DOLL 店主 中根

  奥山デイズにて定例会レギュレーション)  次回未定

  営業時間 月曜日~土曜日 19:00~21:00
  定休日 日曜日 年末年始  他 臨時休業あり

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  返信はHPのメールサーバーよりさせて頂きます

  


  


Posted by コンバットドール  at 20:00Comments(2)コンバットドール